第191話鍵の謎を解くためにアイム動く

鍵のヒントの謎が解けないまま半年が経過したが。

現在レイは屋台販売の効果で神力が大幅に上がっていた。それが眷属たちにいい影響を与えていた。


大陸の加護消失の影響は一部地域に留まり広がりは緩やかだが続いていた。そんな状況でもレイが手掛けた孤児院の畑とその周辺だけ収穫量と品質が大幅に向上していた。


サリアス達は今はレイが屋台の販売に夢中になり精神状態は安定しているが、何時ミレイが心乱すかもわからないので不安でしかなかった。


エレミアもハートレイが余計な事をしないように絶えず監視をしている。

サリアス達にとって一日も早く鍵の人物を見つけてほしいと祈る思いだった。


定期的に情報交換をするサリアスとエレミア達も話題に上るのはミレイの状況と鍵のヒントの進捗状況だった。。


「エレミアよ。ミレイの様子はどうじゃ。」


エレミアはミレイの状況を思い出し微笑みながらサリアスに答える


「ミレイちゃんはずっと孤児院に閉じ込めるのもかわいそうなので、今は監視も緩め少し自由にさせてるのよ。そのせいかミレイちゃん凄く可愛い恰好で出かけてるのよフフフ」


サリアスは心配そうに訊ねる


「大丈夫なのか?もし何かあったらどうするのじゃ。」


エレミアは笑いながら答える


「大丈夫よ。ちゃんと行く先々にはナンバーズ冒険者とフラワーガール、モルトン所属Aランク冒険者、姫騎士団その他大勢の者が見守りたいとして、ミレイをみているわ。

彼女達は変装したミレイに触ったとか明日こそはとか言って騒いでいるけど。」


サリアスは呆れる


「なんじゃそれは・・まぁよい。それより古代遺跡を探索させていた冒険者が古い書物を発見して持ってきたのじゃ。妾達では解読が出来んでの一度アイムちゃんに来てもらえぬか」


