第121話ミレイはモルトン孤児院に帰る

シュン!


視界が戻る

そこは…孤児院のミレイの工房だった。

まだ前のままだぁ…


ライム達も嬉しそうにしている

R『ここはライム達が初めて人間のために頑張ったところね』

P『ここの子供達のためにいろいろ頑張ったわ』


T「そういう事ならティムも頑張らせて頂きます。でもご主人様外がずいぶん賑やかですけど…」


ほんとだ子供達の声が聞こえるけど凄く大勢いるような気がする。


po『ミレイよ呼び方はこのままでいいのか?男の子になってるならレイで呼ぶ?』



うーんそれもあるけど、このメンバーでみんなで出ると説明大変だな…

『そうだ!ミルムお願いあるんだけど聞いM「嫌!」て・・』


なんなのこの子は!まだ何も言ってないだろ!

はぁー予想してたけど・・

もぉー面倒くさい


呼び方はまだミレイの方がいいよね、見た目も変わってないし・・

それより子供達増えてるぽいから布団とかの素材集め行ってもらおうかなと思ってたけど・・

まぁいいか、スライム達は冒険者仲間としてみんなに紹介するか・・


あ!鑑定スキル持ってるネネどうしよう・・

多分あの子は余計な事言わないと思うから何か言って来たら正直に話そう


『みんなは、レイの冒険者パーティーメンバーとしてみんなに紹介するからよ』


あれ?反応が・・


M『ミルムは家族なのに・・』

P『パルムはそれでいいですわ』

E『うーん家族がいい』

R『ライムはレイのやりやすい方で合わせるから』

T『私はメイドですよご主人様何なりと言いつけて下さい』

po『レイは姉弟はダメそうだから冒険者でいいのじゃ』


まぁまだこの反応ならいいか・・

それぞれしゃべり方少しずつ変わってるけど、この子達の事だからいろいろ吸収して個性出て来るんだろうなぁ・・

特に問題児二人は、お願いだからイラつくしゃべりにならないでほしいなぁ


『みんなお願いだからできるだけ合わせてね。』


特に問題児たのむよ・・


ボクは、扉を開け外にでた。


何かを持って駆け回る子供達…

え?何これ…


ボクは、回りを見て驚いた


うわーいっぱい建物がある…

ひろーい


めちゃくちゃ変わってるよ・・


ボクが唖然として回りを見ていると数人の子供達が走ってくる


ん?

泣いてる?

目をこすりながらかけてくる子供達の数が増えてくる。

ララとネネが走ってくる


「「ミレイお姉ちゃーーん」」


違う方向からも駆けて来る女の子達も叫んでいる。


「「「「ミレイお姉ちゃんだーー!」」」」


面識のない女の子達もつられて集まってくる。


ガシッ!

ガシッ!

ガシッ!


次々ボクに抱きついて来る子供達


「生きてて良かっわーーーん」

「お姉ちゃん生きてるわーーーん」

「絶対生きてるって信じてたのわーーーん」


もうボクの回りは泣き叫ぶ子供で収集がつかなかった。

仕方ないよね、あんな状態でいなくなったから…


「ごめんねみんな…グスン」


「「「生きててくれたぁーグスン」」」


ボクは子供達の頭を撫でながら謝り続けた


「みんな心配かけてごめんね…」


ボクが子供達に囲まれて話してると、ララがボクに耳打ちする


『ミレイお姉ちゃんあそこ!エレン先生が待ってる行ってあげて、先生毎日ミレイお姉ちゃんの無事を祈ってたから…

先生ずっと泣いてたから…』


T『ご主人様私が同行します。ライムお姉さま達は子供達と話するそうです。』


『え?大丈夫なの?』


どういうつもりだよライム、騒ぎにならないよね?


T『フフご主人様お姉さま達を信じてあげて下さい』


『わかった・・』


ボクはネネ達にライム達の事を冒険者仲間と紹介した。


「ネネこのお姉ちゃんはミレイの冒険者仲間なの、右からライム、パルム、エルム、ミルム、ポルムだよ。お姉ちゃん先生の所いくから仲間達と少しお話しててくれる?エレン先生とお話しするから」


ボクは、エレン先生の方に歩きだすと、ネネがとんでもない事を叫ぶ


「ミレイお兄ちゃん!エレン先生には、教えてあるからね。」


はぁー?

おい!ネネーー!何を言ってくれてるのー!




「ライムお姉ちゃんあの時ネネ達を助けてくれてありがとう」


R「うん♪あの時ポルム達も絶対助けるつもりだったからね」

E「ユユお姉ちゃん達見て絶対死なせたくないって思った」

P「ほんとみんな元気そうでよかったわ」

M「ネネこの子達ミルム達の事話したの?」


ネネはあの時助けてもらった子供たちを集めてライム達の前に集まる


「みんなちゃんとお礼言うよ!」


「「「「「ライムお姉ちゃん!パルムお姉ちゃん!エルムちゃん!ミルムちゃん!助けてくれてありがとう」」」」」


「ここにいる子には全部話してるよ。レイお兄ちゃんにくついて助けてくれたスライムさんだって!でも心配しないで大人の人にはみんな絶対言わないから」


ララもお礼を言いながらライムに抱き着くと他の子供達もそれぞれ抱き着く


ポルムにはネネが抱き着く


「ポルムちゃんこれからよろしくね。私達姉妹だからね」


ポルムは嬉しそうに答える

po「そうじゃ!あたい達は姉妹なのじゃよろしくなのネネお姉ちゃん」


えー-!

