第197話№9クランプラーダンジョン攻略①

ライム達クランプラーダンジョン攻略組はモルトンを出て1カ月危険な山岳路を魔物と戦いながらガラコラル山脈の中にあるパラパラス山 標高6500m山頂のダンジョン入口に到達していた。


空気の薄い中での戦闘は高ランク冒険者でもきつくライムの補佐がなければ半数は脱落していたほどだった。


マリもメリもライムの回復と援護に何度も助けられていた。


二人は山頂に着き安堵しライムの凄さを実感する。


「マリ噂に聞いていたけどほんとヤバかったね。ライムちゃんがいなかったらたぶんここまでたどり着いてなかったかもね。」


「うん確かにライムちゃんの回復と援護がなければ無理だったと思う。ほんと凄いと思う」


バイスル王国南西に位置しモルトンからは南に900kmにあり、ガラコラル山脈の中にあるパラパラス山 標高6500mの高山の山頂に入口がある迷宮回廊ダンジョン


ダンジョン入り口まではAランククラスの魔物がいる森や山岳路を通る。近隣の町からの距離は150㎞


前回攻略組は準備不足とパーティーランクBで挑み15名中生還者は5名と失敗に終わった。

以後何度かAttackするも途中の魔物達が強さを増し入り口までも到達できなくなっている。


特にライム以外はかなり疲労してる者も多くいたためダンジョン攻略前に休息をとるためにライムは収納している簡易ログハウスを出した。


ニョン


突然空間からログハウスが出て来てマリ達攻略組は驚きの声をあげる。


「うわーすごぉーい」


ライムは微笑みながら説明しながら答える


「今回のダンジョン攻略はNo.1からNo.9までを複数のチームで攻略するのね。

チームは力中心のAチーム、防御中心のBチーム、体力中心のCチーム、素早さ中心のDチーム、叡智のEチームに別れ攻略する。」


メリはライムの話を聞いて疑問に思う。


「そんなに別れて攻略して大丈夫なの?シングルNo.ダンジョンよ?ナンバーズ冒険者とAランク冒険者全員で挑んだ方がいいんじゃ…」


ライムはメリの質問に答える


「問題ないです。私達ミレイの眷属は皆特別補佐してくれれば大丈夫。

私は叡智と治癒のライム皆は死なせない。安心してほしい。」


ライムの話を聞いてメリ、マリ以外の冒険者も頷いている。


テオラートAランク冒険者フライアーとチェロスも冷静に行動する事が知られ今回ライムのチームに選ばれた者で他にも、ギマラス冒険者ベルメラ、リンテア、クロル、等もライムのチームに参加していた。



攻略組は風呂に入ったりしてくつろいでいた。


「ほんとここに来るまででヘトヘトだったからほんと助かったよね。マリ」



「前にグランアリスと来た時は、この状態でダンジョン攻略どころではなかったもんね。ライムがいるだけでここまで変わるのってほんと凄いと思うよ。」



前回このダンジョンの攻略を試みた二人が思い出しながら話している二人が今回ライム一人いるだけでこれほどの違いがあると改めてミレイの眷属の凄さを感じていたのだった。


次の日ダンジョン入った攻略組はライムの指示の元ゆっくりと階層を進んでいた。


10階層までは罠が多くライムの指示で難なくこなしていたが、階層ボスを倒した後11階層に突入して雰囲気が一変する


迷宮がまるで動いてるような錯覚に陥る。


ライムが全員にこの階層から本格的に厳しくなることを告げる。


「みんなここから先私の指示以外の行動取らないで!このダンジョン攻略者の魔力量でパターンを変えて来る。11階層はタイムAttack時間以内に出口に着かないと迷宮が変わり入り口に再び戻される。」


それを聞いた攻略組はライムに質問する


「タイムAttackはわかったけど途中魔物に遭遇したらどうするの?」


「この先数階層はこのままだから皆身体強化して出来るだけ戦闘は避けて私について来てなの。出口まではルート見つけたからライムは出口目指して走る。みんなは気配遮断をしてついて来てなの。」


