第114話孤児院の交流

ボク達は孤児院に戻ると子供達が揃って出迎えてくれました。


「「「お帰りなさい」」」


「ただいまぁ」


子供達は、ボクの後ろにいる小人族のエルムに興味津々で、エルムもその視線を感じボクの後ろに隠れる。


年長のアトラがボクに聞いて来る


「ミレイちゃんその後ろに隠れた子供は誰ですか?ここに来る新しい子供なの?」


ボクは、恥ずかしくて隠れたエルムの腕を持ちボクの横に並べる


「この子は、小人族のエルムって言うの。こう見えても大人だよ。

それと他の女の人は、ミレイを守ってくれるお姉ちゃんなの。

みんなとても強いんだよぉー

この中の一人でもここにいたら、どんなに強い人達が来ても守ってくれるからね。」


子供達がうわーと声をあげ喜びライム達に集まる。


ライム達もボクが子供を大切なに思ってるの知ってるから、楽しそうに相手してくれている。


子供達は、見違えるように元気になっていて、ガリガリだったのに健康で身体も少し大きくなっていた。


ほとんどの子供が明らかに少し大きくなってる凄いなぁ…

これ絶対ミレイが作った畑で育った野菜の影響だよね…

いい感じ、他の孤児院もこれからどんどん助けて、できれば町にいる平民の子供も児童施設みたいな所作って、教育とか、健康面もサポートしたい…


その為には、貴族の偉い人達の協力必要だから、絶対サリアス陛下は助けないとね。


ボク達は、暫く子供達と遊んで子供達に食事を用意する。

ライム達も手伝ってくれる。


子供達とユナーラさんとティーナさんには、ダンジョンで沢山ドロップした牛さんの肉を薄く切って畑の野菜と一緒に炒めた。


メニューは、野菜炒め、ふわふわパン、コーンスープ


子供達は牛さんの肉が沢山入っているので、大喜びして食べていた。


食事もおわり子供達に好評だったクッキーとジュースを出して、ユナーラさんティーナさんを交えて、これからのボクの行動を話しした。


「ユナーラさんティーナさんお姉ちゃん達も聞いて、ミレイはこれからいろんな町に行くつもりです。

そこで孤児とか奴隷にされている子供を助けます。

助けた子供達は、ミレイが孤児院を建て直した、モルトンやギマラス、ベルビューラに分散して連れて来ます。」


ユナーラさんはボクに聞いて来る。


「ミレイちゃんは、ここ以外3箇所も孤児院を建て直したの?凄い…それにこれからも助けるって…どうしてそこまでするの…」


ミレイは、子供達を見つめ暫く沈黙した後話し出す。


「今から話す事は、他の人には話さないで下さい。ここにいるお姉ちゃんや、ユナーラさんティーナさんはボクの家族と思ってます。

だからミレイがどうして孤児や子供達にこだわるのか話します。」


みんな黙ってミレイを見つめる。

ライム達もミレイに注目する。


「ミレイは、生まれる前の記憶、つまり前世の記憶を持っています。

前世のボクは、14才で死にました。

記憶にある3歳くらいから、ボクの家は貧乏なのがわかりました。

孤児の子供達と同じように満足にご飯が食べれなくて、身体も小さかったのです。


7歳くらいに新しく来た、お義父さんに虐待されました。

火玉を身体に押し付けられ、棒で打たれました。

最後は、監禁され閉じ込められて放置されて… 餓死しました。

だからボクは、お父さんやお母さんの優しい愛情を知りません…


そして女神様にあって特別な力と知識を貰いました。

この世界の子供達の寿命が、10才以上生きる人は30%だと教えて貰いました。


ミレイは、子供達には楽しく長く生きてほしいと、絶対辛い思いはさせないと、特に孤児院の子供達は、家族だと思ってます。


だから孤児の子供達は、いっぱい甘えてほしいです…

我が儘も言っていいです…

ミレイが甘やかしてあげるから…

その代わり、ミレイが連れて来る子供達と仲良くしてほしいです。

孤児院の子供達は、みんなミレイの家族兄弟姉妹です。」


みんなボクの話を聞いて涙を浮かべてる。

エルムと、ポルムはボクの手を振りボクを見てる。

ライム、パルム、ミルム、ティムがボクを前横後ろから抱き締めてくる。



ティムが後ろから抱きついたまま話しかけてくる。


「ご主人様、私達はどんな事があっても全力でサポートいたします。

ご主人様は、ご自身の思うように行動なさって下さい。

ご主人様は、私達がついてます。

絶対に傷つけさせません!」


みんなぁ…

ほんとにいい子達だ…


子供達もお互いに頷いて、話しかけてくる


「ミレイちゃん私達もできることするから、もっと畑広げて!

洗剤工場の建物も大きくして!

アトラ卒院しても、ここで先生の補佐して、洗剤工場で働くから!

ミレイちゃんのお手伝いさせて!」


「チルチも卒院してもミレイちゃんがやろうとしてる事お手伝いする!だって私達家族でしょ!」


「わたしも…」

「ボクも…」


みんなぁ…グスン


「ありがとうみんな…グスン

それでね、ミレイは今まで建て直した3箇所の孤児院と、みんなが交流できるようにするつもりなの。

孤児院によって、少しずつ作ってるもの違うから、みんなで協力して助け合ってほしいの。」


ユナーラさんが質問してくる。


「ミレイちゃん、他の孤児院と交流と行ってるけど、どうするの?私達馬車なんて持ってませんよ…」


確かにもっともな質問だよね


「馬車は必要ありません!ボク達で各孤児院に転移ゲートを作ります。

具体的に言うと、扉を開けると向こうの孤児院に繋がる仕組みかな、多くなることを想定して、転移ゲート用の部屋作るつもりです。」


ユナーラさんが焦って聞いて来る。


「ミレイちゃん私達そんなに魔力ないけど、大丈夫なの?」


「はい!ちゃんと考えてます。魔石にボクの魔力込めます。

カギになる扉にみんなの魔力登録します。

そしたら変な人の行き来もができません。

それにどの孤児院も、ミレイの知り合いの冒険者の人が守ってくれてますので、安心して下さい。」


それを聞いてユナーラさん達も、安心したのか他の孤児院の事を聞いて来る。


ボクは他の孤児院の事を伝えた。


子供達ははしゃぎ過ぎたのかお風呂を入ったらすぐにみんな寝てしまった。


ボクはその間にライム達に転移用の部屋を作って貰い、転移用の扉を作った。


ミルムが古代種に進化して、空間魔法の能力が上がり、一度訪れた場所に転移できるようになった。

そして、空間魔法の派生スキル転移ゲートが使えるようになったのだ。


ボクは、すぐにでもモルトンの孤児院に飛んでいきたかった。


今はサリアス陛下の問題を解決する事、ライム、パルム、エルム、ミルムの眷属達が今調べて回ってる


「クーデターを起こそうとしてた連中と黒幕が誰なのかだけど…」


とにかく今は陛下を助ける事が優先だね。屑な連中は追い出すか、殲滅するかだ!


たぶん黒幕のボスはテオラート国にいるみたいだから、孤児院の守りとかいろいろやってからテオラートに行く!


ライム達にも伝え、ボク達は次の日、王都の冒険者ギルドに転移した。

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