三ノ巻 配達仕事はお任せを 月夜
1
「よし。できたにゃ」
月夜は満足げな顔をして、居住部屋から店のほうへ出ると、お
「月夜、準備できたようだね」
「にゃあ」
お蘭はほうきを壁に立て掛けると、
「これが、今日の分だよ」
「にゃあ」
「一応、ここから近い順に重ねてあるけど、好きな道順で行っていいからね」
「にゃ」
月夜はお蘭から文の束を受け取り、大切に鞄にしまう。
「いいかい? いつも通り、道中で仕事を引き受けてもいいけど、ほどほどにするんだよ。それからちゃんとご飯をどこかで食べること。それから」
「あーもう。お蘭様はしんぱいしすぎるにゃ」
ついつい注意が多くなってしまいがちなお蘭は、月夜に遮られて口をつぐんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます