第3話優しさに包まれたなら

シャワーを浴び、ソファーでくつろいでいると誰かの足音が聞こえた。この辺りだと鹿などの動物たちが来ることがある。だがそれは確かに人間の足音だ。その瞬間ふと思い出す。工作室の扉を開けっぱなしにしてしまったと。私は急いで工作室を確認しに行く。

窃盗や空き巣のことも考えながら恐る恐る工作室を覗く。するとそこには1人の少年が立っていた。

「誰だ?」

相手が少年とわかって少し強気に出てしまった。だがそれが間違いだった。少年の肩は少し上がりはっという声をあげて驚いた。

工作台に目をやるとそこにボトルはない。最悪の事態を想像した。

パキ

何かが割れる音がした。でも何かがおかしい。あの大きさのボトルを落としたとしてももっと大きな音がなるはずだ。でも今鳴った音はもっと小さな音だ。

そこまで考えて思考は停止した。なぜなら目の中にさらに新しくそしてありえない情報が入って来たから。少年の足元に落ちたボトルは少しひび割れそこから光を放っていた。

「え、ええ?」

少年の驚きとなぜが好奇心の混ざったこえが聞こえる


「う、なんだこれ」

少年と私は瓶の中の光に包まれて。視界は真っ白になっていた。



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