第148話ナンバーズ聖女救出

ベルビューラの場所を探すためにレーダーの範囲を広げてると、国境の川付近に黄色い点と青い点が現れた。


えっ確か黄色は、敵意持つ人間で、青は好意を持つ人間、しかも一つだけ青い点が濃く光ってる


あたいがレーダーを見てぶつぶつ言ってると陛下達が上がって来た。


「どうしたのじゃ。さっきから点がどうとか言ってるが…」


あたいは、レーダーの事を説明して今写ってるのを見せた。


サリアス陛下は、レーダーを見て暫く考えた後、あたいに説明する。


「いかん!ポルムよこの青く濃く光ってる点は、位置と他の青い点も含め考えると、聖女テレサラート様じゃ!」


「えっ。聖女様?」


サリアス陛下は、さらに説明してくれる


テオラート国は、女神グランシア教の総本部の大教会がありそこの最高責任者が聖女テレサラート様でもある。


それが最近漆黒の女神崇拝者が加速的に増え、女神グランシア教信者をかなり虐げていて、教会に集まる信者が激減してるらしい。


残った信者もかなり追い詰められているらしい。


それで動いて来たかは不明じゃが、テオラート国内は、漆黒の女神崇拝者がかなり増えてるらしい。


「これを見る限り聖女様と教会関係者が漆黒の女神信者に襲われてるのは間違いないじゃろ。

ミレイが闇に沈み、聖女様まで闇に沈んだらこの世界は終わりじゃ。

ポルムよ、急いで救出に向かってくれぬか!」


あたいは、頷いた。ただ本当に相手が漆黒の女神信者なら、絶対許すつもりはない!その事も伝える。


「わかったのじゃ。ただあたい達は、ミレイを闇に落とした漆黒の女神信者を許せない!

だからもし信者なら警告を与えて、行動を止めないなら、全滅させて!

手加減したら後で後悔する。その時は、あたい達は助けない。」


陛下は、あたいの発言に少し驚くも頷いてくれた。


「あたいは今から、クルーザーを全速力で走らせるから、全員キャビン内の椅子に座って備え付けてあるシート一体型ベルトを金具に差し込んで下さい。急いで!」


あたいは、全員が席についてベルトをしたのを確認して魔力を注ぎ速度を上げて行く。


クルーザーは〈キーーン〉と独特の音を出しながら湖面をとんでもないスピードで走る。


岸がどんどんと…どんどんと迫ってくる


ヤバい魔力止めたのに速度あまり落ちない…


あっメモメモ!

クルーザーについては読むの止めたんだ。


あった!


