第141話ミザリーと女神ソレイユ

☆ミザリーが光に包まれた時起こった出来事☆☆☆


するとレイを抱きしめるミザリーが光に包まれる。


☆・☆・☆・☆神界・ミザリー視点

ミザリーは真っ白な空間にいた。


『あれここは?私はレイを抱きしめていたはず…』


ミザリーが周りをみていると一人の神々しいオーラを放つ女性が現れる


『ミザリー私はレイを貴方に宿した女神ソレイユです。全世界を創造した女神です。』


ミザリーは、ここが神々の世界だとさとる。


ミザリーは膝まづいて手を胸の前でクロスさせて頭を垂れる。


『はじめまして女神ソレイユ様、ミザリーと申します。あの私はどうしてこのような場所に呼ばれたのでしょうか?』


女神ソレイユは、右手をだして来なさいと命じその場所にまた一人の女神が姿を現す。


『私は貴方の世界を管理する女神グランシア。ミザリー頭をあげてくれるかしら』


ミザリーは二人の女神の前で固まってしまう。


女神グランシアがミザリーに経緯を話し謝罪する


『ミザリーに説明するわね。レイは、私がソレイユ様にお願いして、貴方の身体に宿して貰ったの。

ソレイユ様の愛情を受けた子なら私の世界を変革してくれると言うからお願いしたの。


期待通り貴方の愛情を受けてレイは正義感が強く優しい子供に成長してくれたわ。

なのに2度もレイを傷つけてしまって、ほんとうにごめんなさい。』


ミザリーは、自分に頭を下げる女神グランシアに驚き頭をあげるように伝える


『女神グランシア様、どうか頭をあげてください。今回の件は、防ぎようがなかったのですから。

それにレイには、9人の心強い仲間がいるから、彼女達ならまた回復させてくれますから』


女神グランシアとソレイユは首を振り、レイの現状とミザリーを呼んだ理由を明かす。


『それがね、今回のレイに何度も放たれた精神魔法は、通常の50倍なのよ。

レイは、今凄く深い闇の中にいて、自力ではなにもできない状態なのよ。

普通ならどんな状態でも、外からの解除魔法の助けで自力で何とかできるのだけど、レイの今の状態は、かなり闇が深くて魔法だけでは、無理なの。』


『えっ…そんな…それじゃレイは、このまま…ぅぅ』


ミザリーは、泣き崩れる


ソレイユは、ミザリーに優しく声をかける


『ミザリーあなたが諦めてどうするの。私達は、あなたしかできないからここに呼んだのよ。今からその理由を話すからよく聞くのよ。』


女神ソレイユ様から聞かされたのは、レイには、この世界に生まれる前の記憶があること。その記憶は、私が想像を絶するような虐待の記憶だった。


前の世界で死んだレイの魂は、ソレイユ様に保護され、万が一記憶が思いだされても大丈夫なようにソレイユ様の愛情を注がれた。

ソレイユ様にとってもレイは自分の子供なのだと。


そんなレイは今、前の世界で虐待を受け続けた記憶の世界に落とされ綴じ込もっている。

そんなレイを助ける事ができるのは、ソレイユ以外なら私しかいないと。

ソレイユは、神界にいるから助ける事ができない。だから私なのだと。


『わかったかしらミザリー、私達の愛する子供を助ける事ができるのは、あなたしかいないの!』


ミザリーは、頷き答える


『女神ソレイユ様。お任せください。必ずレイを救い出します。』


『頼んだわよ地上のレイの母ミザリー私の事は、ソレイユでいいわよ。』


えっ?神界の頂点に立つ方を呼び捨てなんて恐れおおくてできないわよ。


そんな気持ちもソレイユに読みとられハッキリ言われた。


『ミザリー私達は、同じ子供を持つ者同士よ。神界では、私がレイの母、地上では、ミザリーが母でしょ。

なら同じ子供を共有する者なんだからソレイユと呼んで頂戴。』


ミザリーは、仕方なく頷く


『わかりましたソレイユ。レイの事は任せて!絶対呼び戻しすから。』


ソレイユは、いろいろ情報をミザリーに与える


レイを襲ったのは、漆黒の女神を崇拝する信者であること。

その漆黒の女神は既に復活して地上をうろついてる事。

万が一レイに会ってもレイには、影響はない事。

レイの闇からの回復は、どれくらいかかるかわからない事。

レイが攻撃された事で、精霊王が激怒して、レイがいろいろ開拓した孤児院以外は、精霊の加護が全てなくなる事。


ミザリーは、覚悟はしてたとはいえ、地上での加護が孤児院だけとは、かなり大変な事になると思った。


それにレイの回復も簡単ではない事も…


ソレイユは、レイの回復について補足してくれる


『レイのあの全世の忌々しい記憶の中から呼び戻すには、神聖魔法言霊が必要なの。これをミザリーに授けます。

それと、あなたが簡単に死なないように私の加護とグランシアからも加護を与えて貰います。

ちょっと種族が変わっちゃうけど問題ないでしょ。じゃ与えるわね。グランシアも与えなさい!』


『はい!わかりました。私からは、加護とミザリーの全ての能力を大幅に上げます。』


えっ?何々…身体が熱くなる…はぁー

これどれだけ続くの…

……………

……………


『ミザリー終わったわよ。これで貴方はドラゴンの攻撃でも死なないわよ。フフフ』


グランシアも微笑みながら話してくる


『ごめんねミザリー。全てレイを確実に呼び戻すためだから、何年かかっても呼び戻して必ず回復させてね。私の世界を救うためにもお願いします。』


『ソレイユにグランシア任せてください。あの子は私が必ず回復させますから』


『そろそろ時間ね。ミザリーレイをよろしくね。』


……………

………

……


『ソレイユ様ミザリーはレイを回復してくれるでしょうか?

あの子が来てくれてから、死んで行く子供が減って、子供達の笑顔が増えたのよ。だからあの子には、絶対戻って来て欲しいの。』


『そうね。私も自分が愛情を注いだ子供だから、レイには戻って来て貰って、元気な姿を見せてほしいわ。

とにかくミザリーに任せて見守りましょう。』


ミザリー頼んだわよ

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