第5話
「何をしている。」
え?る、ルイ?リーナさんに何言ってるの?
「あら〜。なんの事かしら、ルイさん?」
「とぼけるな!悪魔!」
ルイは、机をバーンと叩いた。
「俺には、鑑定眼がある。お前は、猫耳族では無く、俺の母親を殺した悪魔リトリィンだ。」
リーナさん、いえリトリィンは、首を傾げた後煙に巻かれた。
「クフフフフ。そうよ、そうよ。私があなたの母親を殺した悪魔よ。よくわかったわね、坊や。まさか、身バレするなんて。」
ルイは、勢いよく剣を抜いた。悪魔は、とても危険だ。物理は、ほぼ効かない。これには、金貨1枚かけてもいい。
「死ね。お前のせいで、家族を失った。だから楽にはいかせねぇよ?分かってるよなぁ?」
怖ぇ〜。村の人が使っていた強化魔法は!?思い出せ。あ!
「セイルディ!」
攻撃力増加だ。魔力が結構持っていかれた。倒れる訳にはいかない。倒れたら、絶好の的だ。
「さんきゅ。ぶっ倒すとこを見とけ。」
そして、勇者ルイは悪魔リトリィンを半分に割った。鮮血が舞う。私たちに、鮮血が降りかかる。血の雨のように。その雨を体全体に受けながら、私の意識は闇に溶けていった。
「…ろ。…きろ。おーい。レイル〜!」
ゆっくりと目を開けると、そこには見慣れた顔。
「すっごいうなされてたよ?大丈夫?」
私が大丈夫だということを確認して、綺麗にラッピングされた杖を差し出してきた。
「なんで…、わかったの?」
「いや〜。黒髪の背がちびっこい女の子が来たことはないかい?って聞いたら、出してくれたんだ!」
「ありがとう!ぐずっ。私っ。今まで、プレゼントをっ。貰ったことがなかったの。ありがと。ありがとう。」
ルイは、こちらこそありがとう。と言って、私の部屋から退出した。
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