第132話王妃エレミアとメルティア

ミルムは今凄く困ってます。

メルティア王妃様の契約精霊に攻撃してた馬鹿を倒したら、まさかの魔人族だなんて…


それがわかると何か周りの様子がおかしくなって、ヤバいと思って逃げようとしたら、剣聖の二人に腕を捕まれそのまま馬車に乗せられて、お城に連れて行かれたのね。


そして大きな部屋に連れて行かれて、今椅子に座らされています。

待ってる間ずっと横に剣聖の二人が手を握ったまま横にいますのね。


『うう…逃げれないのね。』


ガチャ


うわー何かいっぱい入って来たよ…

あっエレミアとメルティアだ!他にも女の人いるのね。


何!この人数多くない?

たかが魔人族倒しただけだよ?なんで?


ミルムは魔人族が、いかに脅威か全くわかってなかった。


皆が席に着き、宰相って人が今回の件呼び寄せた理由と、褒賞のことで来てもらったった事、その詳細をいろいろ説明してくれたけど別にいいのに…


ミルムがつまん無さそうに聞いてると、国王陛下が話し出す。


「ミルムよ、儂は国王のハートレイだ!此度は、魔人族の討伐と妃の命を救ってくれた事、心より感謝する。」


陛下は立ち上がり頭を下げる


「王様そんな別にいいのね。あのゴミが許せなかったし、調子にのってまだ何かしょうとしてたから、それを潰しだけ!それがたまたま魔人族だっただけなのね。」


ミルムの発言に国王は驚き、エレミアとメルティアは、笑っている。


「なっ…ま・魔人族じゃぞ…

たまたまですむ相手じゃないぞ!」


何言ってるの?あんなゴミなのね。


「まぁまぁ陛下、この子がこう言ってるのですから、いいじゃないですか」


さすがエレミアなのね。


「エレミア様ありがとうなのね。」


エレミアもメルティアも驚きミルムを見つめメルティアが話しかける


「あらミルムちゃん妾は、エレミアのこと話した記憶はないのじゃが…」


メルティアがそう言うと、エレミアも覚えがないと発言する


「そうね。私も名乗った覚えないし、この場所に来てから誰も、私の事話してないわよ、ミルムちゃんどこで妾の名前知ったのだ?」


ヤバい…

またやってしまった…

ど・どうしょう…


こうなったら全部レイの事にして誤魔化すのね。


「そ・それは、ミルムのご主人様のレイ様が教えてくれたからなのね。」


国王が尋ねる


「レイとは誰だ!エレミアをよく知ってるのか?」


あ!まずいの


「ごめんなさいちゃんと言えてなかったのね。ミレイなのね。」


するとエレミアが反応する


「いえレイって…あぁ知ってるわ冒険者のミレイちゃんね。今どこにいるのかしら」


「モルトンの孤児院に1週間前に戻って来たのね。」


皆それを聞いて疑問に思う


ハートレイ国王は、モルトンと聞いて考え込む。


『モルトンじゃと!あそこからここ王都まで、どんなに急いでも1ヶ月かかるぞ!

こやつどうやってここまで来た?』


宮廷魔導師長のパンジーが質問する


「ミルム教えて欲しいの、モルトンを出発したのはいつ?モルトンに来る前はどこにいたの?教える」



何この人間ちょっと怖いのね。


陛下も声をはりあげる


「ミルムよ!どうやってここまで来たのだ?馬で駆けても1ヶ月近くかかるのだぞ!教えよ」


ミルムは、下を向き黙り込む。

その様子を見てメルティアが皆を制して発言する


「皆聞きたい事いろいろあるのわかります。この子は、妾の命の恩人なのですよ。

皆さんの視線と、質問に黙ってしまったわ、ここは妾に任せて貰えないかしら」



ミルムは考えるエレミアとメルティアは信用できるけど…この人達ならきっと何とかしてくれるのね


「モルトンの前は、へルメルト女王国王都ヤートクルにいた。

サリアスがいろいろうるさかったから、手紙置いて逃げてきたのね。

モルトンは1週間前に戻って来たのね。ここには走って来て今日ついた。以上なのね。」


「「「はぁ?」」」


国王もメルティア、エレミアも他の者達も混乱する。


「ちょっと待て!サリアス?1週間前にモルトンに帰った?

王都には今日?何がなんだかさっぱりわからんぞ!」


エレミアは、この子もミレイと同じとんでもない力を使える者だと悟る。


メルティアは、助けて貰った時に既にこの子は、人の姿はしてるけど上位種族であることを確信している。


二人は、小声で話し合う


『エレミア、この子も貴方のお気に入りの子と同じように、慎重に対応しないとダメね。』


『そうよ。メルティア貴方なら精霊と契約してるから私より感じるでしょ』


『そうね、個人的にはミルムのためなら何でもするつもりよ。

それにミルムの事をサポートする事が、この国にとってもいい方向にいくと思うの』


エレミアがミルムに話しかける



「ねぇミルム答えれる範囲でいいから教えてくれる?

