*第64話 欲望の街

労働者の町キュポーラ。

バルドー連の酒場では何時もの通り賑わい、

嬌声と時に怒号とが入り混じっている。


相変わらず此処はうるせぇ店だな。いらっしゃぁ~い!おぅ!エールとチョップだ!

イビンドは舌を刺す程の強い蒸留酒を好む。はぁ~~~い!おいお前!おれの女に手を出すな!

下町の酒屋なんて何所も同じでしょうよ。誰がアンタの女よ!ふざけないで!

例の特徴の無い男が言葉を返す。わはははは!振られてやがるぜ!

挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16817330660805254092


で?決まったのかい?手前!表出ろ!

こんな顔だったか?とカイビンドは思う。なんだとこの野郎!やってやるぜ!

降節の日で仕掛ける事に成りました。ケンカだぁ!デブとハゲのケンカだぁ~

エルサーシア襲撃の話だいいぞぉ~!やれやれぇ~


こっちは王都で騒ぎになってからだな?よし!歌うぞぉ!おぉ~!歌え~

少しくらいはズレるかと思案する。あ~か~い~♪ちん~こ~に♪

えぇ、タイミングはお任せしますよ。クチビ~ル♪よ~せ~て~♪


何人寄越せる?笑~ってみ~て~い~る♪

ルドーの戦闘員にも手を貸して貰う約束だ。青~い~春~♪ちんこは何にも言わないけれど♪

手練れ30ですね。ち~んこ~の気持ち~は~♪

足手まといは返って邪魔になる。よ~くわ~か~る~♪

良いだろう、こっちは20だ。ち~ん~こ~可愛~い~や~♪


あの娘さえ居なければ十分な数だ。可愛いやち~ん~こ~♪

御庭番の方は大丈夫なのですか?えぇ歌やないかぁ~泣けて来るぜぇ~

今残っている奴らは戦闘員じゃねぇよ俺の古里の歌なんだよ!

この前のでやられたからな。そうかい!あんた何所の生まれだい?

手強いのはモルガンくらだ。母ちゃんの股の間だよぉ!


間違って人形まで殺さないで下さいよ。奇遇だなぁ俺もなんだよぉ!

フリーデルは大事な駒なのだ。わははははは

分かってるさ、ヘマはしねぇよ。ぎゃははははははは


カイビンドは、ほろ酔いで店を出た。

「まったく騒がしい店だ。

話が入って来ねぇじゃねぇか!」


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