第212話№18ダンジョンコアとモルトン少女隊
リンナ達はダンジョンに入るとそれぞれ自分達で状況を観察しながらダンジョンを進んで行く。
リンナ達は5階層まで魔物が出て来なくてスムーズにボス部屋まで来た事に驚いていた。
「ほんと何も出て来なかったね。」
「ほんとでも面白いね。あそこに…」
「そう3階層にもあんなのあったね。」
5階層のボス部屋の前に着いた時、リンナ達が道中の事をいろいろ話してるのを、エリアリア達が聞いて驚いていた。
『え?そんなのあった?』
『ワイス気づいてた?』
『いや…え?なんなのこの子達…』
ボス部屋に入ろうとするとリンナが扉をあけるの待ってとお願いしてくる
「パルムお姉ちゃん開けるの待って先に誰がやるか決めるから」
その言葉にパルムは勿論エリアリア達も驚き注意する
「ちょっと待ってリンナ!まさか一人で対応するつもり?私達みんなで考えても駄目だったんだよ。」
「そうそう無理しないでみんなで考えた方がいいよ。」
リンナ達は大丈夫と言ってじゃんけんを始める
「お姉ちゃん大丈夫だからリンナ達に任せて!じゃ最初誰がやるか決めるよぉー!」
じゃんけん!
ポン!
「やったぁー!ココが一番だぁー!」
そう言ってココが扉をあける
ゴゴゴ…
パルム達は皆不安そうにココを見つめるもココは嬉しそうに踊ってる
「早く出てこないかなぁー」
扉が閉まり少ししていつもの声が聞こえ目の前にウサギが現れる
そのウサギを見た瞬間幼女攻略組が騒ぐ
「「「「あーー!2階層の木の上にいたウサギだぁー!」」」」
問題を出そうとした声の主が驚いたように静かになる
「な………」
パルム達も同じようにその反応に驚く
「「「………」」」
『え?嘘でしょ!私達全然気がつかなかったけど…』
『え?何この子達…』
そんなの気にせずココがウサギに話しかける
「ウサギさん!早く問題だしてよ!まさかボクは何階のどこにいたとか、そんな簡単な問題じゃないよね。」
『………』
ボスのウサギは驚き言葉が出ない
『何この子達…これヤバいかも…でも何とかしないと…いつものようにやれば大丈夫きっと…』
「あれあれ~ お姉さん達今度はこんな小さいお子さまに応援ですかプププ
お嬢さん達大丈夫?一応ボスだからそんな簡単じゃないからね。残念だったね。プププ」
ココも笑いながら答える
「アハやったぁー!もしそんな問題だったらぜーーんぜーーんつまんないもん!早く問題だして!早く!」
『くぅ…マジかくそ!見てろょぉこの子達は冒険者じゃないからこの問題なら答えられないだろ…』
ダダン!
「角ウサギ、緋色ネズミ、牙もぐら、バーストボア、スモールベアこの中に明らかに仲間外れの魔物がいます。それはどれ?その理由も言ってね。」
エリアリア達は問題を聞いてぼやく
「こいつ汚い!これ冒険者の問題じゃない!リンナはともかく他の子供達知るわけないだろ!」
ララノアとロロノアの二人もボスに向かって叫ぶ
「さっきと全然問題系統違うぞ!」
「ほんとずるいぞ!」
パルム達は集まってひそひそ話す
『ところで答えわかる?』
『普通に考えたらバーストボだろランクDだし』
『でも他の魔物も3匹以上で同じランク扱いになるからハッキリ仲間外れと言えないよなぁ…』
『単独でDはボアだけど魔石小さいと扱い下がるしなぁ…』
『こんな事なら魔物一覧覚えておけばよかった。あそこに書いてあったような気がするけど…』
パルム達が悩む中ココが少し考えて笑いながら答える。
「なんだ簡単だね。アハハ ウサギさんからのサービス問題なのね。ありがとなの」
ウサギはココの発言に動揺するもいつもの調子で話しかける
「ホントにわかったのかなぁ?まぁ冒険者なら超簡単サービス問題だから答えるの後ろのお姉さん達でもいいよぉ」
クレアスがウサギを睨み付けぼやく
「あいつ私達がわかってないと思ってバカにしてるぞ!」
シオンもぼやく
「ああ、あれは完全に我々がわかってないと確信してるな…くそ!」
パルム達の不安をよそにココがあっさり答える
「答えは緋色ネズミだよ!」
ウサギは理由を尋ねる
「…くっ ネズミの理由は何かなぁ…間違ったら入口に戻すからねぇプププ」
ココは理由を述べる
「たぶんボアって答えたら他の魔物が複数でも同ランクになるからハッキリと仲間外れじゃない!と言うつもりだったでしよ!」
黙るウサギ
「………」
「緋色ネズミは魔石以外全て廃棄対象で討伐したら特徴ある魔石を取り出したら全て地中に埋めないといけない。
なぜなら討伐直後は毒性がないが、少し時間が経過するとすぐ腐敗が始まり毒性の臭気を発生させるからです。」
「……」
「だからこの魔物だけは討伐後すぐに魔石を取り出して臭気を発生させる前に埋めないといけないのです。
他にも理由はあります。緋色ネズミだけ魔石が黄色って事。取り扱い注意の分類乙だからです。」
ココの回答を聞いて一番驚いているのが冒険者のエリアリア達だった。
