第49話レイの加護

エミーア達が加わったことで会議室も手狭になったため大規模作戦用の大会議室に場所を移して、話が続けられた。


オリビアさんがエミーアさんの訪問理由とミザリーさんにこれからの事について話し合う事になった。


「エミーアさんはどういった理由でこのモルトン冒険者ギルドを訪問されたのでしょうか?後ろに控えてる方は王国最強の剣聖のお二人とお見受けしますが、そのお二人を連れていらっしゃると言う事は、私達失礼な状況ではないかと思うのですが・・」


恐る恐るエミーアさんに質問するオリビアさんにお母様がエミーアさんを見て、お互い頷きあって答える


「さすがギルマスのオリビアね、そうここにいるエミーアはバイスル王国第一王妃エレミア・リア・バイスル様です」


それを聞き皆動こうとするのをエレミアが止める


「待ちなさい!礼をとる必要はありません!私達は冒険者です!礼は不要いいですね」


うわーエレミア様いくら身分を伏せてるからと言ってもばれたのに今までと同じでいいって凄いなぁ


ミザリーも微笑みがら残りのメンバーを紹介していく


「二人の子供はシルフィー第一王女セレスティア第二王女様、そして剣聖ミズキと剣聖のシオン、王国筆頭魔導師パンジー、先ほどエレミア王妃が言ったようにわざわざ冒険者の格好でここまで来たのです。対応はこのままでいいと思うわよ、そうよねエミーア」


エレミア王妃は立ち上がりニッコリ笑い答える


「ミザリー姉様の言うとおりです、私は王妃エレミアではなく冒険者エミーアとして対応して下されば結構です。」


オリビアさんは申し訳なさそうに答える


「わかりました。ではエミーア様説明をお願い出来ますか?」


エミーアはニッコリと微笑みボクを見て答える


「オリビアそれでいいわ、ここに来た目的はミザリー姉様と同じよ、ミレイちゃんが見つかったと聞いて、確認しに来たのよ」


え?ボク?何で?


お母様も立ち上がりエレミアさんと一緒にボクを見てる


「あらあらミレイは何もわかってないのね、エミーアこの子にはっきりと教えてあげてくれないかしら」


エレミアさんは頷くとシルフィとセレスティアに命令する


「その前に失礼して、シルフィ、セレスティア調べなさい!」


「「はい!お母様」」


二人は立ち上がるとシルフィは目の色が変わり、セレスティアは両手を合わせて目を閉じた。


二人は何かをチェックしているようだった。


暫くして二人はエレミアを見て頷くと、シルフィがエレミアさんの耳元で何かを伝えていた。


それを聞いたエレミアさんはボクを見て一瞬驚きすぐに優しく見つめてくる


「皆さん申し訳ございません、とても重要な事だったので先に皆様の事を調べさせて貰いました。」


お母様はわかってたのか優しい口調でエレミアさんに尋ねる


「それでどうだったかしらミレイに敵意のある者はいたかしら?」


え?ボクに敵意?ボクのための行動って事?えーー!


エレミアさんは笑いながら答えた。


「いえほんとビックリしたわ、これだけの人が集まり誰一人濁りすらないなんてあり得ないんだもの」


お母様も結果に満足してるのかずっとニコニコしている


そしてエレミアさんの雰囲気が一気に変わる


「ここにいる皆さんこれから話す事は他言を禁止します!」


うわー凄い王族の威厳かな凄いオーラが溢れてる。何が始まるの?


「皆さんこの事はまだ公表されてませんが、バイスル王国は大変な食糧危機に直面しています。この問題はバイスル王国だけではなく、大陸全域に広がっています。」


エレミアさんの驚きの発表に皆驚いている。ボクもこの国がそんな事になってるなんて知らなかった。


オリビアさんがエレミアさんに質問をする


「エミーア様その事が、ミレイちゃんと何か関係があるのでしょうか?それとこのお話をするのに、このままでいいのでしょうか?」


エレミアは少し考え話し出す


「今はこのままでいいわ、少し聞いてくれるかしら、ミザリーお姉さまベルモルト領の現状教えてくれるかしら」


「はい!皆さんもご存知のようにこのベルモルト領はバイスル王国の食糧庫と言われるくらい広大な農業地域を有しています。ここモルトンもそうですよね、ところがここ数年農作物全体の収穫量が減少し続けているのが現状です。」


ん?どういう事?ベルモルト領の収穫量が減り大陸全域にそれが広がっているって事なの?それが何でボクに関係あるの?


エミーアは原因をはっきりと告げる


「皆さんまだわかってないようなのではっきり言います。収穫量減少は天候でも虫等の害虫でも魔物や動物の影響でもありません!」


オリビアさんわかったみたいだけど、ボクはわからない… ん?お母様もエミーアさんもボクを見てる… え?えーー!ボクが原因なのーー?


「こうなった最大の原因それは精霊の加護がなくなったからです!」


「えーー!」


え?ボクだけ驚いたの?みんなわかってたの?


エミーアはため息をつきミザリーに質問する


はぁー


「どうやら本人が一番わかってないみたいね、ミザリー姉様ミレイちゃんが襲撃されたのはいつですか?」


ミザリーはレイをじっと見つめ答える


「あの事件は忘れもしません今から3年前です」


「そうつまりミレイちゃんが襲撃されてから襲撃のあった場所から精霊の加護がなくなっていったの」


ギルドの大会議室に集まってる人全員がミレイを見る


エミーアは丁寧な口調で話しかける


「ミレイちゃん…いえレイ様ステータスを見せて頂けますか?」


エミーアさんの口調が変わった。


え?ボクステータス?それで納得するならいいかな、スライム達も何も言わないし、エルム達なんかあればボクの魔力とか体液吸ってるし、まぁ大人しいからいいけどね


「わかりました。確認して見せます。ステータス低すぎて




前確認したのいつだっけ?覚えてないから確認して見るかな


ステータス!


【名前 レイ・デア・ベルモルト】

種族 天人族(100/5000)

年齢 12歳 ♂

身長 100cm 15kg 銀髪ロング

LV.5 (1355/10000)

HP 50/50

MP 35700/80000

ATP 20/60

DFP 20/60

AGI 7/60

INT 20000/70000

スキル スライムマスターEX 吸収LV.3 錬成LV.3 気配遮断LV.3 製錬LV.4 調合LV.4 土属性LV.5

  

☆女神グランシアの加護 ☆☆☆創造神ソレイユに愛されし者 ☆☆精霊王ファンティーに愛されし者 


な・何これ…


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