第188話行列と見守りたい
レイが変装して出かけたのを確認して昨日の緊急会議の通り、本日ミレイの護衛にあたる者は、冒険者、姫騎士たち共に武装を解除してばれないように普段と全く違う装いに着替え後を追いかけた。
☆・☆・
緊急会議
エレミアが集まった者達に語る
「本日私たちの可愛いミレイが変装し孤児院を抜けて町に行きました。どうやら商業ギルドで許可をもらい明日から何かを販売するようです。
皆には明日も例の調査を継続してもらう必要がありますが、休息も必要でしょう。
そこで各班交代でミレイの護衛についてもらいます。
但し武装は禁止。私服で陰から見守って下さい。ばれないようにするのであればミレイが販売する屋台に買いに行くのは許可します。
ちなみにミレイの変装姿がこれです。アイムちゃんお願いできる」
アイムは頷き用意した映像の魔道具を出し起動させる
すると会議室の壁に銀狐獣人姿のミレイが映し出される
それを見て皆歓声があがる
「「「「か・可愛いー」」」」
「「「きゃぁー-モフモフしたい」」」
エレミアが微笑みながら集まって歓声をあげる彼女たちを見つめ話し始める
「みないいかしら、あくまでミレイちゃんに気付かれてはダメ!冒険者組、姫騎士組、事務方組、メイドサポート組全てに許可します。
よく頑張ってくれているあなた達へのご褒美です。よく引継ぎをして交代で見守りに参加を許可します。」
歓声があがり皆一斉に感謝を述べる
「「「「「エレミア様最高のご褒美ありがとうございます」」」」」
メルティアも微笑みながら補足する
「いいですか、ミレイちゃんはばれてないと思ってるので、気が付いても知らない振りをする事!
そして屋台に買いに行く時は、絶対気づかれてはなりません!
あくまでも一般市民や変装してる姿を忘れず行動するように!正体がばれた者は見守りから外れてもらいます。」
それを聞いてそれぞれ頷く
エレミアが皆に告げる
「私もメルティアもミザリーも変装して街に出ます。護衛も不要です。剣聖のホタルたちも見守りに参加しても構いません。」
その発言にホタルたち護衛が反対する
「殿下!いくらモルトンが治安がいいからとはいえ反対です!」
メルティアがそれに答える
「シャルテ心配は不要。アイムちゃんが町を覆う結界張ってるので敵意のある者は入って来れません。
それに私達にはアイムちゃんが作ってくれた守りのペンダントがあるから心配ないわよ。」
それでも渋る専属護衛達
「しかし、万が一を考えると・・」
メルティアがきっぱりと言う
「このモルトンは精霊たちがいて、女神の使徒ミザリーがいて愛し子の女神ミユミレイアがその眷属のエンシントスライムがいるのよ。
それに漆黒の女神クロノラナがミレイのハウスでダカーポといるのよ。この状況でどこに不安があるの?
だから武装解除してミレイを見守りなさいと言ったのは、普段頑張ってるあなた達のい癒しのためよ。」
メルティアの言葉に納得したシャルテ達は納得し見守りに参加することにしたのだった。
冒険者組も姫騎士もそれぞれ工夫して変装を考える
男装をする者ドレスを着る者等、普段とかけ離れた装いに身を包み見守りたいが結成され1日目第一グループが町に出て行った。
守りたいに参加した剣聖のホタルは着なれないドレスに身を包み中央広場でミレイの屋台の様子を見る。
屋台は大人気でたちまち行列ができはじめる。
暫く見守ってるとかなり行列が長くなり、よく見ると何人か守りたいのメンバーが並んでるのがわかった。
ホタルも行列に並ぶことにし、並ぶこと1時間やっとミレイ販売のアイスクリンを手にする。
屋台のミレイは可愛く本物の獣人みたいに耳と尻尾が動いていた。
『か・可愛いー!ほかの子達は孤児院の子供達か私に気づいた子もいたが何も言わなかったなぁ助かったぁ』
孤児院のユユちゃんが私を見て微笑みアイスクリンを渡してくれる。
「はいアイスクリンです。出来るだけ早めに食べて下さいね。」
「わかったわ。」
慣れないドレスにこの言葉遣いは疲れる・・
私は広場から出ると商業ギルドが行列を予測して町のいたるところに休憩スペースを設けベンチが設置されていた。
ホタルはベンチに座りアイスクリンを食べる
「はぁ~冷たくて美味しい~なにこれ初めて体験する味だー」
私以外も周りから「冷たくてぇー」の声が聞こえる。
私が味わいながら食べてると見守りたいのミザリー様の補佐をしてるサキュアが手を振りながら来て横に座る。
「ホタル様ぁどうですかこの妖精アイスは・・」
え?そんな呼ばれ方してるの?アイスクリンじゃなくて?
私は感想を述べ尋ねる
「サキュアあなたも今日の見守りたいなのね。このアイスクリンはまず驚く、そして・・まぁ美味しいから自分で確かめるといい。それよりなんで妖精アイスなんだ?」
サキュアはホタルの質問に聞いたことを答える。
「ああ私もさっき聞いたんです。そしたらベテラン冒険者の方がミレイちゃんの姿見てそう言ったらしいんです。
何でも銀狐獣人は絶滅したと言われてる種族で、元々森の守護者と言われてたらしいからだそうです。」
なるほどなぁ・・
でも不思議だあれほど並んでるのに誰も文句を言わない。普通なら誰かがイラついてトラブル起こすし、順番守らず横入りしたりするトラブルあるのにそれが起こらない。
皆素直に誘導される列に並んでいる。
それになんでだろう・・気分が落ち着いている。凄くリラックスできてる感じだ。
『この事は報告したほうがいいな・・』
この癒しの問題は他の者達からも報告されていた。
こうした報告は初日だけではなく次の日も同じ報告がもたらされた。
それを聞いてミザリーはその翌日確認に向かった。
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