現在の"おいらん渕"

国道411号線、またの名を”大菩薩ライン”と呼ぶことは作中で述べたが、現在既に”おいらん渕”への道は完全に塞がれてしまっている


”おいらん渕”への道という書き方は語弊があるが、現在この国道411号はまるで”おいらん渕”を避けるかのように対岸へバイパス化されている事実がある


つまり車で”通ることも無い”ということである


更には、”おいらん渕”が道路脇に佇むこの旧道については、上下線どちらからも進入が出来ないように厳重な柵が構築されており、立ち入り禁止とされ、今や徒歩でさえ辿るのは困難であるばかりか、今後管轄する県が主導して完全な廃道化工事まで計画されているという徹底ぶりなのだ


新道完成に伴って、従来の道が旧道化するのはよくあることで、進入防止のために柵を設けるのも珍しくないことだと思うが、わざわざ廃道化工事までするというのは何故なのだろうか


進入出来ない旧道などはそのまま放置していてもいずれ朽ちて草木に埋もれてしまうだろう。しかも人里から離れた山奥である


それをわざわざ壊すのだという・・

絶対にここには誰も近づけないようにするという強い意志にも思えてしまうのだが・・・。


バイパス化の理由について、

付近の斜面おける崖崩れの危険性が高く、また実際に崩落が頻発したためとある


その補修を都度やるよりも、いっそ新しい道を造った方がいいだろうということだが、一部の話だとこの理由付けとして、2011年3月に発生した東日本大震災を起因とする斜面の崩落が決定打となったとする記述があるが、迂回バイパスの開通は同年の11月であることから震災以降の計画とするのには無理がある


頻発したという斜面崩落についても規模の大小はあると思うが実際にどの程度”この区間”で発生していたのかがよくわからない

寧ろこの”おいらん渕区間”以外の箇所では実際に道路脇斜面の崩落が頻発しているにも関わらず、バイパス化されてはいないのだ


1982年の路線指定以降、約30年に渡り山梨と東京を結ぶ裏街道として機能してきた国道でありながら不可解かつ急なバイパス化に疑問符を付けたくなる


ちなみに今年7月の豪雨により、土砂崩れが発生し当道峰谷橋付近で通行止めが発生し10日後に解除されている


”おいらん渕”の徹底廃化よりまず先に取り組むべきことがいくらでもあるように思えてならない・・・・。
























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