第110話ナンバーズ冒険者

よし!登録も無事終わった。

これでクエスト受けるついでにパルム達のレベル上げてドキドキの進化だ!


ほんとどうなるんだろう…


☆……☆……☆……☆


ミレイ達がギルドに入って来た時ギルド内にいるアスカ達高ランク冒険者達はミレイが無事の姿を現したのを見て喜び行動を優しく見守っていた。


ミレイには、アスカ達が冒険者ギルドで待っている事を伝えていたので、念話での連絡がないので、何か考えがあるのだと思いミレイから連絡があるまでアスカ達は見守る事にしたのだった。


ギルド職員の方も、ミレイ達の情報はツインテ双子の妖精として、すでに大陸中にある全冒険者ギルドに通知され全ての職員が把握していた。

ミレイ達の行動は何かあるまで見守る事になっていた。


アスカ達は、今回ミレイと一緒に現れた、長身のメイドと白狐族の二人が気になっていた。


ミレイがかなり信頼している二人だからアスカ達も様子をみることにした。


☆……☆……☆……☆


ボクがいろいろ考えてると、ティムが勝手に動きだす。


「この近くで強い魔物のいる森か、ダンジョンは御座いませんか?」


受付のガーベラさんが慌てる


「ちょっと待ってください!お二人はまだ登録したばかりです。

いくら後ろのミレイさん達が強くても許可出来ませんよ」


ティムはすました顔で答える


「私もライムお姉さまも問題ありません!

クエストボードから持ってくればよろしいでしょうか?」


そう言って一人クエストボードに向かい一通り見た後1枚の紙を受付にだす。


「このクエストの手続きをお願いします。」


ティムさん何勝手にやってるの?

そんな事すれば目立つでしょ?

ただでさえボク達目立つてるのに…


ガーベラさんがティムが持ってきたAランククエストを見てため息をつく


はぁー


「ティムさんこれはAランククエストです!お受け出来ませんよ!

最初は慣れるためにも、薬草採取とかにされたらいかがでしょうか?」


ボクは面倒なことになる前に、一人クエストボードに行き、薬草採取のクエストを持って来てティムの後ろから渡す


「ガーベラさんこれでお願いします。」


ガーベラさんが確認して処理してくれる


「ミレイさん薬草採取受付処理いたしました。気をつけて行って来て下さい!」


ティムがボクに頭を下げ謝罪をする


「ご主人様お手を煩わせ申し訳ございません」


ペコリ


「ティムはただでさえ目立つてるから、あまり注目させるような事は避けてね。さぁ行くよ!」


ボク達がクエストを受けて出て行こうとすると


ボクの前を歩く長身の美人メイドと長身の美しい白狐族二人に、筋肉ムキムキの男達3人が絡んで来た。


「ようメイドのお姉ちゃん!そんなガキのお守りより俺達と一緒に来いよ!

高ランククエストも受ける事できるぜ!」


「そうだぜ、そっちの白狐族のお姉ちゃんも、冒険者の手ほどき朝までじっくり教えてやるぜ!」


男達はミレイとポルムを二人から離れるように怒鳴る


「おい!ガキそこをどけ!お前らの相手はあそこにいるから、行って遊んでもらえ!ギャハハ」


男達は別のグループを指さすと、太った男達が、のしのしと歩いて来る。


「グフフ可愛いいのぉー ジュル」

「グフ儂ら子供が大好きなんじゃ、いろいろと教えてやるからおいで!」


うわーこいつら気持ち悪いよぉ・・

なにこいつら臭いし身体洗ってるの?触られるの嫌だぁ・・


ポルムは男達に叫んでボクの後ろに隠れる

「嫌じゃ!来るなぁー!ガクガク」



男達も絡む前に、ずる賢しこく行動していた。

受付から離れたミレイ達を数人の男達が、壁になるように立ち、受付側からも食堂側からも視界を遮っていた。


ふーんなるほどね…一応考えてるんだ。

そういえばサリアス陛下、冒険者ギルドも改革しているって聞いたけど、どうなのかな?