『速度が出て減速したい時、これだ。』


通常速度…逆噴射レバーを倒して直ぐに戻せば速度は落ちる。


最高速度…逆噴射は急激な負荷がかかり危険、緊急停止用パラシュートスイッチを押すとクルーザー最後尾から袋が飛びだし袋が水中で広がり速度を落としてくれる。


あたいは直ぐにパラシュートスイッチを押した。


『止まるのじゃー!ポチ!』


袋の玉は水中に落ち大きく広がる。

クルーザーは、ガクンと速度が落ちて行く。

あたいは、岸にぶつかると思い湖に流れ込む川に舵をきる。

速度はかなり落ち橋を破壊して止まる。


『止まったぁーあっヤバい急に眠く…』


あたいは、魔力枯渇状態になり睡魔が襲う。


「ナンバーズのお姉さん後は、よろしくなのじゃ…」


…☆…☆…☆グランアリス視点


あの速度のまま岸に激突するのかと思った…


ポルムちゃんは、魔力枯渇のようで私達に任せると言って眠ってしまった。


しかしとんでもない船だな、あれほど離れてたのに、あっという間だな。


さすがに陛下達はぐったりしてるが、剣王と剣聖殿は行く気のようじゃ。


私はベルトを外し皆に声をかける。


「これより私達ナンバーズは、聖女様の救出に向かう。

ポルムちゃんの言葉通り、奴らは私達のお慕いするミレイちゃんを闇に落とした屑どもだ。

警告を与えても大人しくしないなら、全員殺す!絶対生かすな。たぶん何かあるからだ!」



全員頷き武器を装備して船を飛び降りて行く。

シャルテ殿ホタル殿も私に意志を告げて、飛び降りていく。


「私も愛するミレイちゃんを闇に沈めた連中を許せない!全力で殲滅する。」


「ミレイちゃんを闇から救うのに聖女様の力が必要。屑は魔物と同じ殲滅するのみ。」


私達も船から飛び降り横並びで屑達に向かう。


アスカが、怒りをにじませ歩きながら発言する


「あの屑ども、聖女様一行を全員裸にして手枷をして、犯そうとしてる。漆黒でなくてもぶち殺す!」


私達が近づくと、漆黒信者がさらに皆をキレさせる発言をして皆を刺激する。


私は皆に向かって発言する。


「あの屑は、殲滅確定、皆一気にやるぞ!シャルテ殿ホタル殿は、聖女様の安全を確保して、付近の屑を殲滅残りは、向かって来る屑の殲滅。

相手は、漆黒何かあるかも知れない。油断するな!」


「「了解した。」」


「「「「「「はい!」」」」」」


私は彼らに警告を与える


「私達は、大陸ナンバーズ冒険者だ!聖女様一行を解放して大人しく投降しろ!しない場合命はない!」


剣王シャルテも男達に話そうとすると、男達は、屑な発言をして闇弾を放って来る。


「ごちゃごちゃうるさいですよ。貴方達は、我々の性奴隷になるのですから、痛い目に合わないうちに武器を捨て裸になりなさい。やれ!」


かなりの数の闇弾が飛んでくるが、エーデルワイスが、私達の前に風壁を張る。


闇弾は、風壁を通過する事はなかった。


男達は睨み付けてくる。


「さすがナンバーズですね。では、少々痛い目を見て貰いましょう。」


彼らが動き出し私は指示をする。


「手加減無用能力を解放して殲滅せよ!」


「「了解!」」

「「「「「やぁー!」」」」」


私達は、俊足を使い相手を分断にかかる。


男達は、数が圧倒的に有利だから油断している。

何かを飲んで多少スピードが上がったみたいだが、全く問題なかった。


ホタルとシャルテも前衛の屑をかいくぐり、聖女様一行の元にたどり着く。

そして張り付いていた屑どもを、とんでもないスピードで倒している。


アスカとエーデルワイスは、風を纏い屑を吹き飛ばし分断して、離れた場所で殲滅している。


メリとマリは、連携技を駆使して、残りを殲滅してる。


エリアリアも水流魔法を使い、屑を押し流し分断して、得意の水魔法とスピードを駆使して殲滅している


私は、巨大水球を作り屑のかたまりの上に落とす。

精霊ウンディーネの力で水球を壊さず圧力を加えていく。

屑は動かなくなり殲滅は完了する。


一人難を逃れたリーダー格の男は、喚きちらす。


「あり得ぬ!あり得ぬぞー!100人以上いたんだ!森に潜んでた部隊まで…くそ!

ふん。今だけだ。あの方が漆黒女神様から力を得た今、貴方には未来はない。残り僅かせいぜい楽しむといいフフフ」


男は、自分の足元の影に沈んで消えた。


私達は、倒した屑達の身元を確認して、まとめて埋めた。

聖女様が私達の元に来てお礼を言って来る。


「私は、テオラート国の聖女テレサラートと申します。

この度は、危ないところを助けて頂きありがとうございました。」


聖女様が私達に頭を下げると他の者達も一斉に頭を下げてくる。


私は直ぐに返答する。


「間に合って良かったです。私は大陸冒険者のグランアリスと申します。

そちらの二人は、ヘルメルト国剣王のシャルテと剣聖のホタルです。後ろに控えてるのは、全員大陸冒険者ナンバーズの仲間です。」


剣王のシャルテがホタルと共に挨拶をし、サリアス陛下が船にいるからと、伝え聖女一行を船に案内する。


船に戻るとメイド達が、聖女一行の姿を見て直ぐに船にある予備の衣服を用意して、聖女一行に渡して行く。


聖女様は、仮の服を着てサリアス陛下にお礼を述べその後話し合いを始めた。


私達は、癒しを求め、魔力枯渇で眠るポルムちゃんの元に向かった。









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