第7話 アマテラスオオミカミ×テルテル坊主

 最近は、梅雨の時期、雲に覆われて、雨が降るそんな毎日、人々は湿気や蒸し暑さに憂鬱になるらしい。かく言う私はもっとひどい。


「うううう、力が出ない―」


「あかりちゃんどうしたの?そんなに、ぐでーってなってるけど」


 そう、私は太陽の権化の神様、太陽が出てない日は元気がないし、雨の日なんかはもう、永続ダメージが入ってるようなものなのだ。あぁ辛い


「あめ、きらい。」


「あかりちゃん、雨嫌いなんだ?でも仕方ないよねー、梅雨だし」


 梅雨なんて設定かんがえた神様はどこのどいつだ、文句言ってやる。あぁ辛い、例年に増して、湿度が、曇り具合が、私を殺しに来てる。もうライフは少ない、このまま、梅雨とやらのいいようにさせてたまるものか。


「千夏、あめ、やませて」


「えぇ、無理だよー、あ!そうだ、てるてる坊主作ろうよ」


「それ、なに、やむなら作る」


 てるてる坊主とやらを、千夏ちゃんと一緒に作ることになった、他の子供も一緒に作ってくれるらしい。みんなありがとう、私が死んでしまう前に、いそいで作り終えてしまおう!


「できた!千夏、どう?簡単だった」


「上手だね、そしたら、これを、そとに吊るしておくと、雨が止むの、なんていえばいいのかな、太陽みたいなもの!」


「太陽みたいなもの、、」


 どうやら、このしろい変な物体は、私より太陽の権化として、有名らしい、イラっと来てしまった、久しぶりにやってしまおう、私の本気を見せてやろう!


「ねぇねぇ、千夏空見てて」


 千夏が空を見ていると、だんだん、雲が消えていく、そして、みるみるうちに、太陽が顔を出し、雨が止む。


「どんなもんよ、あぁ疲れた」


「ちょっと、大丈夫?あかりちゃん?なんでそんなドヤ顔なの?でも大丈夫だよ、てるてる坊主のおかげで、晴れたよ」


 あ、なんだこの白い物体は、私が神性をフルに使って、倒れながらも晴れさせたのに、この物体のおかげになったのか、ムカつく、絶対、あとで燃やしてやる。


「千夏、もう、むり」


 そこで、気を失った、目が覚めると保健室に居た、気絶したらしい、空はまだ快晴だ、安心したのもつかの間、右手にはてるてる坊主が握られていた。


「お前ムカつくから、燃やしてやる」


 てるてる坊主を高熱にして、燃やした途端、空模様が怪しくなって、雨が降り出す。


「え、嘘なんで、こいつ、ほんとに神性を超える力が」


 

てるてる坊主をすごいものと思い込んだ、あかりは、この後、太陽の神なのに、てるてる坊主を作って、崇めたらしい。

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