ヘルメルト国で何があったのかな?一応サリアス女王は、私の姉なんだけど…」


どうしよう…

ミルムは考え込む


メルティアも陛下が話そうとするのを手で止めるミルムに話す。


「妾は、ミルムの心配するような事をしないと、国としては妾とエレミアが、責任を持って約束するわ、だからいろいろ教えてくれる」


ミルムは陛下達を見つめた後、少し首を振り、話しだす。



「この国に来た目的は、ご主人様が王都に来るためです。

詳しい事は、ご主人様が話すのね。ヘルメルト国の事、これからの事をミルムのご主人様が、陛下と話し合うためなのね。

ただミレイは元貴族の子供で、今は平民なのね。ミルムのご主人様だと言うことも考えてなのね。ここ重要だから話し合いできないなら遠慮なく言うのね。」


国王は答える


「元貴族の子供が、平民になったと言う事は、貴族として役に立たない職業スキルだったと言う事か…

いくらミルムの主人でも無理じゃの、平民と話し合う前列がない無理じゃ諦めてくれ」


「わかりました。無理言ってごめんなさいなのね。」


ミルムは、それを聞いて席を立ち陛下に一礼して出て行こうとする。


するとエレミアとメルティア王妃が立ち上がり慌ててる。


「ハートレイ!何を言ってるの!馬鹿なの!

貴方私の命を救って、魔人族も倒したミルムの主よ!わかるでしょ!」


「いやわかるが、それとこれは別であろう」


「シオン、ミズキ!ミルムちゃんを止めて!」



剣聖の二人宮廷魔導師のパンジーも王妃と同時に立ち上がっていて、ミルムの前に立つ


「はい!ミルムちゃん待って!」


「えっ?」


エレミアとメルティアは、陛下の腕をつかむ。


「お前達何をする!」


エレミアが威圧を放つ


「黙って!」

「ぐっ…」

メルティアは、ミルムに別室で待って貰うようにいい。剣聖達にもメモを握らせる。そしてミルム達の給仕をさせる侍女を呼び寄せる。


「ナテラ!」


一人の侍女が入って来る


「この方を用意してる部屋に案内してあげて!丁重にね。シオンとミズキ、パンジーにも一緒にいて貰うから」


侍女は丁寧にお辞儀をする


「ミルム様、お部屋に案内させて頂きます。こちらです。シオン様ミズキ様パンジー様もどうぞ」


ガチャ

バタン


ミルム達が出て行くと、部屋に残ったハートレイと宰相のゲルマン、人事院のサバトラが部屋に残る


王妃二人に腕を捕まれ立たされてるハートレイはミルムが出て行くのを見届ける。

王妃達はハートレイを座らせ残った者に質問をする。


「まず!宰相サバトラに聞きます。陛下の先ほどの対応どうですか?」


「悪くはないですが、上位種族なら話しは別です。」


エレミアも頷く


「そうね、ミルムちゃんがヒントくれたのに気づかない何て馬鹿なのハートレイ!

ミルムのしてきた事、その能力を考えてれば、わかるでしょ!」


ハートレイは、考え込む

確かにあの子が来てからは、トラブルも多いが、


メルティアとエレミアはお互い頷き陛下に話す。


「陛下よく聞いて、あの子は、人族ではないわ、上位種族よ、おそらく龍人族以上の存在精霊か妖精関係の種族…」


エレミアも頷く


「そうね。転移魔法が使える時点で人族でない最低でも龍種以上ね。

でないと魔人族を簡単に討伐できないから」


ハートレイは、エレミアに尋ねる


「そんな上位種族がご主人様と呼ぶミレイ?レイとは何者だ?」


「ベルモルト辺境伯嫡男レイ・ベルモルトよ!女神からの職業信託スキルがスライムの従魔師だったかしら?

詳しくわわからないけど、王国の貴族法に従い廃嫡追放処分だったかしら」


「はあ?ゴミスキルか…」


ビシビシビシ…


「今何といいました?」


ゴゴゴ…


「ひっ…」


「ハートレイ冷静に考えて!女神様が与える職業神託は、その人に適正のスキルが与えられるのよ!今の貴方の発言は、完全に女神様を冒涜する事よ!わからないの!」


ぐっ…


「確かにそうじゃ…国として完全に間違っておった…すぐに対応せねば」


「そうね、早くした方がいいわね。ミザリーに聞いてもしあの子が、最初からあの感じなのか、途中からなのかによって格がわかるかもよ。

だからそんな彼に女神様から人間より上位の種族に与えるスキルよ!

きっとかなりレアなはずよ!」


「確かに言われてみれば…」


エレミアも陛下にレイの事について話す。


「陛下も宰相もよく聞きなさい!レイ・ベルモルトは、人族でないわ!

上位種族を従えるくらいですから、それ以上の種族よ。

ですからレイの対応を謝ると国が滅びます。」


国王達は、レイ達の対応を真剣に検討を始めたのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る