第173話屑国家と帝国の違い

帝国にいるメルティアの元には各部隊からの報告が来ていた。


エレミアは国王が警告を無視され孤児や病気の者が不当に扱われるから救出に向かうと連絡があった。


サリアスの方は……

アルメリアルの王都まで行くのに襲撃が5回…

しかも全て貴族がバックにいる盗賊ってあの国は屑の集まりか!


ミザリーは…

不当な理由で平民女性を捕縛して奴隷商人に引渡していると…

はぁー

こんなのレイが知ったら心乱し暴走するな

ただ救いはそんな不当な事する者に反抗する者達がいた。


捕縛され奴隷商に引き渡された女性たちを移動途中に襲い解放する女性盗賊団レッドスコーピオン。

その盗賊団をミザリー達は傘下に入れた。


『まぁミザリーが仲間に引き入れたなら問題ないでしょ。後はエレミアの部隊もサリアスの部隊も引き連れて来る保護する人間の数がわかれば・・』


メルティアは帝国に着いてからも元気のなかったアイムの雰囲気が変わったのを感じ聞いて見た。


「アイムなんか嬉しい事あった?」


アイムは嬉しそうに頷く


「うん。お姉ちゃんができた。レイママ守ってくれる」


うーんよくわからないけど、強い仲間ができたって事かな?


「そうよかったわね。これからの事陛下達とお話しするから、何か意見あったら遠慮なく言ってね。」


アイムは頷き、私達は陛下と聖女様他この国の重鎮達との話し合いに向かった。

陛下達には精霊の加護消失の事は伝えてある。

陛下達は帝国がその事でどう行動するか…


私達は会議に呼ばれたから帝国がどうするかこの会議であきらかになる


私は他の部隊からの報告も伝えて、それを聞いて帝国がどうするのかも聞かないといけない。


メルティアはいろいろ考えながら侍女に大きな会議室に案内された。


部屋には皇帝陛下、聖女ホーリア、宰相他数人が私達を迎えてくれる


宰相のゲルハートが挨拶をし進行を進める。


「今回重要な問題が発生したことをメルティア様より知らせて頂きそれに対して我々帝国がどうするかを検討しました。

今一度メルティア様に確認致します。

精霊様の加護の消失は止まらないのでしょうか?」


集まった者達の視線がメルティアに集中する


メルティアのすぐ横にいるアイムがメルティアに頷く


「はい!今回アルメリアル公国内で起こった幼い女神様拉致事件は、神界のお二人の女神様は勿論、ミレイ様を溺愛する精霊王ファンティー様も激怒されています。

ファンティー様はミレイ様拉致に関係した者全て許さないと、彼らが行く先々の加護を全部取り上げるとおっしゃっています。」


それを聞いて騒然となる会議室


さらにメルティアは話す


「ファンティー様はこの大陸から早く離れるように私達に言われました。

それほどお怒りなのです。

万が一ミレイ様を拉致した関係者がこの帝国に逃げて来たら、今以上に加護の消失の影響が加速すると思います。」


皆が騒然となるなか聖女ホーリアがメルティアに質問する


「メルティア様その女神様を拉致した者達は特徴とか何かわかるのでしょうか?」


メルティアは、アイムを見る。

アイムは周りを見てメルティアに伝える

『魔力が穢れてる者がそう。もしその者がいたらすぐに追放する。でないと帝国も全ての加護無くなる』


「ホーリア様その者達の特徴はわかりませんが!魔力が凄く穢れてるそうです。」


ホーリアは頷き述べる


「それなら何とかなるかも知れません。ありがとうございます」


メルティアは聖女に頷いた後、小声でアイムに尋ねる


『アイムちゃんこのまま帝国がレイちゃんを拉致した関係者を排除できたとして

、どれくらい留まれる?』


『わからない…でも加護の消失は止まらないから長くは無理なの。でももしレイが酷い事されたら女神グランシア様も黙っていないはず。

だから早く大陸から脱出して方がいいの』


メルティアは頷き陛下達に現状と今後の事を伝える


クアトラ皇帝も聖女ホーリアも加護の消失は止まらない事に項垂れる


「欲深い馬鹿な貴族が私達の警告を無視した結果です。

ただ残念な事にこの大陸は帝国以外は屑ですね。


私達の別動隊が報告してくれました。

皆さんよく思い出して下さい。私達はこの大陸の危機的な状態から救うために来たのです。」


集まった者達は静かに頷いている

メルティアはそれを見て話を続ける


「環境問題、疫病による死亡率の増加、特に子供に至ってはかなり酷いはずです。」


聖女ホーリアは頷き答える


「確かにそうです。辺境に行けばかなり酷い状況です。」


メルティアはその言葉を聞いてミレイの事を話す


「その救いの願いに答えるために幼い女神ミレイ様は、数々の魔道具を開発して、環境を改善し疫病から回復させ一人でも多くの子供達が救われるように、私達にに同行してたのです。


幼い女神様は子供達のために行動してたのです。

でもこの大陸のほとんどの国では、その子供達が理不尽な理由で捕らえられ奴隷にされてるのです。」


他国がかなり酷い状況だと聞かされ集まった重鎮達は驚く呟く



「聞いていた以上に酷いとは…」

「我々もよか見直さないと行けないかも知れん…」


クアトラ陛下がざわつく者達を注意し話す


「皆静かにせよ!帝国としてどう行動するか決まっておろう!女神グランシア様の愛し子様と共に行動する一行の指示に従うだけだ!

我々のためにわざわざ来て下さり、状況を説明して下さったのだ。

だから我々は指示に従い国を纏め、子供や女性といった弱者を優先に脱出の準備を進めよ!

騎士団を中心に避難部隊を急ぎ編成せよ!」


「しかし陛下愛し子様の救出を優先した方がいいのではないでしょうか!」


クアトラは意見を述べた女性に目を向け語る


「情報統括部のレモンか、その方の意見はもっともだが、ここに参加されてるメルティア様一行は誰も愛し子様救出について言っておらん!

恐らくすでに信頼できる者達が動いておるからじやろ。

だから我々は移動の準備が整うまで、愛し子様に敵対した奴らを警戒する事じゃ!」


メルティアはクアトラに称賛の言葉を送る


「さすがクアトラ皇帝陛下!その通りです。愛し子様の救出にはすでに最強の方が向かってます。

ですから皆様は急ぎ帝国内を纏め準備にかかって下さい!」


宰相はじめ集まった重鎮達は頷き別室で、準備のために話し合うと言って会議室を出て行った。


メルティアと皇帝は他国の同行の対策について話し合った。


メルティアはクアトラ皇帝が聖女ホーリアの意見をよく聞いてよく纏まっていると感じた。


『これだけ纏まってたら本当安心ね。ミザリー達の保護した者達も受け入れてくれるかもしれないわね。』


加護の消失が帝国だけ緩やかにして頂けたら…


『全ての民が脱出できるまでお願いしますファンティー様』


アイムもメルティアの手を握りお願いする


『ファンティーお願い…この帝国だけ少し待ってほしい…ミレイの大好きな子供達を救えないから…』






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