遥か青空

ジャックと豆柴

おもいで

湿気が纏わりつく、


ベタつく手は、


感覚全てを不快にさせる。



貴方の手はいつも温かい。



角張り、熱を帯び


どこか震えいるその手は、


私を写す手鏡のよう。



貴方の目に写らなくとも、


伝わるだろうか。



蝉の鳴く真夏の隙間風は、


伸び切った髪を微かに揺らす。



これからかえるけれど、


会えることは無いでしょう。



共に見てきた景色は、




今鮮明に蘇る。

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遥か青空 ジャックと豆柴 @matsudamen

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