第7話 知識
〜模擬戦を終えて〜
ウィリアは疲れ果てて寝ているので寝室に寝かしてある。ガルシュさんは何やら瓶に入った液体を飲んで居た。『もしかしてポーション?みたいなやつかな」
気になったので恐る恐る訪ねてみた。
「あのぉ....すみません」
「ふむ.....どうしたのかね少年」
「あっ....いえ ただ今飲んでいたものが気になりまして....」
「ん?.... おお これの事か」そう言って彼はポーチから瓶を取り出した。
「これはなポーションと言ってな 飲んだりかけたりすると傷を治してくれるのだ。もっとも色々種類やランクによって効果が変わるがな。」
やはりポーションであっていたらしい
「ほぇー そうなんですね。 ちなみにランクにはどのくらいあるんでしょうか?」
僕はこの機会に詳しく聞いておく事にした。
「いい質問だ少年 ポーションには小、中、上、特級、神級という感じだ。当然小が最低品質で神級は最上級だ。」
「ちなみに大まかな効果だが、
小→あくまで気休め程度の効果【擦り傷、軽い怪我】
中→一般的に使われているポーション【切り傷程、骨折も完全には治せないがある程度までなら治せる。】
上→とても高額 貴族や王族とかしか高くて買えない。【全ての傷を治す。が、怪我が大きいと治るのに時間がかかる】
特級→数十年前に冒険者がダンジョンで見つけた例が一つだけある。【どんな病気、身体の欠損も治す。】
冒険者が特級ポーションを不治の病に侵されている王妃に献上した所、一瞬で病が治りその冒険者は一生遊んで暮らせるだけのお金を与え、表彰したという話は王都では知らないものがいない程、有名な話らしい。
神級→あるのかすらわからない伝説のポーション【神話によると死者も蘇生できるらしい】
ポーションについてはこれくらいじゃな」
「ありがとうございます!」 知らないことが知れてよかった。この機会にもう少し質問してみようと思う。
「後、二つほど質問してもいいでしょうか?」
「うむ」と平然を装いつつガルシュは内心驚いていた。
『まだ俺の娘と同じくらいの年齢にも関わらず、この礼儀の良さ、そしてこの知識欲 とてもただの子供のは思えない』
と内心で思いつつそれは声に出さない
「冒険者についてと、お金についてです」
「少年は冒険者になりたいのか?」
「はい。小さい頃から父が狩りをしているのを見て僕も強い男になりたい....そして、自分がどこまで通用するのか試してみたいんです。」
「そうか、少年 君ならなれるさ」
「さてまずは冒険者についてだな。今は王命で領主様の護衛を努めているが、本来俺は王族専属の近衛騎士団である故 冒険者については少ししかわからない。それでもいいか?」
「構いません。」
「冒険者にもランクがある。SSS〜Fまでだな。依頼や任務をこなしているとランクアップ試験の挑戦権が得られる。それをクリアするとめでたくランクアップ出来るというわけだ。」
「次はお金だ。銅貨、銀貨、金貨、大金貨、白金貨、光金貨 当然お金も銅貨が最低、光金貨が最高だ。それぞれ100枚で価値がひとつ上がるぞ。
【例】
銅貨100枚→銀貨1枚
銀貨100枚→金貨1枚
金貨100枚→大金貨1枚
という感じだな。大体銅貨50枚でパンが食べられる。銀貨50枚で一つの家族が一月暮らせる。金貨一枚あれば一家族が数ヶ月は暮らせる。大金貨以上になると商人か、高ランク冒険者、貴族王族あたりじゃないと手が出ない。 以上だ」
「すごく為になりました。ありがとうございました! 」
「構わない。これからも頑張りなさい。俺は一度宿舎に戻る」
僕は深々と頭を下げた。
そして今日得た知識を頭で整理してから、レイは眠りについた。
銅貨1枚=日本円で一円という認識で大丈夫です。
あちらの世界では日本に比べて物価が安くなっています。
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