第61話新たな仲間

ボクはこれからの事をみんなに相談した。


ミルムの隠れ家でゆっくり休めたし、そろそろ孤児院にもどろうかと思うの、でもますぐ戻るのじゃなくていろいろ見て回って帰ろうと思うの


ピキ『ライム達マスターと一緒ならどこでもいいの』


ピキ『パルムマスターのレベル上げやりたいの』


あれ珍しくパルムがまともな事言ってる


ピキ『なのぉーエルムも思うの』


うん?何かある?


ピキ『ミルムも思うのもっとマスターの魔力欲しいの』



これかあー!レベルが上がれば魔力量増えるから、ライム達最近よくボクの魔力吸ってるからそれでかぁー!


一応聞いてやる、エルムとミルムはまともな答え返ってこないから、ここはましなパルムに聞くか


『ねぇパルムレベル上げやるのボクの魔力量が増えるからなの?」


ピキ『そうなの、パルム達レベル上がって成長が早くなったから必要魔力量増えたの、成長止まるのやなの』


やはりそうか、ん?エルム達がやたらつついてくる… これ聞かないとダメなパターンか、一応聞いてやる、どうせまともな答えじゃないだろうけど


『エルムとミルムは同じ意見なの?』


ピキ『成長?知らないのエルムマスターの魔力で満たしたいの』


はいはい


ピキ『ミルムはねぇ魔力は今のでいいの、マスター成長する体液楽しみなのお』


おいーー!ミルムお前は何をしてるんだ!こいつヤバいポジションチェンジだ!


『ミルムそろそろ他の子とポジション変わろうか!』


ピキ『嫌なのここはミルムの場所なのぉーー!拒否なのぉーー!』


パクッ!


チユウチユウ


!!!?


な・何を… ミルム


やめろーー!


はうー


やめ…


『わ・わかったから…』


『今の場所でいいから…』


ピキ『マスターもう言わないの』


『言わないから…』


はぁはぁ…


何なのミルムはもう…


まぁいろいろあったけどボク達はレベル上げもかねて、メナージェ密林で魔物を倒しながら、薬草や珍しい果実などを集めながら密林を歩いていた。


『ねえミルムここから近くの町までどれくらいかかるの?』


ピキ『マスターのペースだと密林を抜けるのに1週間、そこから人間のいる町まで3日くらいなの』


結構かかるんだ…この密林めちゃくちゃ歩きにくいから、背の低いボクだと辛いんだよなぁ…


変な虫とかは近くに来たら、スライム達が処理してくれるからいいけど、前世の時から虫苦手だったんだよね… 特にムカデは駄目


ボクは草木が生い茂る中をかき分けながら進む、スライム達はボクに害する虫は処理してくれる


はぁはぁ…


しかしこんな中を後一週間も進むの?草で全然前見えないし…


『ねえパルム進む方向に風刃の魔法放ってもっと歩き安くしてよ』


ピキ『ミルムが魔法使うと魔物が集まって来るだから駄目っていうの』


でもなぁいくら虫は処理してくれてるけど、この中を進むの辛い… 魔物来たらレベル上げになるのに何でだ?


そういえばさっきからかなり汗かいてるはずなのに、全然ベトベトしてない?おかしいなぁ?


ライムも黙ってるし、特にうるさい二匹は静かだ…


暫く歩き続けるとやっと開けた場所に出た。


『みんなありがとね、虫とか処理してくれて、少し休憩しょうか』


『………』

『………』

『………』

『………』


ん?みんな必死で何かしてる?まあいいか汗拭いてあの岩のところで休憩… ?


あれ全く出てない…


動いてたらわからなかったけど、この子達ずっと手分けしてボクの汗吸いとってたんだ…


そういう事かあ… まあベトベトしなくていいけど、一応聞いてやる


『みんなボクの汗の体液美味しい?』


ピキ『……なの』


アハハ、ライムはまじめだなぁ反応が可愛い


ピキ『パルム凄く好きなの』


パルムはストレートな感想これもパルムらしいね、問題はこの二匹…


ピキ『エルムはおっぱいミルク沢山ためるの』


また訳わからない事言ってるし


ピキ『マスターの汗もおしっこも両方美味なのもっと歩くの』


おいーー!ミルム!お前は何をやってる!


まさかボクの排泄物も…はぁ…もういいや 聞くのやめよ


スライム達の目的わかったけど、さすがにこの状態が続くのは辛いからパルムにお願いして、風刃で歩く道を切り開いてもらった。


ふうやっと歩き安くなった。


ピキ『ライムマスターの楽しそうな顔がいいの』


ピキ『パルムも満足したの』


ピキ『残念なのミルクはエルムの栄養なの大切に飲むの』


こいつ!ため込んでたな…


ピキ『ミルムこっちから吸うからいいの』


おい!ミルム!お前何を言ってる!


『あのミルムさん?自然に出る時以外吸うのやめてくれるかな、言う事きかないなら、ボク水飲まないから』


水飲まないなんてできないけど、たぶんミルムバカだからわからないはず、さぁどうする!お!考えてる…


『水飲まないと、汗もおしっこも出ないからね』


ピキ『わかったのぉ動いてるとき何もしないの』


よし!何とか大人しくする事できた。さて休憩したら出発しますか、おそらく魔物も集まって来るだろうし


『みんなそろそろ出発するよぉー魔物の警戒よろしくねー』


ピキ『わかったのお』

ピキ『抹殺なのお』

ピキ『チャンス狙うの』

ピキ『眠るの』


よしみんないつもの状態に戻ったね、ボク達は時々襲って来る魔物を倒しながら、やっと密林を抜け高原のようなところに出た。


うわーすごぉーい高原だぁー


随分高い所みたい、少し寒いくらい、標高かなり高そう、そういえば密林抜ける3日前からずっと登りだったもんなあ


『ライム少し寒いからコート少し分厚くしてくれる』


ピキ『任せるのお』


ん?スライムどうし話してる?


ピキ『エルムマスターを暖めるの』


お!これ魔法かな?寒くなくなった。


ボク達は密林を抜け近くの町を目指して高原を歩いていた。


数日何もなく町まで後1日くらいのところで、一人の少女が近づいてくる


スライム達は何故か黙り込む、ボクは何となく察知するこいつ人間じゃないと…


少女が近づき声をかけてくる


「おい!そこのスライムにまみれた人間!私を仲間にしなさい!」



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