『ライム、ティム、ポルム、ここはミレイに任せて!パルム達も何もしたらダメだからね。

少し見てみたいから絶対手を出さないで!

特にティムとライムは少し怖いふりをして!』


『わかったのじゃ』


R『マスターの命令…我慢する。』

T『ご主人様た対する無礼な言動処分したいのですが、何かお考えあるようなので我慢いたします。』


ハァーよかった。

ライムとティム暴れるかと思った…


さてどうするかな…

この冒険者ギルドは、ちゃんと改革できてるのかな…


ボクは念話でライム達にもう一度だけ我慢するように言って行動を起こす


「嫌なのーー!」


ミレイの大きな声が、ギルド内に響きわたる


「ガキ!声がでかいんだよ!さっさとこっち来い!」


男がミレイの腕を掴むとミレイは更に大きな悲鳴をあげる


「嫌ぁーーーーー!」


男達は慌ててミレイ達を取り囲み連れて行こうとする


R「やめてなのーーー!」

T「離して下さい!」

po「嫌なのじゃーー!」


ミレイ達の声が響きわたると、ギルド受付と食堂の方から、とんでもない魔力を持った冒険者と職員数人がとんで来る。


アスカ達もギルド職員もミレイ達なら問題なく対処すると思い心配してなかったが、悲鳴が聞こえアスカ達も職員も動く。


うわー凄い!

この魔力アスカさんかな?メリ、マリさんもいるけど一人アスカさんより凄い魔力の人いる…


男達は、あまりにも強烈な威圧にガタガタと震えだす。


ミレイの腕を掴んでた男が恐怖で更に力が入る。

ミレイのステータスは、魔力以外は子供並。

だからスライム達が、強化してくれてないとすぐに腕の骨は砕ける。


バキバキ

グシャ!


「痛い痛い痛いーーーー!」


ミレイは男に捕まれた腕は骨が砕け悲鳴をあげる。

ミレイの腕が潰されたのを見て、ライムとティムが動こうとしたので、慌てて止める


『ライム、ティム、パルム!動いたらダメ!我慢して!ミレイは大丈夫だから』



しかしミレイの腕が潰されたのを見て冒険者が一瞬でミレイに詰め寄りミレイの腕を掴んでた男の手を切断する。


「ゴミ虫が!妖精様になんてことをするんだぁー-!」


シュン!

スパッ!


ぎゃーー!


