第92話ルビーフィッシュ釣り大会④漂流
会場では、1日目の計量受付が終わろうとしていた。
町長ゲロルタナーは湖を見ながらにやける
「フフフあのミレスラチーム戻ってこれまいて、戻るのを阻止するように増援の船を呼んでるからのぉ」
そして、1日目計量受付時間17:00終了を知らせる、鐘が鳴り響く
カラーン♪カラーン♪
会場では一日目の暫定順位が発表されていく。
「それでは皆様計量結果がでたようです。暫定の10位までの順位を発表します。」
1位チームギドラ… ルビーフィッシュ6匹重量 3100kg
2位チームヒドラ… ルビーフィッシュ6匹重量2800kg
3位チームレッドダイヤ…ルビーフィッシュ5匹重量2400kg
4位チームマドラ…ルビーフィッシュ4匹重量2300kg
5位チームラインセール…ルビーフィッ
シュ3匹重量1100kg
6位チームアルマス… ルビーフィッシュ 3匹重量880kg
7位チームサルモネロ…ルビーフィッシュ2匹重量450kg
8位チームコレロ…ルビーフィッシュ2匹重量350kg
9位チームカンピロート…ルビーフィッシュ2匹重量305kg
10位チームピロンテ…ルビーフィッシュ2匹重量290kg
「以上が上位10チームとなってます。現在50チーム中30位まで釣果が確認され、例年にないくらい激しい争いが予想されます。」
「「おお!すげぇー」」
「いつもなら初日は5チームほどなのに凄い」
ヒソヒソ
「今年もやっぱ町長のチームだろうなぁー」
ヒソヒソ
「何か今年酷いな、妨害船結構出てるよな、町長のやり方えぐいな」
ヒソヒソ
「原因はたぶんあの豪華な船の奴らだろ」
例年にない盛り上がりを見せる会場に町長の集団だけはもう勝った気で、町長を大会司会者ももちあげる
町長のゲロルタナーは1日目の計量終了の合図を聞きにやける
「あ奴ら戻って来れなかったか。フフフこのリードがあれば問題ないだろうが、念のため奴らが仕事してくれるだろう」
☆・☆・☆
ミレイ達の船は、計量場所から遠く離れた場所にあった。
ミレイは、3F操作デッキで妖艶な感じのアスカと少し話をした後、アスカは飲み物を取りに降りていった。一人残ったミレイはこれからの事を考えていた。
アスカさん達の同行かぁ・・あんな感じで迫られたら断れないよなぁ・・OKしたら興奮して飲み物取ってきますって降りて行ったし、はぁーどうしようぉ
アスカってあんな妖艶な感じになるんだ。ボク男ってばれてないよね?なんかやばい気がする・・
相手するの怖いような・・それより今はこれからの事だ
まず目標の魚釣れたし釣果もまずまずだから、後は戻りながら…
あれ?それはそうと、ここどこ?
魔物探知で夢中でタイガーフィッシュ釣り上げるのに夢中でわからない…
どうしょう…
みんな中でくつろいでるうちに、現在地把握しないとヤバイ・・
ポルムがボクを見て話しかけて来る
「ミレよ、何か様子が変な気がするんじゃが、怒らないから正直に話すのじゃ! 進路を変えたから今計量所に向かってるのじゃろ?」
「………」
ヤバい!ヤバい!ど・どうしょう…魔物の魔力多く集まってる所来ただけで、出発地点登録してない…
「ごめんなさいなの…タイガーフィッシュに夢中になりすぎて、ここどこかわからないの…アハハ」
「どうするのじゃ!あたいは探査スキルなぞないのじゃ!」
「ど・どうしよう・・スタート地点マーキングするの忘れたぁー!」
「アホか!魔物探知で沢山いるところ目掛けたという事か、ただ走らせても無駄じゃ!誰かに聞くのじゃ!」
それを聞いていた冒険者達が呆れ、笑いが起こる
「「「えーーー!」」」
「え?…アッハハハ」
「ハハハ…」
「ミレ様らしいや…」
ミレイはみんなに謝り船をわずかに魔力反応のある方に船を向ける
「ごめんなさい位置がわかるように岸が見える所に向かいます。」
「ミレよ、そっちが岸ってどうしてわかったのじゃ?」
「え?魔力の反応だけど・・」
「おお!陸には人がおるからの、凄いのじゃミレは!」
そのやり取りを聞いて冒険者たちは呆れる
えー-!
