第69話ミレイの孤児院をよくしたい思い

ボクたちは、子供達に邪魔されながらも、指定されたところを掃除して行く。


子供達は、ミレイ達を見て手伝ってくれる。

ほとんどミレイが魔法でやるから、手伝う事はほとんど無いのだが、その姿勢が嬉しかった。


「みんなありがとうね、後でご褒美あげるからね、お姉ちゃん嬉しからみんなのために他の所も綺麗にするね」


ミレイは依頼分の掃除を終わらせ、悪臭放つトイレの掃除に向かった。


ミレイはライム達にポッドワームを呼び寄せてもらいタンクの処理をお願いし、トイレの設備を大改造していった。


よし♪これでモルトンの孤児院と同じ、ポッドワーム簡易水洗トイレの完成だ♪


今回時間ないからウォシュレットはないけど、後でつけれるように便器も変えた。


井戸のポンプもつけないと、ここの井戸危険だ!

あんなに大きな開口落ちちゃうよ!


『ライム井戸にポンプつけるからお願い』

ピキ『わかったの』


ミレイは、ライム達から必要な物を出してもらい井戸に蓋をして、手押しポンプを取り付ける


よし♪テストだ!


キコキコ

ドバババ…


よしこれで井戸は大丈夫!

後は畑かな…


「ミレイよ、孤児院の子供達になぜここまでするのじゃ!女神様の言ってた魂の記憶… なのか」


ミレイは頷く


ピキ『マスターは子供に辛い思いさせたくないの』

ピキ『マスターの記憶凄く悲しいのだからパルム達マスターのために頑張るの』

ピキ『エルムマスターに悲しい思いさせないの』

ピキ『ミルムマスターの子供達を思う気持ちわかる、だからマスターのために頑張るの』


それを聞いて、ポルムもミレイに伝える


「…ミレイお姉ちゃんも頑張るだから何でも言うのじゃ」


『みんなありがとう…』


ボクの前世は、子供の時辛い記憶しかない…

特に孤児は、甘える親も守ってくれる親もいない…

だから、この子供達は辛い思いをさせたくない…


だから、この子達が笑顔になるなら、ボクの能力は出し惜しみしない!


『みんなボクは移動する町で、孤児を助けて行くから手伝ってくれる』


ピキ『ライムはマスターのやりたいこと、全力で応援するの』

ピキ『パルムもマスターのやることお手伝いするの』

ピキ『エルムも同じなのマスター大好きなのお手伝いするの』

ピキ『ミルムはマスターといつも一緒離れないのだからお手伝いもするの』


ポルムは胸を張り言ってくる

「ポルムも、ミレイのやることお手伝いするのじゃ!お姉ちゃんに任せるのじゃ!」


みんなぁーほんといい仲間達だ…

女神様ボクに素敵な仲間を導いてくれてありがとう


『じゃみんな、後畑も見て育ち安くするから手伝ってね』


ピキ『なのぉー』


ボクは畑のエリアに行くと、そこにはほとんど実が入ってないトウモロコシ畑があった。


みんなお手伝いするようになってから、土壌のスキルと土魔法のスキルを全員覚えてくれた。


ボクはみんなにお願いして畑エリア全部を、地下50cmまで土壌をいじってもらった。


ボクも魔力を注いで手伝って10m×10mの畑を3つ作り一つに小麦を植えた。

残り2つは根菜の芋とニンジン、ダイコンを植えた。

残り一つはトウモロコシ、トマト、キュウリ、なすびを植えた。


よしこれでお願いすれば、この畑は精霊様が…じゃなかった。

こういう言い方すると怒るからえっと…


『精霊王ファンティー

ミレイからのお願い!

この畑にも、あなたの加護少しでいいから分けてくれない?

そしたら今度あった時いっぱいハグして撫で撫でしてあげるからね』


これで大丈夫かな?


後はあの枯れた木ね、あれ確かプララの木だよね。地球の柿だ!


あれもお願いしてみよ

『大好きな精霊王ファンティーこの木も沢山の甘い実をつけるようにしてください。

お願いします』


ピキ『マスター今畑とこの木が光ったの』

ピキ『小さな精霊がマスターの周りに集まってるの』


え?このキラキラ光るの?

