第43話冒険者ギルドと訪問者

みんな薬草見て固まっている・・

これって、もしかしてやっちゃった?

でもここの人達ならいいか


あれ?なんかヤバい?

みんな、ボクが薬草を出した時点で固まってる・・


「さ・最高品質…この薬草全てさ・最高品質じゃないですかぁーーー!」


メルティーさんの後ろにいる人の一人が、驚きの声をあげている。


最高品質?よくわからないけどつまりいい薬草って事だよね。

なら問題なしだね


そもそもバイスル王国の薬草事情の知らないミレイは、驚く事がよくわかってなかったのだ。


そんな反応の薄いミレイに、ギルマスのオリビアは微笑みながら話しかける。


ほんとにミレイ様はわかってないのですね。

フラーテル様達、薬草をお求め見たいですから聞いて見ますか?


「ミレイ様お願いがございます。

今メルティーの後ろに控えてる、4名の女性は、バイスル王国でも高ランクの薬錬成師です。

バイスル国でも、有数のポーション職人なんです。

それでもしよろしければ、今出された品質以下で十分ですので、彼女達にお譲り頂けないでしょうか?」


するとメルティーの後ろで、控えてた女性が前に出て自己紹介を始める


「ミレイ様私バイスル王国薬師協会Aランク薬師・錬成師のフラーテルと申します」


「同じくAランク薬師・錬成師リデアと申します」


「同じくAランク薬師・錬成師アルメルテと申します」


「同じくAランク薬師・錬成師モルチェですミレイ様よろしくお願いします」


このお姉さん達、薬錬成師って事はポーション職人さん?かなみんな森族なんだ…


「あのミレイ様、よろしいでしょうか?」


ボクは、4人のエルフさんがあまりにも綺麗で見とれていた。


「あ!ごめんなさい!お姉さん達があまりにも綺麗だから… ごめんなさいなの」


「あら嬉しいですわ、あのそれでお願いがあります。

今協会では、薬草の入手が難しくなり、多くの薬草調合師や、錬成師や薬師が困窮しています。


薬草の無茶な乱獲のせいで、近場で採取できなくなり、薬草の値段が高騰、当然ポーションの値段も薬湯の値段も高騰しています。

できる範囲でよろしいので、定期的にギルドの方に納品して頂けないでしょうか?」


ピキ『マスター薬草孤児院でも作れるの。ヒルシル草とかなら品質落ちるけどできるの』


『え?薬草って畑でできるの?』


ピキ『少し建物作ったりしないといけないけどできるの』


できるんだ、凄いなスライム達の能力って


「わかりました、少し品質悪くなってもいいですか?定期的だと多くは無理ですけど」


フラーテル達は、顔を見合わせ喜んでいる


メルティーが、申し訳なさそうに聞いてくる


「あのそれで、ミレイ様、今手持ちの薬草をもう少しあれば、是非買い取らせて頂きたいのですが…」


もう少し?うーんどうしょう…

ボクも作りたいから…


ピキ『マスタ大丈夫すぐなくならないの。渡せる分バッグに入れるそれ渡すの』


わかった♪ありがとうみんな


「わかりました。ここに出せばいいですか?」


メルティーさんも、フラーテルさん達も頷く


「はい!お願いします」


ボクは応接室のテーブルの上に、薬草を出して行く


ドサッドサッドサッドサッドサッ

ドサッドサッドサッドサッドサッ

ドサッドサッドサッドサッドサッ


「3種類50束ですけどいいですか?」


「「「「…………」」」」


『はぁーまったくこの子は…』


メルティーは思った。この子常識がわかってないこんな量の最高品質薬草を採取できる者はいないって事、

最高品質薬草1束でも大騒ぎになるって事教えてあげないと


フラーテル達も驚くと同時に、この子は高位の種族で、絶対機嫌を損ねる事をしてはダメだと確信した。


ギルマスのオリビアが、変わりなく対応する


「凄いね、さすがミレイ様、助かります。

この量と品質だと、すぐお金用意できないから、後日もう一度来てくれるかな」


よかった大丈夫だった、大騒ぎされるかと思った。


