第135話漆黒の女神は気難しいしい幼女?
テオラート国ブコラコルラ山にある神殿では、前世の記憶をもつモルドバルとバイスル国トレイル伯爵の姿があった。
トレイル伯爵はモルドバルに話す
「やっと我々の待ち望んだ漆黒の女神様が復活するのですね。長かった…」
モルドバルも頷き遅くなった原因は、ベルモルト辺境伯領の、計画の失敗だと悔しそうに語る
モルドバルの計画は、バイスル国の食糧庫のベルモルト辺境伯領を、衰退させる事で、バイスル国全体にその影響が広がり、辺境にある町村の民の絶望の闇が広がる。その闇を闇魔石に吸わせる計画だった。
辺境伯領は、開拓の女神と言われてるミザリー婦人の手腕が大きい、だからミザリーを闇に落とすために溺愛する息子を深い森に葬った。
それが生きていて、ミザリーは完全に回復し二人の王妃と共にバイスル国の問題の処理に奔走しバイスル国は、状況が改善して行く。
一時的に状況が悪化したバイスル国内からは、公爵領と侯爵領の民から闇魔石に、貯める事ができたが、漆黒の女神復活までは、至らなかった。
それでモルドバルは、次に目をつけたのがヘルメルト国とクレイシール王国だった。
ヘルメルト国は、サリアスと二人の王女に呪いをかけ途中まで上手くいっていた。
しかし呪いを解呪され失敗…闇魔石にも思った量の闇が貯まらなかった。
その事についてモルドバルは、考える。
『しかしあの複雑な呪いを解かれるとは…
いったい何者だ…科学知識を持った転生者がいるのか…』
しかしクレイシール王国は、バイスル国の食糧問題の影響を諸に受け、国民の8割が飢餓に苦しむ状況に陥り、その国民の王政への怒りを、闇魔石に取り込む事ができ漆黒の女神復活のエネルギーが貯まった。
後は、テオラート国の聖女とバイスル国を復活させるきっかけになったガキを闇に落とせれば…
まぁこれは漆黒の女神様の力を借りれば容易いこと。
焦る事はないか…
『辺境伯の子供の件は、我々の存在がわからないように、公爵家のガキを上手く利用して、あの辺境伯のガキを上手く森に葬ったはずなのだが…
そもそもあれがよくなかったかも知れない…
最初の予定通り我々の信者に任せてれば…
ガキも死に、ミザリーも完全に闇に落とす事ができたかも知れない…』
まぁ悔やんでも仕方ない、これからが大事だ!
「まず我々は、漆黒の女神様を復活させ、聖女と辺境伯のガキを闇に落とす!そうすることで漆黒の女神様は、さらに強大な闇の力を得る事ができるはずだ。」
トレイル伯爵も計画を聞いて
「これであの憎き辺境伯のミザリーを、闇に落とせると思うと笑いが止まりません。
ミザリーを私の好きにできるフフフ」
モルドバルは、トレイルを促し漆黒の女神復活のための祭壇に向かう
二人は数人の部下を従え地下の祭壇に到着する。
祭壇では、集まった数十人の信者達が準備を終え待っていた。
信者の一人がブライトンの前に膝まづき準備が整ってることを伝える。
「ブライトン様、女神様復活の準備できています。ご指示を!」
ブライトンは、それを聞いて信者に伝える
「全員漆黒の女神様復活の祈りを捧げよ!」
ブライトン達を含めたら20人の幹部達は、全員声を揃え祈りを始める
すると祭壇前に並べらた。12個の闇魔石から黒い霧が出て来て、祭壇を包む
黒い霧は、やがて大きな黒い球体になっていき、信者達の祈りがおわると
黒い硬い球のようになった。
球体は暫く変わらず待つ事数時間…
急に球体から禍々しい魔力が溢れ出す。
ブライトンは、いよいよかと球を見つめる
再び黒い霧がに球は包まれ、霧が晴れると、そこには小さな少女が膝を抱えて眠っていた。
ブライトン達はそれを見て驚く
『え?子供?失敗したのか?』
ブライトンがいろいろ考えてると、少女が目覚める
「ふぁーよく寝たですぅ。」
トレイルは、くいいるように見つめる
「ん?おじさんは誰なの?」
ブライトンもトレイルも喜び漆黒の女神に祝いの言葉を述べる
「「漆黒の女神…様復活おめでとうございます。」」
テオラート国の地下神殿で復活の儀式を得て、よみがえった漆黒の女神クロノラナは、大勢の信者の前で幼い姿をさらしていた。
ブライトンは、部下に叱りつけるように命令する
「おい!漆黒の女神様ってあんなに幼い姿だったのか?誰か文献資料を持って来い!」
儀式の責任者でもあり前世の知識を持っブライトンは、必死に考えていた。
『おかしい…私の知識では、闇魔石には、復活のために必要な十分な人の闇や絶望が詰まっていたはずだ!
なのにこの姿はどういう事だ?
嫌まてよ… これでも中身は凄いのかもしれん試して見るか…』
ブライトンは、女神クロノラナに話しかける
「漆黒の女神様、後復活おめでとうございます。
我々信者はこの日をまちまびていました。
どうか我々にその闇の力を、加護を与えて下さい」
女神クロノラナは、集まった者達を見つめ興味無さそうに話す。
「嫌!興味ないし!みんな不細工だしグログロだから嫌!クロノは、可愛いお兄ちゃんでないと言う事聞いてあげない!」
モルドバル公爵は女神のあり得ない発言に驚く
『何を言ってるのだこいつは?ほんとに漆黒の女神なのか?俺どこかやり方間違えた?』
モルドバルは、信者達に命令する
「おい!誰でもいい漆黒の女神様の鑑定してみてくれ!ほんとに漆黒の女神なのか知りたい!」
一人の男が進み出る
「バイスル国闇ギルドカサンドラ所属ダストです。ブライトン様私めにお任せください。
恐らく漆黒の女神の力がまだ目覚めてないのだと思います。」
そう言うとダストは、闇ギルドに所属する男を引きずり女神の目の前で男を刺す。
ズバッ!
「ぎゃーー!」
男から黒い霧のような物が溢れ出て、女神に吸い込まれる
女神の反応は
「うーー気持ち悪いの!キモイおじさん達嫌い!どっか行って!」
クロノラナから強力な闇弾が放たれ、刺した男と、刺された男の身体が、壁まで飛ばされ身体が砕かれる。
ヒュン
ドン!
グシャグシャ
「クロノラナは、目が覚めたから可愛い男の子探しに行くの」
バタン
えーー!
ブライトン達は一瞬の出来事に唖然とする。
『いつたい何が違ったのだ… これは明らかにおかしい…』
信者の一人が報告してくる
「ブライトン様、私の鑑定では漆黒の女神クロノラナ様(闇の女神☆★)と出ています。
ですから間違いではないかと…ただ幼い容姿だけの問題かと…」
ブライトンは、報告を聞いて考える
「それならいいが、少し様子見るか…しかしどこへ行った。
あの女神はくそ!グスタス、ボルボボお前達は、女神様の行動を追え!何かあれば知らせろ」
二人は頷き、ブライトン達は、地下の祭壇から離れ黒い教会の集会場に移動して信者達とこれからの行動を話し合う
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