じゃお願いしなきゃ


『精霊さんここの畑とこのプララの木をよろしくお願いします。』


うわー光が強くなったあー


大丈夫みたい、喜んでるような気がする


ボクはやりたいことをやって孤児院の中に戻った。


食堂に行くとみんな集まっておやつ?のような物をしゃぶっていた。


木?をかじってる?しゃぶてる?

子供達は少し甘い香りのする木を匂いをかぎ、舐めていた。

もう匂いもしてないのに…



ボクは責任者のユナーラさんに許可をもらって子供達のおやつを作らせてもらった。


ボクは日持ちするお菓子のクッキーを沢山作った。


色々な型に入れて焼いた。☆や△の型やウサギや犬の型のクッキーが出来上がり子供達に持っていった。


「はい!みんなぁーミレイが作ったクッキーだよぉー!」


子供達のテーブルの上に焼きたてのクッキーを置くと甘いいい香りが広がって行く


「甘い匂いだー!」


子供達が一斉に叫ぶ


責任者のユナーラさんももう一人のティーナさんもボクのクッキーを見て驚いていた。


ユナーラさんはボクの手を握りお礼を言ってくる


「あのミレイさん掃除以外の事も沢山して頂いたのにクッキーまで… ありがとうございます」


ティーナさんも目を潤ませてお礼を言ってくる


「ミレイさん高い砂糖を使ったお菓子、ありがとうございます。

見て下さい!ほんとに嬉しそうにしています」


子供達は凄く嬉しそうだけど、この二人共どこか痛めてるのか辛そうだ。


ユナーラさんが子供達に声をかける


「みなさん、今日のこのお菓子を食べる前に女神様に感謝を捧げ、ミレイちゃんにお礼を言って頂きましょう」


子供達は、女神グランシア様に感謝を捧げた後ボクにお礼を言ってくる


「「「「「ミレイさん甘いクッキーありがとうございます」」」」」


「はい!どうぞ召し上がれ」


「「「わーい!」」」

「「「やったぁー」」」


子供達は凄く嬉しそうにクッキーを食べている。


よかったぁー

この笑顔を見れただけでボクは満足だよ。

お金なんていらない…


ボクは子供達がクッキーを食べてる間に先生達をトイレと畑に案内した。


先生達は簡易水洗ワームトイレに案内し使い方を説明した。


「これは今までのトイレと少し違います。

ポッドワームと言う魔物がタンクの中に入ってます」


二人は驚くが、人を襲わない安全な魔物だと説明すると安心したのか、自分達でトイレを使い確かめている


ポッドワームは糞尿の処理をしてくれる魔物です。

タンクは数日もすれば綺麗になり、匂いもなくなるはずです。




次に井戸ポンプの使い方も説明した後、実演してみる


軽く動かす


キコキコ

ドバババ…


二人共驚きの声を上げる


「な・何ですかこれはー」


「これは手押しポンプと言います。ボクが考えた物です。」


これを着けた理由を説明した。


☆水汲みで落ちたりする心配がない事

☆水汲みの重労働がなくなる事

☆トイレを流す水のタンクに水を簡単に入れれる事

☆食堂の水瓶に簡単に水が入れれる事


「なのでボクが勝手にやった事です!

先生の苦労、子供達の安全のためです」


二人は深々と頭を下げてくる


「ミレイちゃん、これ程の物を作って頂き、ありがとうございます。」


うわー何か嬉しいなあ、やってよかった。


「あと畑も勝手にいじりましたので、種も全部植えてます。後で見て下さい」


説明をおえて戻る前に二人にHP回復ヒールポーションをそれぞれに渡した。


「先生達これを飲んで下さい。

ボクが作った。栄養ドリンクです。」


二人は素直に受け取ってくれる


二人はすぐに飲みだす


ごくごく


ぽわー



「うわー傷が癒されていくぅー」

「腰痛が癒され疲れがとれていくぅー」


よかったぁー

二人にはこれからも子供達の事見てもらわないといけないから


二人からはまた凄く感謝をされた。


ボクは先生と一緒に食堂に戻った。


ボクたちは、はしゃぎまわる子供達と少し遊び、子供達と先生にまた来る約束をして、冒険者ギルドに戻った。

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