第5話 神職継承
この村では12歳で成人する。あれから数年たち僕はとうとう明日。成人の儀式を行う。村の大人は成人の儀式を【神職継承】と読んでいたりもする。
『明日が楽しみで仕方ないや』
結局数年経っても僕はウィリアに一度も勝てなかった。「もしかしてウィリアの事だし、すごい職業もらったりするのかな。そんなことを考えたりしながら、僕は母から教わった治癒魔法【小】を練習していた。僕が冒険者になろうとしていることを知っている母は、数年前から僕に治癒魔法【小】を教えてもらっていたのだ。今だと切り傷程度なら、直すことができる。素振りや治癒魔法の練習をしているうちに寝る時間になった。
『ついに明日..........か。』
緊張しつつも、眠気に襲われ意識を手放した。
[翌日]
僕の家にウィリアが来ていた。
「レイーッ!早く出てきてよー!」ウィリアは僕の部屋の扉を叩きながら大声で叫ぶ。
「うるさいウィリア!近所迷惑だから叫ぶな!」
僕はそういいつつも着替えをしまして部屋の扉を開けた。
部屋の外にはウィリアがいた。
「おはよう!レイ!成人の儀式行きましょう!」
彼女はにぱーっと笑う。
「おはようウィリア。そうだね。せっかくの成人の儀式なんだし一緒に行こうか。」頭にポンッと手を乗せると彼女は「はうっ」と変な声を出しながら階段を降りていった。
そして僕達早く朝食を食べ、村にある神殿に向かった。
そして成人の儀式【神職継承】が始まった。皆緊張した面持ちである。
「只今より 成人の儀式【神職継承】を始めるが、その前に一つ職業にもランクがあるランクが高いほど人数が少なく強力じゃ。S〜Fまである。職業は変更できんからどんな職業であろうと受け入れなさい」
そして、一呼吸おいてから、
「まず最初の者、水晶に触れなさい。」と言った。
「おうっ!」ガキ大将っぽいやつが水晶に触れる
その瞬間水晶が光る。
「おめでとう。重戦士じゃな。」
「次にステータスじゃ。その石板に触れなさい。」
【石板に触れるとステータスが浮かび上がった。】
名前:グレッグ 種族:人間
職業:【重戦士】(C)
HP:60
MP:17
力:65
防御力:54
俊敏:21
精神:35
装備:無し
スキル:全力切りレベル1、気絶耐性レベル2、獅子奮迅レベル3、バーサーカーレベル1
「ふむ。なかなかのステータスじゃ。次の者」
「は........はい」 次は見るからに気の弱そうな三つ編みの少女だ。
「職業は【鑑定師】じゃの」
名前:ソフィー 種族:人間
職業:【鑑定士】(D)
HP:20
MP:85
力:15
防御力:12
俊敏:15
精神:90
装備:無し
スキル:鑑定眼レベル5、鑑定妨害無効レベル1
「ほう。レベル5とはなかなかいいの。おめでとう」
「あ.......ありがとうございますッ!」
「次の者」
「はい。」見るからに頭の良さそうな少年が返事をする。
名前:ケルー 種族:人間
職業:【双剣士】(C)
HP:35
MP:25
力:30
防御力:25
俊敏:35
精神:30
装備:無し
スキル:炎蛇乱舞レベル1、状態異常耐性レベル1
ドレインレベル1、急所突きレベル1
「素晴らしいステータスじゃ。精進しなさい。」
「はい。」
そして、ついに僕達の番がやったきた。
「次の者、来なさい。」
「はーい!」ウィリアは気の抜けた返事をしながら水晶に触れた......その瞬間今までにないくらい水晶が眩い光を放った。
そして
「な......な、な、な、何と言うことじゃッ‼︎」
ステータスを見てみると
名前:ウィリア 種族:人間
職業:【聖騎士】(A)
HP:650
MP:500
力:500
防御力:500
俊敏:450
精神:600
装備:無し
スキル:聖剣技レベル1、約束の栄華グローリーロードレベル1、状態異常耐性レベル3、破邪の加護、絶対聖域レベル2、痛覚耐性レベル3
【ユニークスキル】奥義 「桜花鬼神斬」
「これは!すぐに領主様に連絡をしなさい!」神官長は部下士早口に告げた。
「次の者…君で最後か」
「はい。」緊張で心臓がバクバク言っているのが聞こえる
僕のステータスは
名前:レイ 種族:人間
職業:収納士(F)
HP:30
MP:15
力:10
防御力:15
俊敏:15
精神:20
装備:
スキル:治癒魔法【小】レベル2、鑑定眼【低】レベル1、痛覚耐性レベル1 、剣術【低】レベル3
【ユニークスキル】無限収納
「ユニークスキルがあるのはいいが、ステータスは低いのう....気を落とさずに頑張りなさい。」
「これにて【神職継承】を終了する!」
〜儀式終了後〜
僕はなんとも言えない気持ちだった。
『無限収納は使えるが、ステータスが低すぎる。これからどうするか......」
「レーイ!私聖騎士だったの!」ウィリアが走ってきた。
『ウィリアは王国の騎士団に入るのだろう。」
僕は寂しさを隠しながら、「おめでとう」と言って頭を撫でてあげた。
「レイはどうだったの?」心がズキリと痛む
「ぼ.....僕は収納士だったんだ。最弱...職だった」
そんな僕にウィリアが「ねぇ!模擬戦しましょう!」
「....どうして?」僕は意味がわからなかった
「今まで私と戦ってきたレイが弱いわけないもん!」
僕は視界が滲んだ
「ふふっ....甘えていいんだよ。」普段とはまた違う雰囲気のウィリアを見て僕は不覚にもドキッとしてしまった。
そして模擬戦をしたが......結果は察してくれ.....(泣)
こうして激動の一日は幕を閉じたのであった。
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