無限旅行
音澤 煙管
ぼくらの生まれる前からずっと……
一つ一つ滲んでゆく、
旅した思いをお土産に。
滲み終えれば溢れ出し、
やがて道の脇へと流れ出す。
流れ出れば海へと向かう、
田舎を目指す者の様に。
誰が待っている訳でもなくて、
そこは故郷と呼ばれる場所に着く。
旅のために生きている、
誰かが笑ってそう言って。
その旅には終わりもない、
いつ始まったのかもわからない。
世界に存在が無くならない限り、
ずうっと繰り返しの旅に出る。
行っては戻り、
戻っては旅に出る……
ぼくらにも仲間が居てね?
違う生き物たちの汗と涙が。
みんなぼくらに溶け込んで、
安堵の約束の場所を目指すんだ。
その場所は昔から塩辛く、
その訳がわかったかい?
じゃあまたいつか、
きみの仲間も連れて行こう。
その時の仲間たち、
きっと喜びの仲間で有れば良い。
ぼくは喜んで迎えに来るよ、
ではまたその時まで……
無限旅行 音澤 煙管 @vrymtl
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます