*第18話 萌えよカルアン
情報は3つの性質を持つ。
活性・持続性・普遍性である。
活性とはその情報が持つ影響力の強さ、
持続性はその効果の継続力を示し、
普遍性は適用範囲の広さを表す。
また情報が伝播する際に交わされる
10種の要素がある。
表相・性質・形体・能力・作用
生因・縁起・結果・応報・同等
情報1単位を構成する
この情報構造体を観念的に操作する事によって魔法は発動する。
操作する情報の量は単純な魔法であっても膨大なものとなる為、
人の理解の及ぶ所では無い。
***
いきなりゲートを使うのは、
さすがに問題ですので
王都に繋がる街道の一つを王国騎士団と
教会の聖騎士様が半日封鎖して実施の運びとなりましたの。
私が唱える呪文に合わせて
マジカルプリンセスのコスチュームを装備したルルナがステッキを振ると、
大量の綿精霊が湧き出てきて大きなアーチに成りましたの。
「魔法を使う時はこの衣装でないと駄目です!」
と頑なにルルナが主張しましたのよ。
案の定、男性は釘付けでしたわね・・・
パンツに!
挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16817330657275257904
アーチの内側がキラキラと光で満たされて、
それが収まると向こう側にお出迎えの人達が見えましたわ。
あら!カルアン叔父様が居ましたわ!
そわそわと落ち着きも無く醜態を晒していますわね。
期待通りですわ!
「あぁ・・・あぁ・・・会いたかったよ。
愛しい姫君、僕のサーシア」
泣いているのか笑っているのか分からない表情が
片膝を付き私の手を取り
そっと
「私もですわ叔父様!」
私もそっと背中に腕を廻して差し上げましたの。
汗臭いですわぁ~
「僕たちは婚約したのだから“叔父様”では無く名前で呼んでおくれ」
それもそうですわね。
「承知致しましたわ・・・カルアン」
はにかみながら伏し目がちに呟いてみましたら、
今度は少し強めに抱きしめて下さいました。
興奮なされて体温が上がったのかしら?
更に匂いますわ。
「まぁカルアン!少しは人目を気にしなさい。
サーシアが恥ずかしがっているわ」
御心配なくぅ!演技ですわっお母様!
「お久しぶりで御座います姉上。
辺境伯閣下に置かれましても
なによりで御座います」
ちゃんと御挨拶が出来ましたわね!
「うむ、
サーシアの事くれぐれも頼む」
やはりお父様と見比べると
青臭さが際立ちますわねぇ・・・
実際に臭いですし・・・
「おおお任せくらせいっ!
下さいっ!
この命を姫君に捧げまちゅるっ!」
おほぅ!
気持ちの良いくらいに残念なお方ですわぁ~
「君がルルナだね!よろしくねっ!可愛い精霊さん」
舐める様に太腿を見ていますわ。
敢えて見ない様にするのが紳士でしてよカルアン。
「本当に気持ち悪いですね」
口に出してはいけないわよルルナ。
「長旅・・・では無いが、疲れているかも知れぬから
休ませてやって呉れないか」
見かねたお父様がカルアンから私を
引き剝がして下さいました。
「あ・・・あぁそうですね!
ミーチェー通りの別邸を貰い受けましたので、
そちらへご案内致します。
使用人の手配も済ませて準備万端整えております。
近々改装して新居とする
まぁ!二人の愛の巣ですわね!
中央教会へも近いですし通学が楽ですわ。
「確か宴会場は200名ほど御招待出来たかしら?」
「えぇそのくらいです姉上」
なんの宴会ですの?
「では婚約のお披露目は新居でなさってはいかがでしょうか?ヘイリー」
あぁお披露目が御座いましたわねぇ~
王都の貴族のお相手は面倒ですわぁ~
「ん?公爵邸で行う予定であろう?
急な変更は御迷惑ではないか」
お父様の言う通りですわよお母様。
「私にお任せ下さい!どうぞ宜しく!」
スタイリーな発言ですけれど大丈夫ですの?
カルアン・・・
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