第6話お披露目パーティー②

まぁここにいれば安心かな


ほっとしたら、トイレ行きたくなっちゃった。


バタン


確かここを曲がって、少し行ったところに扉があるって・・ない?

え?まだ先かな?

ボクはトイレを探しうろついていて、迷子になる


「だめだ完全にわからなくなった。ヤバイどうしよう・・」


ん?あれメイドさんだよな・・

あの様子は絡まれてる?

相手はあいつか!どこかで見たような…


「ボクはシルフェルト公爵家の者だぞ!さっきの無礼な態度はなんだ!

失礼だろ!未熟なメイドはボクが教えてやる!

ボクの控室に来い!」


あいつか!ボクをじっと見て来たやつだ!


メイドさんは、腕を掴まれ泣きそうになりながら謝っている


「お許し下さい!私は何もしていません。

失礼な態度をとったつもりはありません!

前を遮りそうになったので、すぐに立ち止まり一礼して待ってただけです。」


何あいつ!めちゃ言いがかりつけてる?あのメイドが気に入ったから、控室にお持ち帰りするために無茶なこと言ってるんだ!


可哀そうにメイドさん半泣きだし、周りに何人かメイドがいるけど、公爵家だから誰も逆らえないってところか…


仕方ないボクが助けてあげるか、この姿は今日だけだしね。

ばれないから気が楽フフン♪


「失礼します。私はあの場を見てましたが、何も失礼な事はありませんでしたよ!

むしろ貴方の行動が、怪しかったように思うのですが!」


「誰だお前は!家名を名乗れ!

ボクはシルフェルト公爵家ナルシスだぞ無礼者が!」


ボクはスカートをつまみカーテシーをして名乗る


「私はベルモルト辺境伯家ミレイと申します。ナルシスト様失礼しました。」


「な!違う!ナルシスだ!まちがえるな!」


「これは失礼しました。そういうオーラがててましたから…ナルシス様」


ナルシスは怒りながら、ボクに文句を言って来る


「おい!辺境伯家の者が公爵家に意見するのか!

親を呼べ!きっちり身分をわきまえるように指導してやる!」


はぁ…このバカは何を偉そうに息巻いてるんだ!

ボクはこの時、周りにメイド以外の人がいたのに気にしていなかった。


「それは結構です!むしろ指導しないと行けないのは貴方です!

そこのメイドさんこっちに来て!」


ボクはメイドの手をつかみ引き寄せる


「き・貴様!何をする!」


「怖がらなくて大丈夫だから、私に任せて!」


バカな奴のあまりの態度にイラつき、女の子であることを忘れて、腰に手を当て相手に向かって、ビシッと指を指し説教を始める


ビシッ!


「シルフェルト公爵家ナルシス様!

貴方このパーティーが誰の主催かご存じですよね!

そのパーティーの席で、王家がパーティーのために派遣を依頼した、メイドに難癖をつける!

この事がどういう事かわかりますか!」


「な・難癖などつけていないぞ!」


何動揺してるのバーカ!


「はっきりそう言い切れますか?」


「…言い切れるぞ!」


へぇそうなんだなら、遠慮しなくていいかな


「わかりました。では会場に行きましょう!

主催者のエレミア王妃様に、事情を説明して、貴方が無礼な態度を取られた場所に行って、その近くにいた人達に集まってもらい、証言を取りましょう。

そうすれば、はっきりするでしょう。」


「はぁ?ふざけるな!

こんな些細な事で、パーティーを中断してみろ、大問題になるぞ!

辺境伯家のぶんざいで、いい気になるな!」


こいつ全然わかってないな仕方ない・・


「はぁーほんと何もわかってないお馬鹿なのですね。

いいですかよく聞いてください!」


ボクはお馬鹿なナルシスにわかるように説明をしてあげた。


「☆王家主催のパーティーで、メイドが公爵家の者に性的嫌がらせをされた。


☆この事をメイドが雇い主の貴族に報告をする。貴族は派遣先の王家関係者に報告をする。


当然報告は、エレミア王妃様の耳にはいる。


その事を聞いた、お披露目会主賓の王女様はどう思うでしょうか?


たかがメイドの被害で、終わると思いますか?


エレミア王妃様も王女様も、同じ女性です!

しかもこの国のトップに立つ、立派な女性です!

たかがメイドの被害で、済まさないと思いますよ!」


言葉を切り、ナルシスを見ると、顔色が変わっていくのがわかる。


今更気がついても遅いよ!バーカ!

とどめの言葉でどうなるかな


ビシ!


「いいですか!エレミア王妃様もお王女様も、例え下級貴族のメイドでも、謝罪されるとおもいますよ!」


「そんな…」


「そうなれば、いくら貴方の言ってる事が正しくて、相手が無礼な態度を取ったからと言って、そこまでする必要が、あったのかが問われます!」


黙り込むナルシス、


「特に王妃様は、働く女性を支援されるほど、女性を大切にされる方です!

もし、メイドが全く悪くなく、完全な言いがかりだったらどうなるでしょうね。」


さすがに気がついたかな、ふん!これでどうするかな


「いいですか!よく考えてください!王家として開いたパーティーで、貴方がメイドに、如何わしい行為をした事を、エレミア王妃様が知れば、どうなるのでしょうか…

さぁ行きますよパーティー会場に」


私は説明を終えナルシスに一緒に会場に行くように促すとバカなナルシスは震えだす


「ぼ・ボクは…ガクガク」


「はい?聞こえませんよ!早く行きますよ!」


「ぅう・・・・ボ・・ガクガク・・・」



事の重大さに気が付いてそれで震えてるの・・情けない


はぁ・・しょうがないですね助けてあげますか


「ナルシス様は、思い違いをしてただけではないですか?

そうならメイドに一言謝罪すれば、問題はなくなりますよ」


落ち込んでたナルシスは、ボクを見て、すぐにメイドに


謝罪の言葉をかける


「悪かった私の勘違いだすまぬ」


ペコリ


「はい!謝罪受けとりました。

まだパーティー続いてますから、私の事は気にせずお戻りください」


ナルシスは逃げるように、パーティー会場に戻って行った。


ダッダッダ…


ナルシスがいなくなると、周りにいたメイド達が歓声をあげる。


「「「わーー」」」

「「お嬢様凄ーい」」


助けたメイドが、泣きながらボクの手を握り頭を下げる


「ミレイお嬢様ありがとうございました。連れていかれると思いました…グスン」


「アハハ…よかった解決できて、私少し疲れたから、部屋に戻りたいんだけど、辺境伯家の控室に、連れて行ってほしいの」


助けられたメイドは、嬉しそうにボクを案内してくれる


ボクは途中トイレの場所を教えてもらい部屋に戻った。


「はぁーなんかめちゃ疲れた・・

ヤバほっとしたら身体が急におかしく・・あそこにベッドがある・・」


はぁはぁ・・


ドサ


はぁはぁ・・・


「ちょっと熱くなり過ぎたせいかな・・

あんなに感情が高ぶったの久しぶりだったからそのせいかも・・

ダメだ意識がァ・・」






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