第147話ポルムの初めてのお使い(聖女救出)

あたい達は、次の日昨日の事を反省し、最初のスタイルでタイガーフィッシュ釣りをした。


グランアリス達も昨日の事があり大人しく従っていた。


結果5匹のタイガーフィッシュを釣り上げた。

釣り上げる事ができなかった他のメンバーは、次回陛下達がいない時にチャレンジさせて欲しいとお願いされた。

あたいは、ミレイが回復してからならいいと返事した。


『そんなに悔しかったの?あたいにはよくわからないのじゃ』


後は、ルビーフィッシュ最低でも100は確保しないと…ここは新型爆弾でドカンとやって浮かせるのじゃ


ルビーフィッシュは、群れで動いてるから、周回してるルートを見つけ待ち構える。


あたいは放送で作戦を伝える。


『ナンバーズの皆さんに、渡した爆弾は一定の深さまで沈むと爆発して衝撃波が凄いので、必ずクルーザーより100m以上投げて下さい。』


一応最低でも、安全距離まで投げてもらわないと、また大変な事になるのじゃ。


まぁこの船、無茶苦茶丈夫らしいから、万が一直ぐ近くに落ちても大丈夫だけど、どうなるかわからないのじゃ。


あたいは、一番遠くまで投げられると言ってたグランアリスさんに投下の合図を送る。


「グランアリス今です!投げて!」


グランアリスさんは勢いよく2個投げる。

投げられた爆弾は、推定1000mは飛んでいると思われる所に落ち沈む。


『うわーーすごぉーいあんな遠くまで…距離聞いててよかったのじゃ』


暫くして、爆音と衝撃波が起こり湖面が盛り上がる。


レーダーを見てるとルビーフィッシュのスピードが上がったのがわかり、次々と指示をだす。


「アスカさん今です!」


目標地点で飛んだのを確認する。


「マリさん投げて!続いてメリさんも投げて!」


よし!いい感じでルビーフィッシュが浮かんで来てるのじゃ。

後は、問題児冒険者エリアリアとエーデルワイスさん…


大丈夫だよね。投げるだけだから


『何でこの二人が100mギリギリなの?』


よし!


「エリアリアさんエーデルワイスさん投げて!」


「任せる!やぁー!」

「今度は大丈夫うらぁー!」


「もう一丁」

「やぁー!……あっ」


二人が投げた最初の爆弾は絶妙のタイミングでぶつかる。


なんと二人共にノーコンだった。


2個目が投げた直後に1個目がぶつかり爆発が起きクルーザーが爆風と衝撃波で大きく傾き悲鳴が上がる


「「「きゃーー!」」」


「わぁー落ちるのじゃーー!」


あたいは手すりを持ちギリギリ落下は免れる。陛下達も手すりにしがみつき楽水していない。

あたいは、2個目を直ぐに確認した。


エリアリアの投げた2個目は、衝撃波の影響でこっちに戻って来る。


アスカさん達がパニックになってまともに動けていない。


『何やってるのじゃ!』


いくら目の前で爆発起こったからってもう…


あたいは、直ぐにクルーザーを少し動かし爆弾を避けた。


爆弾は直撃を避け後方水面に落下爆発する。


残り後1個どこ?


あたいは、爆弾を必死に探す。


『どこ?』


グランアリスさん達も必死に探す。


「もう一個どこだ?」


すると剣聖のホタルさんが突然大きな声で叫ぶ


「爆弾直上10m早く!」


あたいは、皆に叫んだ


「直ぐ何かに捕まるのじゃ!」


あたいは、動力エンジンに魔力を全力で注ぐ


「間に合え!クルーザー全速じゃー!」


クルーザーは凄い勢いで湖面を走る。

もうほとんど飛んでる状態だった。


チエリアス王女、フェアリス王女が叫ぶ


「ポルムちゃん止めてぇーー!」

「嫌ぁーー落ちるうーー!」


直ぐに魔力供給を止め速度がガクンと落ちる。


はぁはぁ…


死ぬかと思ったのじゃ。


陛下達もぐったりしている。

シャルテがサリアス陛下の手を持ち椅子に座らせる。

メイド達は、へたり込んだままだ。


なんなのナンバーズ冒険者ってポンコツが多いの?

何で上に投げるの?

