第5話 待ってる

春菜が学校に来なくなってから1週間が過ぎていた


「たくや、春菜さん大丈夫なのか??」

「うん……あれからメールしても何も返ってこな

 いんだ……家に行っても会いたくないって……」

「今日も家行くのか?」

「うん、話したいからね」

「そっか、頑張れよ」

「うん……ありがとう」


〜放課後〜


「ピンポーン、ピンポーン」

「はい?田崎ですけど」

「春?」

「たっくん……何しにきたの……」

「少し、話せないかな……」


少し間があいて春菜は言った


「分かった……いいよ入って」


拓也は扉をあけ春菜と一緒に春菜の部屋に行った


「ごめん、急に来て」

「ううん、大丈夫。話しって何?」

「あーうん。最近学校きてないのは俺のせいだっ

 たりするのかな……」

「そだよ、たっくんのせいだよ……」

「そっか……ごめん。」


春菜は少し強い口調で言った


「この前、委員長と一緒に帰ってたでしょ」

「え?……あれはそのー……」

「何よ、仲良さそうに話してて」

「誤解だってあの日は話したいことがあるからっ

 て言ったから帰っただけで」

「で、話しってなんだったの」

「それがさー……春が俺のこと下の名前で呼ん

 でるからさー私も呼んでいい?って話しで……」

「え、何それただそれだけ??」

「そうだけど……もしかして春菜それで学校来な

 かったのか?」

「だって……たっくんが楽しそうに委員長と話し

 てたから……」

「はー相変わらず思い込みが激しいな少しは直し

 たがいいぞ」

「分かってるし!」

「じゃー明日から来いよ学校」

「ちゃんと行くし私がいないと寂しいもんね」

「んな訳あるか!まー来いよ待ってるから。じゃー

 俺帰るね」


「たっくん……ありがとう……」


拓也は少し笑って言った


「いいってことよ。俺と春菜は幼なじみだし春の

 ことよく知ってるのは俺だろなんでも頼れよ」

「たっくん、また優しいカッコイイこと言っちゃ

 ってー」

「また、からかったなもー二度と言わねーじゃー

 な春菜。また明日」



そして次の日の朝


「おはよう!!たっくん!また今日からよろしくね

 !」

「朝から元気だなーまーよろしくー」


裕也は日常の光景を目にして言った


「やっぱこうでないとな!たくや」

「そうか?うるさい奴が増えただけだぞ」

「なんだとー!うるさい奴とはなんだ!」

「はいはい。すいません」


そして再び日常の生活に戻った


チャイムがなり先生が入ってくる


「おー田崎久しぶりだな」

「先生お久しぶりです!」

「元気そうでなによりだ」

「じゃー朝の会をはじめる。来週からは夏休みに

 入る。物を整理して少しづつ荷物を持って帰っ

 ていけよ。」

「はーい」


拓也は窓を見つめなが小さな声でつぶやいた


「そっかーもう夏休みか早いなー」



時は過ぎ終業式


拓也と春菜と裕也は集まって話していた


「やったー!明日から夏休みだね!たっくん!」

「そうだね楽しまなきゃだね」

「確かにな!来年は受験だし今年楽しまなきゃだ

 な!」


拓也が何かひらめいた


「そうだ、皆でキャンプいかない??」

「おーいい考えじゃないか」

「この三人で行くの??」

「うんーそうだなー裕也誘いたい奴とかいる?」

「そうだなーうんー妹連れていっていいか?

 夏休み両親とも海外出張でいなくてさー」

「全然いいよ。そうだ佳子連れて行こっか」


春菜はビックリした声で言った


「佳子!!な、なんで拓也、委員長を下の名前で

…」

「あ、いやーそれはまーお互い下の名前で呼ぼう

 ってなってさ……別にいいだろ」

「べ、べつにいいけど……」

「佳子ー」


すると佳子は照れて振り向いて言った


「は、はい!」

「ちょっとこっちきて」

「どうしたです?拓也」

「夏休みキャンプ行かない?皆で」

「いいですけど……私みたいな人が行ってもいい

 の?」

「もちろんだよ。」

「じゃーお願いします……」

「おっけーじゃー詳しいことは裕也と話してメー

 ルするじゃー今日はこれで解散!」



いよいよ街に待った夏休みが始まろうとしている

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