悪魔の足

 オープニングは、屋敷の窓を割る侵入者の姿から。棚の小瓶から粉末をケースにうつしかえます。なにやら不穏な感じからスタート。

 場面は変わって風光明媚というかいかにも田舎な感じの海沿いの村。ワトソンが語るナレーションの形で、病気のホームズがワトソンと休暇と療養で村に来たことが伝えられます。

 証拠物件ではなく矢じりのような小石をルーペで覗き込んだり、謎の石碑がでてきたり、自分の足跡しかない砂浜にホームズが立っていたり、とオープニングの粉末の窃盗がなければ、かなりのんびりな感じ。

 ところが事件は名探偵を放っておくはずもなく、謎の精神錯乱と恐怖による死の謎に取り組むことになります。

 今回の見処はホームズとワトソンの友情。病気だからと、事件に関わらせまいとするワトソン、それでも首を突っ込むホームズ。そして、終盤、謎を解くために「ある行動」に出るホームズ。危険だからワトソンを巻き込まずに一人でもやるというホームズ、当たり前のように付き合うワトソン。

 全体的に気持ち悪い雰囲気の作品。「ある行動」の映像もそうですが、特に音楽に秘密がありそう。わけのわからない打楽器の刻むリズムが嫌悪感のようなものを刺激します。

 お遊び的なシーンでは、ホームズがあるものを海中に不法投棄するところでしょうか。

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