第10話 好きです
クリスマスイブに軽音部がライブするまであと一週間になろうとしている。
「ああ、クリスマスがとても楽しみだな~」
「今度の日曜、めちゃくちゃ楽しみだよね」
帰り学活が終わって、みんなが笑顔になっているのが見える。
結城女学院は初等部から高等部がまとめて明日から冬休みになるけど、全校集会が淡々と進んでいた。
先生の話は去年と変わりはないので、生徒はもうすでに飽きて話をしようとしている。
中学の同級生のなかでキリスト教系の高校に進学していて、今日はクリスマスの行事があるんだと教えてくれたような気がする。
もう冬休みの予定が決まっているクラスメイトのみんなは何人かディズニー、富士急、泊まりがけで大阪のUSJに行くとかの話が上がっているのが聞こえてくる。
わたしも
わたしは先に荷物をまとめて家に帰ろうとしていたときに日菜に一度声をかけていくことにした。
「日菜、一緒に帰れる?」
「あ、今日はごめん。クリスマスイブのライブで準備しないといけないから」
軽音部は文化部のなかでは演劇部や吹奏楽部みたいに学外での活動が多いし、ライブハウスではかなり有名なバンドの一つに見えるんだ。
これから日菜のバンドは新しく覚えた曲とかの練習で今日も部室に行くみたいだ。
「そっか~、またライブハウスでね!」
「うん。またね。バイバイ」
それからすぐにいつものように話していることが多くて、みんなのことが楽しいことがあったみたいだった。
わたしは軽いサッチェルバッグに上履きケースに上履きを入れて、サッチェルバッグにしまってからローファーを履いて歩き始めた。
「うわ……寒い」
制服の下にヒートテック、制服の上には学校指定の紺色のダッフルコートを着ているのにとても寒いの。
使い捨てカイロは家に忘れてきて、朝からぶるぶると震えながら歩いていたので早く帰りたい。
暖かい部屋でゆっくり過ごしたいなと考えている。
明日から宿題をできるだけ進めて、残りの冬休みは宿題を忘れて過ごしたいと思っている。
クリスマスイブのライブが始まろうとしている。
午前中に日菜の家に荷物を置いてきて、すぐにライブハウスへ向かったんだ。
「今日のライブ、楽しみにしてて」
わたしはライブに見に来たので楽しいと思っている。
あと
日菜も
「年明けになったら二年生が忙しいよね」
「うん。テスト、卒業式、修学旅行だよね……あと進路希望調査とか」
「うわ、もう三年生になりたくない」
「わかる。クラスも変わるらしいし、これからは楽しみにしている」
わたしは日菜の順番を待っているけど、まだ時間じゃないことがあるみたいだった。
出番は午後の真ん中で『ルチア』というバンド名で参加している。しかも全員は白シャツに黒いジーンズという服装だから意外と目立つかもしれない。
ライブハウスにはほとんど変わらない顔ぶれが客席が変わらない、けどそのなかには初めての人もいるみたいだ。
そのなかで初めて出演した高校生バンドが来ていることがあって、とても緊張しながら演奏をしているのが見えてとても初々しい感じで温かい拍手が聞こえてきた。
「すごかったね」
「うん、今度は『ルチア』じゃない? あの
高校の軽音部には他のバンドもライブハウスでライブをしているけど、あまり知名度は低くて他の学年のバンドと同じようなことだと思っているらしい。
「めちゃくちゃクオリティが高いもんね」
そのなかで出てきた日菜たちがアンプやマイクの確認をして、ボーカルの河野さんが笑顔でいつものようにフリートークをしていてみんなが笑顔になっているのがいるのだった。
ギターの音色が聞こえて、日菜が手を挙げてバンドメンバーに合図を出している。
彼女が着ているのは最近買っていた袖口がキュッと絞られたような感じのデザインのシャツ、黒の細かいプリーツスカートはアンクル丈で意外と雰囲気にぴったりだと思った。
「それでは一曲目、行きましょ~!」
ハイテンションな日菜が叫ぶように声を上げた。
そのなかでドラムのとても速いリズムを刻んでいくなかで、全員の楽器が聞こえてきたのが見える。
この曲はボーカルメインの曲みたいで、楽しいことがあったりもしているのが見えた。
そのなかで歌声がとても好きみたいで、とても楽しいことが起きているのが見ていた。
新しい曲ではないけど、歴代の先輩から受け継いできた曲とかも演奏していた。
日菜たちの演技ができているときにはたくさんのことを話しているのが見えた。
「今日はアンコールで二曲を歌います」
ドラムの加藤さんが答えて、日菜の歌声が聞こえてきた。
その後、もう一曲を歌い終えて汗だくになっているメンバーに大きな拍手が聞こえてきたのが見えた。
「すごかったね」
「去年よりも上手くなってたし」
「来年も楽しみ」
そう言いながら帰宅していくお客さんが何人かいて、ライブハウスはしだいに年齢層が上がってきている。
三年生の夏休みに一時活動休止になって全員の進路が決まってから活動を始めるのを予定しているらしい。
わたしはたくさんの話をしているのが見えて、とても笑顔になってしまった。
あっという間に日菜のライブが終わってしまったのがとても残念だった。
その直後に出てきたのはこのライブハウスのなかで一番人気のあるアマチュアバンドかもしれない。
「今日が今年ラストになるのか~、楽しみだな」
男女比がしだいに男性の割合が多くなってきたと思っていた頃、日菜と同じようなギターの音色が聞こえてきてその他に音楽が聞こえてきた。
奏さんの姿が楽しそうな表情でベースを弾いているのを見ると、とてもドキッとしてしまう感じになってしまう。
大きな歓声が地鳴りみたいに聞こえてきてびっくりしたけど、わたしは笑顔でステージの方を向いて大きく声を出していくのが見えているのかわからない。
暗めの客席からはまぶしいスポットライトが浴びて、目を細めたけどそれ以上に盛り上がっている。
「ありがとうございました。また来年、お待ちしています」
そのなかでたくさんの拍手が聞こえて、一番長く続いたのかもしれない。
奏さんがこっちを見て笑顔で手を振っているのが見えたけど、わたしは気がついていたけど全然振り返す勇気がなかった。
ライブが終わってから日菜と帰る前に奏さんと一緒に話をしていたんだ。
一か月ぶりに直接話していたけど、今度の話をしていたけど楽しいことがあった。
「
「とても楽しかったです」
「うん、またね」
「あの奏さん、話があるんですけど」
「うん」
わたしは心臓がドキドキしている。
これからの関係が変わっても言いたくなったけど、正直言って良いのかわからなかった。
もしかしたら、友だちとしていた方がいいのかもしれない。
でも、ちゃんと想いだけは伝えたかった。
「奏さんのことが好きです」
奏さんは少し驚いた顔でこっちを見ていた。
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