『凄い…この子ギルド職員のお手伝いでもしたことあるの?』
『私達も言われて思い出したよ。確かに緋色ネズミだけ注意分類乙だ…』
ウサギが最終確認をしてくる
「小さい冒険者さんそれでいいのかなぁ…変えるのは今のうちだよー」
ココも周りのララ達も嬉しそうにはしゃぐ
「簡単な問題なのに間違えるはずない!」
「キャハハホント簡単だったねぇ」
「そうだよ。もっと難しいと思ってたのに…つまんない」
「キャハハ簡単だったぁー」
子供達の発言にまたも驚くエリアリア達
『この子達全員わかってたの?嘘でしよ…』
ウサギは悔しそうにココに話しかける
「じゃファイナルアンサーをどうぞ!」
「緋色ネズミ!」
ウサギは悔しそうに答える
「…正解なのぉ…ま・まぁサービス問題だから間違えなかったね。クリア報酬渡すねぇー
次は10階層で待ってるからねぇー。あそうそう一応言っておくね。10階層で間違えたら入口まで戻すからねぇ。
次はもっと難しいから覚悟してねぇプププ」
そう言ってウサギは報酬の宝箱を残し消える
シオンがぼやく
「なんなのあいつ!10階層で間違えたらまた入口に戻すってこんなのクリアできるのか…」
シオン達が不安に思う中ココやララ達は次の事を話しながらはしゃいでいる
パルムがそんな子供達を見ながら全員にドロップ品を回収して次に進む事を告げ転移陣に向かう
「みんなやっとクリアできたけど油断しないように次行くよ。」
エリアリアがドロップ品を見て呟く
「角ウサギの角×5角ウサギ肉×5素早さ上昇ポーション(レア)×1か…いいね。」
6階層からは部屋を通過する度通路の色が変わったくらいで何事もなく10階層のボス部屋にたどり着く
パルム達は今までの状況を思いだすようにそれぞれぶつぶつ呟いている
ララ達は相変わらず楽しそうにじゃんけんを始める。
じゃんけん
ポン!
ポン!
ポン!
「やったぁー!ユユやるのぉー!」
一番小さいユユが嬉しそうに飛び跳ねる
パルムがユユの代わりに扉を開ける
ゴゴゴ…
10階層のボス部屋にいたのは大きなフクロウが立っていてパルム達を完全にバカにしたように話し出す
「やっと来たのか、5階層のボスの問題で何回間違えるんだよ!馬鹿の集団か!
馬鹿の集まりだから誰答えてもいいけど、間違えたら入口に戻すからな!まぁ頑張りなフン!」
パルム達はフクロウの馬鹿呼ばわりに怒りだす。
「誰が馬鹿だ!フクロウが偉そうに…クイズでなければ瞬殺してやるのに…」
「絶対後悔させてやる!」
パルム達が怒るのを見て笑いながらフクロウが問題を告げる
「脳筋なお姉さん達には無理だろうけど一応問題言うね。プププ」
ダダン!
「ここに赤・青・黄・緑・茶・紫・オレンジ・黒・の玉がある。
この玉を正面の台座の窪みに入れよ正解ならこの部屋は正しき色に染まり、11階層への扉が開かれる。
ここまで進んで来たお姉ちゃん達ならわかるでしよ?」
エリアリアやワイス達が問題を聞いて静かになる
『なんだ?さっぱりわからん!』
『全くわからん!なんだそれ!』
『ボス部屋を正しき色に?確かに5階層のボス部屋は床が確かに緑だったような…あれ意味あったんだ…えーー!』
ユユは通って来たところを思い出しているのか少し考えている。
ブツブツ
『あそこが青だったから…ボス部屋が緑で…それから赤い通路と黄色…最後が…だから…』
「わかったのぉー!」
フクロウは驚きエリアリア達も驚いて思わず声をあげる
『!マジか…』
「嘘わかったの!」
「凄い凄い!」
ユユは嬉しそうに玉を取り台座に置く
「答えは茶色だよ!もっと難しいと思ったのに…」
フクロウは悔しそうにするもいつもの口調で話しだす。
「小さな子供達はみんなわかってたみたいだけど、お姉さん達はどうしたのかなぁ?
難しすぎたかなぁープププ」
ワイスが悔しそうに声をあげる
「あのクソ梟!馬鹿にして!今すぐ切り刻みたい!」
「ワイスそれは私も同じだぞ!」
フクロウがユユに話しかける
「お嬢さんそれでいいのかなぁ?変えるなら今のうちだよ。間違うと1階層に戻すからね。」
周りの子供達も騒ぐ
「「あんな簡単な問題で間違えないから!」」
ユユがフクロウにビシビシと指を指して文句を言う
「ちょっとフクロウさん問題簡単すぎる!ふざけてるの!次も優しい問題だったらその羽根抜いちゃうよ!」
フクロウはユユの発言に驚くも何とか気を取り直し口調が戻る
『なんなんだこの子は…怖いぞ!でもここは…』
「フン!何を言ってる!間違えたら1階層に戻すからね!答えはそれね。ファイルアンサー」
「べぇーだ!ファイルアンサーだよ!」
フクロウは悔しそうに答える
「ちっ!正解… まぁ簡単だしね。まだ10階層だし…次は難しくするからね!」
フクロウの悔しそうな姿を見てリンナ達は楽しそうに話しながら現れた転移陣に乗り11階層に転移していく
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