エレミアはその言葉に反応し呟く


『古代遺跡からの書物・・それって謎がわかる?』


「サリアス姉さんメルティアにそっちに行ってもらうから、対応よろしくお願いします。」


メルティアは翌日アイムを連れ転移ゲートでサリアスのいる王城の部屋に移動しサリアスと別室で面会した。


サリアスはアイムがメルティアを母親のように慕ってるのを見てうらやましく思っていた


『アイムはメルティアにこれほどなついてなかったと思うのじゃが、ほんとうらやましいのじゃ。』


メルティアは自分たちを見つめるサリアスに尋ねる


「サリアス陛下どうされたのですか、そんなに私とアイムを見つめて」


「いやメルティアとアイムがほんとに親子のようじゃったからうらやましくての。」


それを聞いてアイムがボソッと答える


「サリアスのお気に入りのポルム姉さんと契約すれば親子になれる。」


メルティアもサリアスもそれを聞いて反論する


「アイム何言ってるの?ポルムちゃん達は今深い眠りについてるじゃない」


「そうじゃぞ!ポルムは大好きじゃが眠ってて目覚めぬではないか!」


アイムはそんな二人の疑問を晴らす答えを述べる


「大丈夫なの。ミレイママ今モルトンの屋台での活動で神力が凄く上がっている。もう少ししたら女神の力少し使えるようになる。

そしたら鍵についての謎も解ける。お姉さま達も目覚めさせることが出来る。」


それを聞いて二人は喜びメルティアはアイムを抱き上げる


「あの子達が目覚めるのね。凄い楽しみだわ」


「おおわたしのポルムが目覚める・・嬉しい・・ほんと嬉しいのじゃ。」


アイムは自分の解析力も上がってることも伝える


「メルティア母様アイムはミレイの神力があがってる影響でいろいろな能力が上がってる。もう少ししたら今わかってることで鍵の謎が解けると思うの。」


サリアスもそれを聞いて安心するが不安も口にする


「今この国でもミレイの孤児院以外は農作物の不作が続いておる。このままの状態が続けば孤児院産の野菜だけでは賄いきれなくなる。

そのうち食糧を求め暴動が起き孤児院を襲撃する奴らも出て来るじゃろう。そんなことになれば・・」


メルティアもボソッと呟くとサリアスも答える


「ミレイの孤児院襲撃は精霊の加護を消失に繋がる・・」


「ああ・・そうなれば我が国も終いじゃ」


「あまり時間の猶予はないって事ね。」


「ミレイだけが頼りか・・またあの子に負担をかけるのか・・」


「仕方ないわ。でもミレイちゃんは喜んで力を貸してくれるわよ。」


サリアスも頷く。


「そうじゃのあの子はそういう子じゃった。そうじゃ。今集まってる資料を持って行くがいい。」


サリアスは集まった資料と遺跡で見つけた古い書物などを渡す



それを見てアイムは1週間後モルトンのミレイハウスに来るようにサリアスに伝え最後に屋台のお願いもする


「これ・・うん。これだけあれば向こうにある資料・・サリアス1週間したらモルトンに来てなの。それとこの国の人達の種族や身分問わず大勢の人にモルトンの屋台に来てもらいたいの」


サリアスは最後の屋台の事が気になり質問する


「アイムちゃん最後の屋台に行く意味はなにかあるのか?」


アイムは、ミレイの神力に関係するから出来るだけ大勢来てほしいとだけにとどめた。


サリアスは深く尋ねることなく了承する


メルティアとアイムは、その後少し話した後資料を持って、モルトンに帰って行った。


モルトンに戻ったアイムはエレミア達にお願いをする。


「エレミア母様たちにお願いがあります。今ミレイは屋台の販売で精神状態が凄く充実してるのね。今は平民と一部の貴族だけなの。


それをもっと多くの種族に広めてほしいの。貴族も他国の人にまで広めてもらってできれば大陸中に・・

ミレイの神力上げるには平民だけでなく幅広い多くの種族や身分の人達に来てもらいミレイに感謝してほしいの。」


エレミアはアイムに質問する


「アイムちゃんそんな大勢来たらミレイに感謝伝えるの大変よ。それに大丈夫なの?今より行列出来てパニックになるわよ。」


アイムは微笑み答える


「大丈夫なの。ミレイが今まで関係した孤児院の子供達に応援してもらう。ギルドに特設の販売場所作ってもらって屋台の数増やす。

感謝は会場に来た人たちの喜びの声、嬉しそうにする笑顔だけで十分そこからわずかでも喜楽の気が溢れるだけでミレイの神力に繋がる。」


みな納得したのか販売の事はアイムに任せるから人を集めるのはエレミア達が任せてと言うので任せることにした。


アイムはダンジョンから書物が出たのを聞いて、忘れていたもう一つの情報収集の場所に行く事をエレミア達に告げる


「エレミア母様アイムは一つ思い出した。ミレイが関係するもう一つの情報収集できる場所に行ってくるの。」


エレミア達は情報収集できる場所と聞いて思い当たらず聞いて来る


「アイムちゃん私達手分けしていろいろ捜したわよ。それなのにまだあるの?それは冒険者に任せられないのかしら?」


アイムは首を振り無理だと即答する


「無理!そこはミレイママとアイム達しか行けない所なの。」


エレミア達はいろいろ考えるも浮かばずアイムに尋ねる


「アイムちゃんそれはどこなの?」


アイムはさらっと答える


「ダンジョンNo.7コルドバトスダンジョン」


エレミア達はそれを聞いて止める


「アイムちゃんあそこのダンジョンはダメよ!かなり深いって聞くしナンバーズ冒険者で組んでも深層にたどり着けなかったのよ。危険すぎるわ。」


アイムは少し笑い答える


「フフ大丈夫なの。ミレイママはコルドバトスダンジョンの攻略者ダンジョンマスターだから」



「「「はぁー-----!」」」







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る