第9話明るくなる3
父さんの衝撃の告白から数日冷はいつも通り高校で授業を受けていた。だが流石の冷も自分に妹が出来るとなると授業に集中できずにいた。
「(妹、妹か…正直面倒だな、まあどうせ対して関わることもないだろうけど、妹となると最低限は関わらずにはいられないよな、はあー憂鬱だ。ん?)」
不意の机をたたく音で意識が戻る。音の方を向くと赤羽が前をシャーペンでクイクイと指していた。それにしてがって前を向くと
「おい朝香、今日はいつもより眠そうじゃないか、今この問題を解く時間だったんだが、ちゃんと解いたんだろうな?」
まずいな、ボーッとしてて解いてない
「朝香、ここ答えろ」
解いてない事分かっててやってるんだろなー
隣の席を見るが真面目な赤羽には教えてくれるかは期待はできないか、問題も数学で即興で解く事も感で答えられる問題じゃないか。
「すいません、ボーッとしてて解いてません」
「なら今前で解いてみろ」
性格悪すぎだろ、本当にこの人教師か?
冷は露骨に顔を引きつらせる。
仕方なく黒板の前まで歩く。黒板に書かれた問題と数秒睨み合って解き始める。
「ふぅー、終わりました。」
一通り解き終わる。
「ほう、やるな朝香」
「?」
周りを見回すと「おぉー」といったリアクションだった。
「えっと戻ってもいいですかね?」
「あぁ構わん」
先生の返事を聞いてから自分の席に戻ると赤羽がこっちを見ていた。
「よく解けたわね今の問題しかも即興で」
「いや習ったとこだろ?」
「いやそうなんだけど、本当に話を聞いてなかったの?先生がテストにも出さないレベルの難しい問題だって言ってたのだけれど」
「え?」
そんな問題俺が解けるか?
「朝香くんって頭よかったっけ?前回のテストでも上位30には入ってなかったわよね?」
この学校では、上位30名の名前が張り出されるが当然俺は載ってない、因みに赤羽は3位にいた。
「確か俺は70…何位くらいだったと思うけど、多分今の問題解けたのは偶然だ、俺がそんな問題解けるほど良くはない」
なんせ深夜までゲームして課題以外を家で勉強することはないんだから
「まぁそう言うことにしとくわ、正直ゲームの件もあるから信じきれない部分もあるから」
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