第39話 鉄板コンボとの別れ
「これ、イキカエルじゃないですか〜!!!」
獲物を引き取りに来た御者が今日も驚いている。
「イキカエルっていうんだ!
ランクの高いモンスターなの?」
「…っていうか、ティナさんもDランクになってるじゃないですか〜!!
…驚きすぎて疲れました…。
ええ、そうですよ、B級モンスターですよ!!
しかも、死にかけたら急に強力な魔法連発してきて返り討ちにあうし、その魔法連発に耐えても、完全に復活しちゃうんですよ。
B級では低レベルなので、倒せる冒険者からは旨みがないと敬遠され、旨みがある冒険者は返り討ちにあう。
なので、ほとんど出回らない貴重な獲物です。」
御者は興奮してるのかまくし立てるように話す。
「こいつの皮は、再生しますからね。
利用価値が高くて討伐依頼は常に出てます。
おそらく1匹100万ゴルはするでしょう。」
「「100万ゴル!!?」」
思わぬ金額に声が揃ってしまった2人。
「はい。
あ、そして昨日の分です。
ディラン×3匹(歯のみ):75,000×3=225,000ゴル
コブラキング×3匹:144,400×3=433,200ゴル
合計:658,200ゴル
ディランは依頼がなかったので前回より安くなりました…。」
これで
1日目:518,300ゴル
2日目:658,200ゴル
合計:1,176,500ゴル
「思ったより早く500万ゴル貯まりそうね!」
「今日渡す分で目標の半分いきそうだね!」
「僕もギルドに渡すのが楽しみです。
明日はどんな獲物か期待してますね!」
御者は本当に楽しみなようで、ご機嫌で帰っていった。
イキカエルの思わぬ買取金額(予想)に、ウキウキの2人。
「よし!イキカエルを探そう!」
と出発したのはいいが、そう簡単に見つからない。
ちなみにD級モンスターではもう効率が悪いため、Cランクエリアで探索している。
そうなると、やはり複数の敵が多く、戦うのが難しい。
そして、出会ったのが…、
「で、デカい…。」
「ゴルドさん、よくあんなの1人で倒したわね…。」
ディランの上位種、ディラゴドスだ。
ディランよりさらにデカい。
1.5倍はあるかもしれない。
「最後に【麻痺針】で倒そうか?」
「ロック?」
私の言ったこと聞いてたの?と言わんばかりの目。
(怒ったティナもやっぱり可愛い…。)
「単体だし、魔力の少ない系統のモンスターはこのコンボを破る可能性は低い。
どちらにしろあいつからスキルを奪ったら、【麻痺針】はもうなくなるからさ。」
「危ないと思ったら、逃げてよ?」
「わかったよ。
ありがとう、ティナ。」
話がついたところで、ロックは【隠密】を発動。
危なげもなく、ディラゴドスを麻痺させた。
(<スキルスナッチ>。)
ロックがスキルを発動すると、いつものアナウンスが流れた。
『どのスキルを奪いますか?』
『【力30%UP】スキル
【噛み砕き】スキル』
ロックは【噛み砕き】→【力30%UP】の順で奪った。
…のだが、その間に【全能力50%UP】を発動したティナの攻撃3発で勝負はついた。
「スキル奪わなくても倒せたね。」
「でもこれで麻痺させられなくなったから、今までみたいに急所攻撃が当たらなくなるわ。」
「そうだね。
新しい作戦を考えていこうね。」
2人はひとまずディラゴドスの解体を始めた。
ディランと同じく、歯だけを素材として納品する予定だ。
近くに川があったので、そこで解体をしていると…
「ゲコ。」
「「…いたーーー!」」
2人の探し求めていたイキカエルが1匹、どしんと構えて座っていた。
素早さが極端に低いイキカエルのスキルを奪うのは難しくなかった。
攻撃される前に【中級攻撃魔法】を奪い、そして【起死回生】を奪えばあとは何もできない。
『【起死回生】スキルは所持しているので、完全に消滅します。』
すでに持っているスキルを奪うと、そのまま消滅するらしい。
奪ったあと、イキカエルの耐久力が低かったため、ティナの攻撃中心で倒した。
『レベルが上がりました。』
************
名前:ロック
パーティ:ラフリンクス
Lv:34→36
HP:6529→6930
MP:647→686
体力:631→674
力:639→681
素早さ:657→697
器用さ:646→685
魔力:633→675
スキル:
【起死回生 ★★★★】
【成長促進(パッシブ) ★★★★★】
【隠密 ★★★】
【中級魔法攻撃 ★★★】
【スキルスナッチ ★★★★★ 】
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名前:ティナ
パーティ:ラフリンクス
Lv:32→36
HP:2387→2681
MP:361→399
体力:244→273
力:226→254
素早さ:240→271
器用さ:288→324
魔力:374→420
スキル:
【 】
【慈愛の祈り ★★★】
【全能力50%UP ★★★★】
************
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