第3話

森に入ったら、声が聞こえてきた!

「こっちにこないでぇ!ファイアアロー!」

女の人の声だ。フードを被っている。戦っているのはゴブリン。群れで活動するから…。あ、やっぱり十匹は軽くいるね。女の人は分が悪そうだ。

「ふぁ。魔力がぁ…切れちゃったぁ。」

魔力切れらしい。助けに行こうとすると、勇者が飛び出し、そのまま突っ込んでいく!おー!頼もしい。そう思い、眺めているとコケた。しかも、盛大に。

「レイルぅ。助けてぇぇぇぇぇ!」

傷つけないようにするためには、どうすればいいだろう。適当に詠唱してみる。

「ファイアアロー」

ゴブリンの頭が弾け飛んだ。その原因は、次々とゴブリンの頭をはじけ飛ばせる。自分の意思で動かせないかなぁ。そう、何度かやっている内にゴブリンは全滅した。やったね!

「大丈夫ですか?」

フードの中からは茶色の髪と、可愛らしい八重歯が見えた。

「まずは、ありがとう!こんなちびっ子ちゃんに助けられるとは思ってもいなかったわ。私は、リルト・ナースティーナ。リーナって呼んで。種族は、猫耳族よ。火の使い手よ。」

一息で言われて少し苦笑してしまった。

私も自己紹介を済ませて(向こうでのびているルイの分もやったよ!)、その日は解散になった。

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