『二人ともそれおかしいから・・』
アスカも呆れる
『いやいやそれおかしいだろ!湖の中にも魔物いて魔力持ってるのに・・とりあえずムスカリたちに来てもらうか、それとミレ様傷つけないように、さらっと話しかけないと』
アスカはムスカリとスイセンを近くに呼び寄せ待機させる
「ミレ様これからどうしますか?
ミレ様、まだ保存庫に余裕あるなら、とりあえず戻る方向で、釣りながら向かうと言うのはどうでしょうか?」
「そうだよね、でも方向がわからなくてアハハハ」
ヤバイ完全にスライム達の影響だ、ポンコツ我が儘な子達が多いから・・
ハァ・・
『ミレ様はひょっとして天然?』
銀狼族のムスカリがミレに尋ねる
「ミレ様は計量会場から東に向かって船を走らせました。釣り始めたポイントはどれくらい走らせたかわかりますか?」
ミレイは、探知で捕らえた距離を計算して答える
「たぶん出発してから350kmかな…」
「えっ!あんな短時間でそんなに移動したのですか…」
ムスカリはそれから考え込む
なるほど、それでタイガーフィッシュで引きずられた方向が…と言う事は今は推測でこの辺かな?
「ミレ様だいたいの位置関係がわかりました。ここです。」
ムスカリが地図に示した場所は、大会会場ベルビューラから東に370kmの場所だった。
え?こんなところにいるの?ヤバいよ!
でもこの子凄い・・
ボク今の位置のこと考えずタイガーフィッシュ追いかけたから・・
「ミレ様私はアスカと同郷のスイセンと言います。
戻る方向を指示しますので、ミレ様はその方向に船を進めてください。」
え?ここから戻る方向わかるの?
周り何も目印ないのに…
「わかりました。」
ミレイが言われるまま舵をきり船を走らせる。
すると一人の冒険者が冒険者がミレイに話しかける
「私は現在ベルビューラで活動してるナノハです。
裏で町長の黒い噂を耳にしていろいろ調べてました。
先ほど攻撃してきた船も町長の裏で取引してる者達が乗船してました。」
やっぱりね、ほんと町長一族が勝つのわかってるのよく毎年やるよね…
「ミレ様あの屑は恐らく計量関係者も買収してる可能性があります。」
「えーー!そんな事されたら勝てないじゃん!」
「心配は不要です。対策はしています。」
対策しているだ…
「たぶんあの屑町長の事だから、絶対まだ何かしてくるよ」
アスカはミレイに話す
「ミレ様一応念のために私達連絡用の通信魔道具あるので、あの屑何かしてくるなら、陸で待機してる冒険者ギルドから連絡入るから」
えー!冒険者ギルドって、そこまでしてくれるの?ここの冒険者ギルド凄いじゃん
レフレアさんもデッキに上がってきて、いろいろと教えてくれる
「あの町長は、毎年この大会の上位を自分が雇った者達で、独占してると噂されています。」
なるほどね、ほんと屑なんだ…
「ミレ様あの男は僅差程度なら力で、覆して来ます。
幸いこの船は魚を保存出来ますから、最終日に間に合うように戻り大差をつけるのが一番かと思います。」
なるほど…保存用冷凍庫はいっぱいになりさそうになったら、ミルムが収納してくれるし容量は問題ないけど
「ただ必ず先ほどのような妨害があると思いますが…」
アスカ達も頷く
「そうよね、あいつの事だから素直に帰港させてくれるとは思わないな…」
「下手すりゃ、魔道具を壊されてせっかくの魚が腐るかもしれない」
マリはミレにアドバイスする
「3日目は、計量受付終了が14時だから、妨害も予想して、昼前には近くに戻っていたいです。」
アスカはミレイに話しかける
「ミレ様、私達冒険者は護衛に徹するつもりでした。
しかし先ほどの攻撃、ナノハの情報で、我々は完全にあの集団を敵と認識しました。
これよりチームミレスラとして、全面的に参戦させて頂きます」
「えーー!そんな事していいの?確かに途中増えても大丈夫って確認したけど…」
「ミレ様我々はさっき話し合って決めました。
冒険者は揃って応える
「「「「私達も参戦します!」」」」
マリとメリもポルムに話しかける
「ポルム様私達もお手伝いします。先ほどの爆発魔道具を私たちにも下さい」
「「「私たちにもお願いします」」」
「わかったのじゃ」
えー--!もう釣りじゃないよそれいいのかなぁ・・
なんかとんでもない事になるような・・
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