そしてミレイ達を囲んでいた男達は、アスカ達によって一瞬で取り押さえられる。


「屑が妖精様から離れろ!」

「ポルムちゃんから離れろ!」


ドカッ…

ぐぉー

ドカッ…

ぐぉー

ドカッ…

ぐぉー

ドカッ…

ぐぅー


取り押さえられた冒険者達は駆けつけたギルド職員に文句を言う


「おい!俺達はAランク冒険者だぞ!こんな事して許されると思ってるのか!」


「そうだ!Aランクの俺達が新人に教育するのに絡んで何が悪い!」


アスカ達に取り押さえられて、騒いでる男達を無視して、集まった10人ほどの職員がミレイ達に謝罪の言葉を述べ一斉に頭を下げる。


「ミレイ様私ギルド長のクロッカスと申します。

この度は誠に申し訳ございませんでした。

私どものチェックミスです。

冒険者がこのような行動に出るとは思いませんでした。」


もう一人の職員がアスカ達にお礼を述べる


「エリアリア様、アスカ様、マリ様、メリ様ミレイ様達を助けて頂きありがとうございます。」


エリアリアが男たちを指さしギルマスに答える


「クロッカス、こいつらテオラート国の冒険者!度々問題を起こしてる屑!何でここにいるかわからない!国外追放の処分がいい!」


アスカが腕を抑えて蹲るミレイを抱き上げ謝罪をする。


「ミレイちゃんごめんなさい!ミレイちゃんなら、この程度の奴ら問題ないと思ってたから・・ ほんとごめんなさい!」


ミレイもサリアス陛下から、冒険者ギルドが改革されたと聞いてたから、試すために大人しくしてた事を伝え、騒がせたことを謝罪する


「ミレイが悪いの、ギルドが変わったよって陛下から聞いてたから、ちょっと絡まれたから試したの、ごめんなさいなの」


ミレイに絡んでいた男たちはギルド規定違反でヘルメルト国での冒険者活動の禁止国外追放処分となった。

ミレイ達はギルドの会議室に連れて来られいろいろ質問される。


「ミレイちゃんちょっと聞きたいんだけど、その二人はどういった関係なんでしょうか?」


やっぱ気になるよね・・どうしよう全然考えてなかった。

ライム達と念話で打ち合わせをする

『ティム、ライム絶対魔力は絶対抑えてね。そのとんでもない能力知られたくないから弱いメイドと白狐族で通すからよろしくね。

それとボクたちの関係なんだけど、二人とも魔物に襲われているところを助けたって感じで話合わせて・・』


ティムもライムも頷く


『私は人前ではご主人様の後ろに控えサポートに徹します。

力を使う時は出来るだけわからないように致します。』


『ライムは動き回って倒すようにするの。魔法はあまり使わないようにするの』


『二人とも人前ではとにかく目立たないようにね』


ティムがアスカ達に話す


「私とライムお嬢様は、カラコルム渓谷近くで盗賊に襲われ私たち以外全員殺されました。

私たちも盗賊たちに嬲り者にされる寸前にミレイ様に救われました。

私もお嬢様も行くあてもないのでこの身をミレイ様に捧げるつもりです。」


「ライムもミレイ様にこの命を捧げるのこれからずっと一緒なの」


ギルマスもアスカさんもティムたちの話しに納得したみたいだ。


アスカさんの横に控えていた大きな女性がボクに話しかけて来る


「ミレイ様初めまして、私大陸冒険者No.2龍人族のエリアリアと申します。お会いできる日をずっとお待ちしていました。」


「ずっとって・・ミレイ何て待ってても「何を言ってるんですか!ミレイ様は高位種族の魔力をお持ちなんですよ!」しか・・」


アスカさんも話しかける


「前にもお話したかも知れませんが、ミレイ様は我々ナンバーズ全員がお慕いしています。

ですから何なりとおっしゃってください!我々ナンバーズ全員ミレイ様を全力でサポートいたします。」


クロッカスも答える


「ミレイ様、我々ヘルメルト国冒険者ギルドは全力でミレイ様をサポートいたします。」


「アハハ・・ミレイそんなに凄くないのに・・あのエリアリアさん、アスカさんミレイ今から少しだけ行きたいところあるの、サリアス陛下たちに何かあればすぐに念話で教えてもらえますか」


するとエリアリアさんが食い付く


「ミレイ様私にも念話が使えるようにしてください!アスカ達だけ使えるのはずるいです!ミレイ様ぁー-!お願いですぅー」


エリアリアさん凄く立派な冒険者なのに、懇願する姿はダメ冒険者だよ…

ボクは、エリアリアさんに念話が使えるようにしてあげると、初めて携帯電話持った子供のように何度も話して来る。


はっきり言ってうざい…

見かけとのギャプが凄い、アスカさん曰く龍人族の二人は、自分達よりも上位種族のボクに対しての思いは半端ないらしいから覚悟した方がいいって…


はぁー


もういいや、念話無視してパルム達のレベル上げに行こ


ボクたちは、冒険者ギルドであまり人が来ない空き部屋を提供してもらった。

目立たなくて安全な転移ポイントを作るためだった。


ポイントを作るとすぐにギマラスの孤児院に転移した。

子供達はボクが戻って来て大喜びしてくれた。

その日の夜は楽しく一緒にご飯を食べていろいろお話をした。


次の日冒険者ギルドに顔をだしてフラワーガールの人にも何人か会って、少しおしゃべりをしてからダンジョンに向かった。


当然フラワガールの人達には、ティムとライムの事は、後でお話しするからと言ってダンジョンに潜った。




よぉしみんな行くよぉー!













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