コントロール悪すぎなのじゃ。


少しして船上も落ち着き、あたいは、クルーザーをゆっくり動かし、グランアリスさん達に、浮かんで来てるルビーフィッシュに、とどめを刺て貰って回収していく。


回収かが終わり予定通りルビーフィッシュとタイガーフィッシュ確保できたので、ほっとしてるのじゃ。


皆でお昼を食べあたいは、ベルビューラに戻る為レーダーを操作、して位置を確認していた。


☆・☆・☆・☆

ポルム達がルビーフィッシュでパニックになっていた頃。。。


テオラートとメルフェルト国境に近い湖岸の街道では、漆黒の女神信者が教会から脱出した、聖女一行を、国境手前で待ち伏せしていた。


信者を統括してる男が立ち上がり、他の信者達を鼓舞する。


「いいか、間もなくやって来る聖女一行は、全員が男を知らぬ生娘だ。

捕らえて、我々全員で犯しその後オークに犯させる。

そうすれば一気にこの魔石が黒く染まるだろう。絶対全員捕らえるのだ!」


「「「おーー!」」」


「全員配置につけ!」


…………

……

☆・☆・☆聖女テレサラート視点


聖女テレサラート一行は、信者達が待ち伏せするエリアに差し掛かる。


聖女一行はメルフェルト国境の橋が見え油断する。


護衛騎士があの橋を越えれば、中立帯で少し先にメルフェルト検問所があるはずだと教えられ一瞬気が緩む。


そこに全方位より矢と、魔法が

飛んでくる。


テレサラートは聖女障壁を張るのが遅れ外側の騎士と巫女が射たれ倒れる。


倒れた騎士が叫ぶ


「テレサラート様!私達を放置してそのまま聖女の行進を使い国境を越えて下さい。」


他の者達も頷く


「そうです!早く!行進を使うには、ギリギリの時間のはずです。」


確かにこのまま魔力を維持したまま進めば行進として、障壁が維持できる。

ただ維持したまま進むスピードと時間に制約がある。


ここから橋を越えるまでならギリギリ行ける。

しかし私はあの者達を見捨てては行けない…


せめて私が並行して、魔法を使えれば…


私は見捨てずに進む選択を選んだ。

障壁を解除して、倒れてる者を癒すために行動を起こす。


「直ぐに矢が刺さってる者は、矢を抜いて下さい。急いで!騎士達は、守りを…」


そう言った瞬間二謝目が来る。しかも先程の倍以上の数が…


私を守るために巫女が盾になり、次々矢に当たり倒れて行く。


そして、それを見て待ち伏せしていた者達がぞろぞろ出て来る。


100人近くいるでしょうか、漆黒の女神信者の証黒のチョーカーを着けた者達が集まって来ました。


私は手枷と足枷を付けられます。そして巫女や騎士達を治療するように命令されます。


私は上級回復魔法を駆使して治療しました。


18人全員に手枷と足枷をされ、全員裸にされました。


興奮する男達を見て私達は、何をされるのかわかりました。


でも私は皆さんに伝えました。


『皆さん申し訳ございません。こんな事になってしまって、でも諦めてななりません。

女神グランシア様を信じましょう。きっと私達に救いが来るはずです。』


男達は、笑い飛ばし私達に言って来ます。


「聖女様。この付近は、我々の支配下の者が配置されています。残念ながら聖女様の願いは無駄ですよ。フフフ」


「そうですよ。聖女様もそこにいる綺麗な騎士も巫女さんも、全員私達に犯されるのです。ハハハ」


男の一人が私に近寄り身体を触ってくる。

「では、聖女様の初めてを頂きましょうかフフフ」


私は最後まで諦めない!私を触る男を睨み付ける。


「フフフその目も絶望に変わるのが楽しみです。」


他の巫女達も力強い発言が聞こえて来る。


「私達は諦めません!」


男達は馬鹿にしたような発言をして、行動を起こそうとする。


すると湖の方から凄い音が聞こえて来る。


私達も男達も全員湖を見る。


男達が騒ぎだす。

「「「なんだあれは!」」」


一人の男が命令をする


「おい!女達は後だ!武器を装備しろ!」


近づいてくるのは、巨大な白い大きな船だった。水面をピョンピョン跳び跳ねるように近づいてくる


どんどんと…どんどんと


えっ!止まらない…



船は、国境の川に入り速度を落とすも止まらず国境の橋を破壊してやっと止まる。


暫くして船から8人の女性が降りてくる。


男達は、ニヤニヤして馬鹿な発言をしている


「女神の信者に種付けされる女性8名追加です。」


「「「ハハハ…」」」


女性達は男達の言葉を完全に無視して、私達に言葉をかけてくる。


「聖女様一行を救出に参りました。」


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