皆ライムの言葉に頷く


「「「わかった。」」」


ライムはそれを聞いて駆けだす。


「じゃ行く!」


シュン


ライムが動いたのを見てマリが皆に気合を入れる


「皆遅れるな行くよぉ」


シュン


ライムは途中魔物が襲ってくるも全て相手にせずひたすら出口を目指し駆ける。

マリ達も必死について行く。


「みんなこの階層は30分以内に出口にたどり着かないとダメなのね。しっかりついて来て!」


シュン


「「「「わかった。」」」」


シュン


「ここは出口まで20分だからね。」


シュン


「くっ」


シュン


「この階層は18分さっきより広いけど頑張ってついて来て!」


「「「はい!」」」


シュン


「この階層はさっきの倍広いけど時間は20分しかないから速度上げるからしっかりついて来て!」


シュン


「「「ひぃ・・」」」


シュン


こうしてライム達は20階層のボス部屋までたどり着く


マリ達は身体強化の魔力の使い過ぎてへとへとになっていた。


「「「はぁはぁ・・・」」」


そんなマリ達を見てライムは休養を取ってからボス攻略に挑むことを告げる


「みんなお疲れ様です。20階層のボスはブラックラフレシアです。魔法は耐性があり効果ない接近して直接打撃与えるしか方法がない。

ラフレシアは花粉を吐く。花粉には麻痺、毒、方向感覚狂わす効果ある。

吸い込むと危険、それに蔓で捕まえに来る。だから止まるのダメ。」


ボス攻略の説明を聞いてマリ達は麻痺毒を抑える効果のあるマスクをして身体強化をかける。


「フライアーとチェロスは左から攻撃して私とマリは正面から行く。ベルメラ、リンテア、クロルは右から攻めて!ライム補佐お願い。」


7人は3方向から攻めるライムは7人に補助魔法をかけ援護する。


ラフレシアの蔓鞭の攻撃をかわしつつ攻撃を続け7人は何とかボスのブラックラフレシアを倒す。


ドサドサドサ


ライムは全員に回復魔法をかけ労う


「皆お疲れ様ここで少し休んでから次に行くのね。」


マリ達もライムの回復魔法に驚くもライムの説明の次の階層攻略に意識を集中する。


「21階層からはルーム回転ダンジョンスピードは関係ないただ方向感覚を狂わすから部屋に入ると部屋は何回転かするのね。床も天井も関係なくなるのね。だから部屋に入ったらすぐに特長、何か目印になるようなものを覚える必要あるのね。」


マリ達はライムの助けもあり階層を次々走破して行く。


「メリこのダンジョンはライムいなかったら攻略できてないね。途中の魔物は大したことないのにダンジョンの罠や変化が難しすぎる。知識と探査のレベルが高くないと攻略何てできないね」



ベルメラ達も頷き思いを述べる


「ほんとライムさんのおかげね。私たちもここに来るまでずいぶんスキルレベル上がったから楽になってるしビックリよ。」


リンテアとクロルも嬉しそうに答える


「身体強化のレベルが倍以上上がってるのにビックリしたよ。」


「あたしもレベルはそんななのに身体強化と探索のレベルが格段に上がったわ。」


ライムが談笑するみんなに話す


「ここからが難しくなる気を引き締めて!残り20階層だよ。」


マリ達はライムに言われ気合を入れなおし攻略に挑む。


「よし!ライム指示をよろしく頼む。みんな随分スキルレベル上がったから最初よりもましになってる。」


「わかったここから先は60階層ボス部屋まで一気に行くのね。転移トラップと回転部屋と罠の入り混じった階層だから私の踏んだ場所以外踏むの禁止!あと時間もないからしっかりついて来て!」


ライムからダンジョンの状態がかなりハードなのが伝わる。


マリは皆にスキルレベルが上がったからと油断しないように気を引き締める。


「皆聞いての通りだ気を引き締めてライムの動きに注目し周りの状況も見ながら一気に60階層まで行くぞ!」


「「「やぁー!」」」


ライムもその様子を見て安心し40階層に踏み入れ走り出す。


「みんなしっかりついて来て!」


ライムの後を駆ける冒険者達、その都度ライムから指示が飛び的確にこなしていくマリ達


「この部屋は4箇所の石板を同時に踏まないと正解の扉が開かない!タイミングを合わせて踏んで!」


「「「「いっせーのやぁー!」」」」


更に階層は進むと石板を正しく並べる部屋もあったりと皆協力しながら次々走破しついに60階層のボス部屋にたどり着く


「ここがこのダンジョンの深層に繋がる部屋このボスを倒せば75階層のダンジョンコアの部屋に繋がる扉が開く、途中トラップあるけど魔物は出ないの最後の知恵比べなの。みな頑張っるのね。」


それを聞いてマリ達は気合が入る。


「このボス倒せば後は魔物でないんだったらライムいるから問題ないわね。みんな気合いて行くよ!」


「「「やぁー!」」」


ライムがボスの情報を伝える。


「ボスはクリスタルクラブ。魔法は効かない身体も硬いから物理攻撃も難しい。相手は動きは遅いが泡を吐く。

この泡に触れると弱体化つまり強化がとける。だから魔法は攻撃に使うのではなく泡対策に使う。相手の殻は魔法を跳ね返すが液体は別。それを利用する。ライム指示するから皆協力して動いてなの。」


こうして最終ボス攻略がはじまった。







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