ネネみんなに教えたの・・

もういいか問題なさそうだし・・


T「なかなかいい子達ですね、大人には言わないなんてご主人様の事一番に考えてるのですね」


「確かにライム達の正体ばらされたら騒ぎになるのわかってるもんね。助かるよ」


ボクが先生に近づくと子供達が騒ぎだす。


「みんな今からミレイお兄ちゃんチュウするよ!」

R「レイはちゃんとエレンに答えるの!」

「わぁーチュウするの見れるんだ」

E「エルムたちはもう経験済みだよ」

M「レイの体液は美味グフフ」


おい!何言ってる!

聞こえるだろ!またややこしくなったらどうする!

問題児は黙ってろ!


エレンには回りの声が聞こえていなかった。

大好きなミレイが生きて帰って来た事が嬉しくて、身体は無意識に行動する


ダッダッダ…


ガバッ!


ギュー


「よかった生きていてくれた…」


え?エレン先生…

ボクは、恥ずかしかったがエレンの涙を見て言葉をかけた


「心配かけてごめんなさい…」


エレンはボクを見つめ大人のキスをしてくる


「大好きなミレイが無事でよかった・・・・ミレイくん」


ガバッ!

ブチューーー

レロレロ…


ん?んーーーー


見ていた子供達から歓声があがる


「「キャーー結婚だぁーー」」

「好き好きチュウだぁーーー」


M「ミルムの時より激しい・・いいなぁ」

「エレン先生綺麗…」


R「エレンよかったね。レイ後でライムもほしい」



「「「エレン先生おめでとうーー」」」

「ミレイお兄ちゃんがんばれー」



ボクがエレンと抱き合って、それを見て子供達が騒いでると、装備をした姫騎士が駆けて来る。


「何ごとだ…………え?キス…いいなぁ…えーー!ミレイ様なの?」


エレンとミレイの熱いキスシーンを目撃したのは、黒姫部隊カシアだった。

カシアは以前ミレイが襲撃された時守れず深い谷底に落ちていく光景が忘れられず、ずっと悔しい思いをしていた。


カシアは、ミレイのバイスル王国の活動拠点がここモルトン孤児院とわかり、エレミアに願い出て、姫騎士と一緒に孤児院の護衛をしていたのだった。


『う・羨ましい…エレミア様は、ミレイが了承すれば身分差関係なく婚約して構わないと言っていたが…

私でも大丈夫なんだろうか…』


婚約候補者同士争うのを止めないが、ミレイは人の魔力の美しさにひかれるから、争うようなことは、魔力が穢れていくから考えて行動しなさいと、エレミア様は大勢の女性達の前でおっしゃった。


その中に王女殿下お二人が入って、真剣に聞いていたのは驚いたけど…


エレミア様は、あの方を愛しあの方の役に立つ行動をすれば魔力は更に綺麗な色を見せてくれます。って言ってたから私もできるだけミレイちゃんの役に立ちたい…


私は邪魔にならないように視界の端で子供達を見ながら見ていると、ミレイちゃんが近寄って来た。


え?何?


「エレミア様の護衛にいた方ですよね、そんな人がボクたちの孤児院を守ってくれてありがとうございます。」


『何と…こんな私を覚えていて労いの言葉まで…

それに食事まで用意してくださるなんて…ミレイ様♡はぅ・・・・』


エレン先生が兵士と話してるボクに話しかける。


「ミレイちゃん私先に食堂に行って準備するから、ミレイちゃんは兵士さんとお話しててください」


そう言って食堂の方に走って行った。


あれ兵士の女性なんかモジモジしてるけどトイレ行きたいのかな?


話しかけても反応ない・・?

うん放置しよ・・


あれ入口の方から女性が走って来た。


この人にも挨拶しないと

ボクも歩いていく。


あれは・・ボクの専属護衛だったサテラだ!


ダダダダ・・


サテラは駆けて来るとボクに抱き着いて来る


「ミレイ様・・よかった・・生きていて・・」


サテラは抱き着いたあとすぐ離れる


「あ!失礼しました。ミレイ様ミザリー様に会いに行かないのですか?」


そんなの行きたいに決まってるじゃん!


でもミルムは、一度行った場所でないと転移ができない・・ 屋敷の場所行った事あるのライムだけ…


孤児院のみんなも心配かけたから今日一日みんなとゆっくりして明日出発するつもりだけど…


そんな気持ちを分かったのかサテラはすぐ隣にある屋敷を指さす


「あそこに見えるのが辺境伯家の別邸です。あそこにミザリー様もアイラ様、シルフィー様、セレスティア様もいますよ」


えー--!


そんなに近くに来てくれたんだ。

嬉しいなぁ・・


え?ちょっと待って王女様もいるの?何で?


嫌な予感しかしないけど母様に会いたいから・・


「すぐに行くよ!」


ボクが歩き出すと声が聞こえて来る


「あらあら連絡しなくても来たみたいですね」


え?母様の声が聞こえたような・・


「ミレイお姉さまぁー---!」


アイラが走って来るその後ろに王女様?


あ!母様だ・・


ダダダダダダダダダダダ


ガバ!


ギュー


「ミレイお姉ちゃん会いたかったぁグスン」


ボクがアイラに抱きしめられてるのを見て母様は微笑みながら言葉をかけて来る


「ミレイお帰りなさい」


シルフィーもセレスティアは羨ましいそうに見つめていた。


ボソッ

「ミレイ・・その服装・・そっかもうレイでいいのね頑張んなさい、これから大変よあなたには沢山のお嫁さん候補がねフフフ」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る