第66話ミレイは叱られました
ミレイたちがダンジョンに潜り一日たった頃、ギルドに女性冒険者パーティー複数から、ミレイたちがゴルトレイや他の男性冒険者パーティーから狙われてると、情報が入り皆心配をはじめる
「ハマナスさん!あの子達帰ってきました?」
ミレイたちの事が心配で仕方ない女性冒険者たちは、クエストから戻る度職員に聞いている
サブマスのイザベラが、会の発起人となって作ったフラワーガールの会
女性冒険者が、安心して活動できるように情報交換の場として作った。
女性冒険者と、ギルドで働く女性スタッフの交流の場として、作られたフラワーガールの会
昨日そのフラワーガールの会で、ミレイ達の事が話し合われてていた。
普段女性冒険者の様々な問題が、毎回話し合われているのだが、昨日は注意事項だけさらっと、話し合われただけだった。
フラワーガールの会は、男性冒険者に関する事が多いため、今日もギルドの女性宿舎で行われていた。
そして簡単な注意事項だけ話し合った後、皆気になっている双子の冒険者ミレイとポルムの事が話し合われた。
二人はダンジョン入り口で、複数の男性パーティーから、何度も勧誘を受けていた事
ほとんど話を聞かず二人が断ったため、男性冒険者たちが、不穏な話をしていた事
ミレイの後を追いかけるように、複数のパーティーがダンジョンに入った事
イザベラが現状の報告を皆に伝える
ゴルトレイ達複数のパーティーは、まだダンジョンから戻っておらず、ミレイたちも戻って来てない事
「まだ一日だが、追いかけたやつらが、我々の会でも要注意パーティーばかりだ!」
女性冒険者から、ミレイ達を追いかけた奴らの事で罵声があがる。
よほど腹が立つ冒険者もいるみたいだった。
イザベラは会としてお願いをする
「皆きいてくれ!彼女達が、明日も戻らないようなら、皆でダンジョンに潜ってくれるか?
5階層のボスを倒すまででいい」
女性冒険者パーティーは、全部で4パーティー24名。
今回は危険も伴うため2パーティー合同で、捜しに行ってもらう事になった。
女性冒険者のリーダー格ベルメラが立ち上がり話す。
「みんなも同じだと思うが、可愛いくて小さい女の子がギルドに来た時、私は思わず妖精かと思ったくらい驚いた。」
他の冒険者も話し出す。
「ほんと可愛い子達よねー抱きしめたくなったもん」
「可愛い服着て、またそれが二人とも凄く似合ってるもん」
「私はポルムちゃんがいいかも、あのもじもじ可愛い仕草がたまらん」
「私はミレイちゃんだな、はっきり堂々と喋る姿が萌える」
「そんな可愛い子が、いつも私たちに手を出そうとする、屑のゴルトレイ達が狙ってるって知って、見過ごすことはできない!」
他の冒険者たちも立ち上がり声を上げる
「我々の妖精を守るわよ!」
「「屑どもから守るのだ!」」
士気も上がり話し合いは続いた。
それで明日からパーティーを二に分けてダンジョンに潜ることにした。
そしてこの会の決まり、今回のような特別依頼は、冒険者は無償労働。
ギルドスタッフは、無償サポートする取り決めになっている。
イザベラ達も、女性専用護身用魔道具をかき集め全員に配布する
ローズも補足する
「私達、会の職員ミレイちゃんを心配しています。
各方面に情報を集めています。
道具屋、酒場、男性冒険者が何らかの情報を漏らすかもしれません!
何か得られたら皆さんに報告します。」
こうして地上ではミレイの捜索活動が始まっていた。
☆・☆・☆
そんなことになってるのも知らずミレイたちは5階層ボス部屋ループレベル上げを行っていた。
ボス討伐→ドロップアイテム回収→6階層転移陣→5階層に転移(場所はダンジョン特性でランダムに変わる)5階層ボス部屋まで魔物倒しながら進む→ボス部屋
こんな感じで、ミレイたちは繰り返していたが、ミレイを捜索する女性冒険者に出くわすことはなかった。
これが一度でも、帰還用転移陣で入り口に戻っていれば、すぐに見つかりここまで大騒ぎにはなってなかった。
ミレイ達はそんなこと気が付かず、1週間もこのループを続けていた。
1週間がたち、さすがに戻らないとマズイと思ったのか、ミレイたちは冒険者ギルドに戻る事にした。
「ポルムお姉さまも、レベルがさらに上がって強くなったから、あいつらに絡まれても大丈夫だね。
そろそろ戻りましょうか」
「あたいは、あんな奴ら怖くなかったのじゃ!ミレイはあたいが守るのじゃ!」
はいはい!わかったからあまり調子に乗らないでね
「じゃみんな帰還用の転移陣で入り口に戻るよ」
パァーーン
ミレイたちがダンジョンの入り口に戻ると、女性冒険者たちがダンジョンに潜ろうとしているところだった。
それを見た女性冒険者たちは集まって来てミレイたちを抱きしめる
「ミレイちゃん!心配してたんだから!無事でよかったよぉ」
「ポルムちゃんどこも怪我してない?お姉さん心配してたんだからね」
ボクたちは泣きながら集まって来る女性冒険者に、ビックリして何も答えれなかった。
え?こんなに沢山の人が心配してくれてたの?
暫くして帰還用転移陣が光り、先行してた別の女性冒険者が戻って来た。
ボクたちは戻って来た女性冒険者にも抱きしめられる
「ミレイちゃん。お姉ちゃん達みんなミレイちゃん達のこと心配してたんだからね!」
ギュー
「ダンジョンに入る前に、ゴルトレイ達に絡まれてたの私達知ってたから、何かあったんじゃないかって心配してたの」
ギュー
あそうか、あの時女性冒険者も隅の方でいたような・・
ボクとポルムを見てたんだ。
それでこんなに心配してくれてたんだ
「そうよ、私達の会でその話で話し合って、こうして捜索隊を編成したのよ!
ギルドの女性スタッフも全員心配してるわ」
「そうよ、どうしてこんなに長く戻らなかったの?
ほんと心配してたんだからね」
「そうそう、早く帰って安心させてあげましょ」
ボクたちは、心配させたことを二人で謝る
「お姉さんごめんなさい」
「ごめんなさいなのじゃ」
「私は、今回の件を指揮してるベルメラよ!
さぁ二人とも、これだけみんなに心配させたんだから、サブマスたちに叱られなさい!」
シュンとなるミレイ達
うぅ…
「そんな顔してもダメよ!お尻叩かれるかもねフフフ」
「そうね、みんな心配してたからねぇーバシン!ってされるかもアハハ」
「えーー!」
「お仕置きは嫌なのじゃー!」
集まった冒険者たちはそんな二人を見て笑いを上げる
「さぁみんな、私たちに心配させたバカ娘をギルドまで連行するわよ」
「「「「はーーい!」」」」
「ごめんなさいなのーー!」
「痛いのは嫌なのじゃー!」
ミレイたちは、女性冒険者たちに抱きかかえられ、冒険者ギルドに連行されていった。
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