第21話 [耳かき]

スランプが治ってきました!

頑張って書きます!٩( 'ω' )و


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 お母さんの機嫌をなんとか取り戻した後、春海さんのマネージャーさんが家にやって来て春海さんを引きずって連れていった。

 帰り際に『後少しだけ! 少しっていうか寝顔だけ見せてもらうのだーッ!』って言っていたけど、なんなんだろう……?


「七美〜? ちょっとこっちにおいで〜」

「? わかった」


 お母さんがソファに座り、隣をポンポンとして僕を呼ぶ。

 言われた通りお母さんのすぐ横に座ると、突如ぐいっと引っ張って、膝枕されている状態になった。


「んなっ!? お母さん何して——」

「華は部屋で反省しておきましょうね〜?」

「ひぇっ……。わ、わかりました……」


 お母さんの顔はよく見えないけど、華がビクビクとしながら部屋に戻る姿を見たので相当怒ってるなとわかった……。


「あの……お母さん……。ごめんなさい……」

「え? ああ、もうそんなに怒ってないから大丈夫よ〜?」

(『ちょっぴり嫉妬してた』だなんて言えないわ〜……)


 お母さんはほんの少しはにかみながらそう言う。

 少し違和感はあるけど、いつも通りに近づいている気がする。


 よ、よかったぁ……。


「えっと……。それじゃあ僕も部屋に……」


 起き上がろうとしたけれど、ほっぺに指を当てられて起き上がれなくなった。


「お母さん、起き上がれない……」

「耳かきしてあげるわ〜? 最近やってないでしょ〜?」

「あ、そういえば……。じゃあお願いする!」

「お願いされたわ〜」


 そう言うと耳かきを片手に持ち、僕の耳を掻かず、ふにふにと触り始めた。


「んっ♡ ちょ、お母さんくすぐったいよ……!」

「ひ、久々だったけれどやっぱりなれないわね〜……」


 チラッと横目でお母さんを見ると、なぜかお母さんの顔は紅潮していた。


 耳かきってそんなに緊張するものなのかな……?

 僕はあまりしないけどなぁ。


 ——などと考え事をしていると、お母さんが何の前触れもなく、耳の中に優しく耳かき棒を入れた。


「ひゃっ!!」


 突然のことで驚き、つい声が出た。


 や、やってしまった……。

 僕はびっくりしたしたりするとこうやって変な声が出ちゃうんだ。

 そのせいで『女の子みたい』とか、『可愛い』とか言われるんだ……!

 気をつけないと〜〜ッ!!


 僕は口を両手で抑えてながらそう思う。

 顔が一気に暑くなるのを感じたりもした。


「もう! お母さんいきなりはやめてっ! 変な声が出ちゃったよぉ……」

「ん゛ん゛! ご、ごめんなさいね〜?」

「あ、あれ? お母さんなんで鼻にティッシュを……」

「何でもないわっ!? さ、じゃあ入れるわよ〜?」

「はぁい」


 耳に耳かき棒が入り、カリカリと耳の中を掻き始める。


「ん〜! もっと……もっと奥〜♡」

「えっ……エッチ……!」

「ふぇ? 今なんて?」

「な、何も言ってないわよ〜。反対側やりましょうかね〜?」


 そう言うと耳から棒を引き抜いてしまった。


「ん〜まだ抜いちゃダメ! まだ奥がウズウズするの……。もう一回入れて♡」


 この時、七美は顔を赤らめて脳がとろけそうなほど甘い声を発していたので、いつもの愛らしさとは違う色気があった。

 もちろん当の本人は何も気にしてはいないし、意味ももちろんわかっていない。


「〜〜っっ!! わ、わかったわ〜……」


 今にも尊死しそうな母であったが、何とか耐えていた。

 その後も七美の色気ボイスを聞きながら耳かきを続けた。

 母は、終わった後はぐったりとしていたが肌がツヤツヤとして満足しているようだった。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


うん……エッチだ……(尊死済み)(天国から話しています)。


七美くんがASMR動画とか出してくれたら1日に100回は余裕で聞けるな……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る