百合に男性キャラクターが出ることについて


 百合小説は言わずもがな女性同士の恋愛ものです。

 そんな話に男性キャラの登場はありかなしかというのは、百合好き界隈の永遠に決着がつかない問題の1つであるように思います。

 私が今まで見てきた百合は男性もキャラクターとして登場していたので、「百合にたとえモブでも男を出すのは許さない」派がいることに驚いた口です。

 私としては最終的に男女の恋愛ものになったりしなければ、男性が出ても良いと思う派です。

 完全に女性しか存在しない世界でない限り、女性しかいないのは不自然かなと思うからです。

 以前ある人に「百合はファンタジー」と言われたのが、おそらく私の中で棘として残っているせいかもしれません。

 女が女に恋するのはファンタジーでも何でもなくて、見えなくても日常の中にあることなのに、ファンタジー扱いされたのが納得できなかったんです。

 私の書く話はあまり現実味がないとか言われがちではあるので、なるべく不自然さをなくすために、登場人物として男性を出すことはあります。

 ほとんどは主人公の父とか兄弟とか、職場の人が多いですが。

 百合好きの中には「過去に男と恋愛していたことも許さない」派もいたりしますよね。

 実際にそういう百合作品を書いて批判された方も間接的ではありますが、遭遇したことがあります。

 でも私は百合作品の登場人物だから過去現在に至るまで女しか愛してないといけないなんてことはないと思います。

 女性が好きな女性はレズビアンだけでなく、バイセクシャルの人やパンセクシャルの人だっているからです。

 百合は女が好きな女以外はダメってことになると、両性が好きな人を締め出すことになりませんか?

 私はそういうのは嫌なので、登場人物はレズビアンはもちろん、バイセクシャルも、パンセクシャルも存在しています。

 例えば私の書いた話で一番読まれている「冴子さえこさんと私」という作品。

 登場人物の冴子は過去に男性とも付き合っていたことが明言されています。ちなみに冴子はパンセクシャルの設定で私は書いています。

 なので「男性との恋愛歴がある登場人物なんて許せない!!」という人は読んで早々に離脱したことでしょう。

 冴子は男性と付き合ってたこともありますが、読めば今は彼女の奈津一筋なのはすぐ分かることだと思います。

 それでも百合として納得できないとなったら、それは仕方のないことです。

 私の話とその人は合わなかったということで終わる話です。

 多分、私の話にはこの先も男性が登場人物として出て来るかと思います。

 あくまでも百合なので当然メインは女性同士の恋の話です。

 そもそも私は「女性が女性にときめく瞬間」を何よりも書きたくて書いているので。

「男女やBL書いた方がもっと読んでもらえるのに」って言う人もいるんですけど

 私には全く書けないし百合以外の話が思いつかないので書けません。餅は餅屋。

 なのでもし男性が出てきても警戒せずに読んでもらえたら嬉しいです。

  

 

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