「はい!わかりました。あのそれでお願いあるのです、いいですか?」


メルティーと他の職員は、ミレイが出した薬草を回収して、保管庫に入れている


「ああそうだったね。ごめんなさい薬草の事で時間取らせて、ミレイ様のお願い聞かないとね、相談事ってブライトン町長の事かな?」


あっそっか孤児院を遠くから見守ってくれてたから知ってるんだ。


「少し違うかな、ボクは孤児院の子供達が生活できるように、孤児院の敷地の中に工場と畑を作りました。

そこで出来た物を売って、孤児達が生活できるようにしたいんです。」


「孤児達の生活?」


やっぱり知らないんだ…


「ボクが、孤児を助けて孤児院に行った時、孤児達の面倒を見てた、先生は、病気で倒れ瀕死の状態でした。」


『なんだと…』


ボクは説明した。



孤児達は、食糧がなく、何日も食べれず衰弱して、ほとんどの子供が餓死寸前だった事


ボクは、持ってるヒールポーションで、ギルド前で大怪我をした孤児を治した事!

瀕死の先生も、ヒールポーションとエナジーポーションで治した事!

瀕死寸前の子供達にも、エナジーポーションを与え命をとりとめた事


その事を聞いていた、全員が驚いている


「孤児院には町長から、毎月食糧と運営資金が渡されてるはずだが… まさか」


ボクは、孤児達の現状を知ってもらうために話を続けた。


「皆を助けた後ボクは、孤児院を見て周り怒りを覚えました。

食糧は全くなく、食べれるかわからないような木の実や草が、孤児達の部屋にありました。

部屋の中は、孤児達の糞尿で悪臭が漂い 、それに集まる虫で酷い状態でした。

それでボクは… ぐっ」


ピキ『マスター大丈夫なのここにいる人は嫌な匂いしない話す大丈夫、でもライム達の事秘密するの』


『わかったありがとう』


ボクが話を止めた事で、皆心配そうに見てくる。

オリビアさんは、孤児院の状態を知って、完全に怒ってるみたいだ。

この人達ならいいかな一応ボクの能力だと話せばいいし


「ごめんなさい… あの時の事思い出して…ほんとに孤児院の中は酷い状態だったから…


ぼ・ボクはまず空いてる大きい部屋を魔法で綺麗にしました。

それから子供達一人一人魔法で綺麗にして綺麗にした部屋に寝かせて行きました。


それからいろいろ魔法で作り変えていきました。それが今の孤児院です」


誰もしゃべらずボクの話しをみんな真剣に聞いてくれている。

周りを見たら目をウルウルさせてる人、怒ってる人、この人達なら大丈夫と思った。

ボクのやりたいことを話すことにしました。


ふぅー  ん?

さっきまでいなかったのに、この部屋の外でも何人かいる・・


ライムはこの人達も大丈夫って言ってくれているから話すことにした。


でもこのまま話すと、ボクの言う事信じてもらえないかもしれないから、女神様を少し利用させてもらいます。


「ボクは、神託の儀の時スキル以外に女神様から、少し知識を頂きました。それがこの世界の人達の寿命の事です。


この世界の人族の寿命は凄く短いです。


特にボクみたいな小さい子供は、70%が死んじゃいます。

その原因が病気です。

それを解決する方法はあります。


それが今孤児院にボクが作った設備です。

子供たちはボクが指導したことを守り今元気に活動しています。



ボクは、この設備をこの町に作り、町の人達にちゃんと指導して、ルールを守ってもらい、この町をモデルに、ベルモルト辺境伯領全体に、広げていきたいです。」


ボクが、話終わるとみんな驚いていた。

まぁそうだよね、人族の寿命がどうのとか、設備にルール混乱するよね。


今はこれでいいと思う、設備を見てもらって、わかりやすく説明すれば、この人達ならわかってもらえると思う


コンコン


「お話中失礼します。オリビア様、ベルモルト辺境伯婦人ミザリー様一行がお見えになりました。」


え?お母様・・・

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