第194話眷属たちの目覚め
ライム達が№9ダンジョンの攻略に向かってから1か月モルトンの町は大変な事になっていた。
エレミアとサリアスがモルトンの妖精ビスケットの情報を広げてから大勢の民衆がモルトンを目指し始めたのだ。
それを見越してかエレミアもサリアスも同時に警告も与えている。妖精ビスケットを奪い合うような事をすると、新しく生まれる女神様の誕生の癒しを得る事が出来なくなると伝える。
そうこの世界には何百年かに一度、女神様の幼子が誕生する事をほとんどの民衆は教会で聞かされている。
地上で誕生する女神様の幼子は、人より神格が目覚め幼
女神グランシアの補佐のため世界の状況に反応して下級神が誕生するのだ。
ただ今回の世界の崩壊につながるほどの事が起こる事と、レイの女神化は偶然だった。
テオラート国の聖女テレサラートも、女神グランシアよりミレイの補佐に向かうようにと神託され急ぎテオラート国から巫女と神官と伴ってモルトンを目指していた。
テオラート国からも先に50人近い子供が冒険者に守られながらモルトンに向かっていた。
子供達はモルトンでの噂を聞いて自分たちも妖精様の役に立ちたいと親に頼み込み自ら志願した者達ばかりだった。
現在モルトン中央広場はそのほとんどを妖精屋台で埋め尽くされていた。
その数30台販売に携わる子供300人
各製品制作補佐をするレイ大好きメイド300人
資材調達サポート商人30人
運搬サポート冒険者100人
販売する種類8種類
ビスケット(疲労回復効果)アイスクリン(精神安定効果)ポップコーン(体力回復効果)ポテト(疲労回復効果)キャンディー(精神力回復効果)チョコレート(体力回復効果)トマトジュース(精神力回復効果)プリン(精神安定効果)
各材料は全てレイが拡張した畑で生産した物で精霊の効果で生産量に問題はなかった。
各種お菓子類の効果もレイが手掛けた事により効果が発生したものだった。
それぞれ初めて味わう甘味、それに妖精効果との相乗効果、さらに副次的な回復効果もあり、サリアス達の広めた情報だけでなく、実際に食した者の宣伝効果も相まって、今モルトンは連日人であふれかえっていた。
バイスル王国だけでなく、その影響は周辺諸国まで広まりその民衆がモルトンに押し寄せる事態に発展していた。
各国もこの事態を見て、多くの冒険者や騎士を街道警備に充て民衆の保護をした。
特に子供を連れた者は纏まって移動させ護衛も付くほど子供が傷つかないように徹底した。
バイスル国内に借地として与えられていたマリーラ帝国クアトラ皇帝は、その後バイスル王国から領土を分割されマリーラ帝国建国を承認された。
ハートレイ達約3/1は反対したが、議会でエレミア達含む議会参政権を持つ貴族達に押し切られ承認する事になったのだ。
面白くないのは国王であるハートレイだった。奴隷制度も事実上廃止になり、帝国に領土を割譲し承認までさせれ全く思う通りに行かないのに苛立ちを見せていた。
無事建国が認められようやく落ち着くことが出来たクアトラ皇帝は、女神の愛し子ミレイが近くにいる事もあり、ミレイに対する熱烈は加速し、新帝国帝都に教会を建てその中に女神グランシア像だけでなく女神ミユミレイア像まで造りだしたのだ。
勿論聖女ホーリアは反対する事無くむしろ新しく誕生される幼子女神ミユミレイアについて信者たちに広めていたのだ。
そして女神ミユミレイア像と教会の事を聞いた者達は、モルトンに行く途中に立ち寄り寄付をして行く者が次第に増えていったのだった。
こうした様々な要素が加わりモルトンに来る者達が増えたため、レイの神力が加速的に上がりかなりの神力が溜まっていた。
それを感じたアイムはレイに再び眷属の目覚めさせるように提案する。
「ミレイママまた神力溜まってるからお姉さま達目覚めさせてあげて、今なら全員目覚めさせること出来るからお願いなの」
それをきいてレイは嬉しそうに答える。
「アイムみんなを目覚めさせれる・・やったぁー-嬉しいのぉーすぐやるよぉ」
二人はパルム達が眠る部屋に移動しレイが嬉しそうに眠るパルムに近づくのを見てアイムがレイに注意する
「ミレイママ落ち着くのね。焦らなくても今のママなら余裕あるから全員間違いなく目覚めさせれるからアイムの言う事聞いてなの」
レイはアイムに言われ落ち着き素直に従う
「ごめんね。アイムそれでまた一人ずつやればいいの?」
「うん。焦ったら魔力暴走するから落ち着いてね。今のママはかなり神力あるからゆっくりと魔力を注ぐ事なのね。」
レイはアイムに神力がかなりあると聞いてブツブツ呟く
『多いからゆっくり魔力を・・・』
そんなレイを見てアイムは手を握り落ち着かせる。
「ママ大丈夫だからアイムが側にいるから、お姉さま達を目覚めさせて」
レイは頷き一人ずつ抱き上げキスをしていく
「まずお姉ちゃんのパルムから・・パルムまたお姉ちゃんの力でミレイを守ってね」
ブチュー---
レイは魔力を注いでいくと今度は1時間くらいでパルムに変化が起きはじめさらに1時間後・・
パルムの身体が光に包まれる
パァーーーーーン
ん・・
「ご主人様・・」
「パルムおはよう」
パルムは目覚めるとすぐにレイに抱き着きハグをする
「ミレイ?雰囲気変わった?パルムも変わった。まだ慣れないけどパルム頑張る。」
まぁ確かに前と違うね。注いだの魔力だけど神力混ざってるからね。
ライムは元々いい子だったから余計によくなってるし、パルムもなんかいい感じに変わったぽいし、後は問題児なんだけど・・
たぶん変わるはず・・
怖いから先にティムから目覚めさせようティムなら大丈夫だし
アイムがそれを見て何か言いかけたが納得してくれたみたいだ。
「ママの選択は正しいと思うの。ティムお姉さまとパルムお姉さまがいれば後のお姉さまが目覚めてもたぶん何とかしてくれると思うの。たぶん・・」
アイムも不安なんだ・・
だよねぇー
「じゃティムを先に目覚めさせるね。」
アイムとパルムも頷きレイを見つめる
「じゃ先にティムから・・ティムまたミレイのサポートお願いね。」
ブチュー---
レイは魔力を注いでいくと1時間くらいでパルムと同じように変化が起きはじめさらに1時間後・・
ティムの身体が光に包まれる
パァーーーーーン
ん・・
「ご主人様・・」
「ティムおはよう」
ティムはレイを抱き上げ優しくキスをする
「ご主人様目覚めさせて頂きありがとうございます。またお会いできてうれしいです。」
「うん。またよろしくね。」
やっぱティムもいい感じに変わってる・・
ここまでは順調後は問題児だけ・・
いい感じになってるといいんだけど
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