ミラクルゴリラケーキ~脈動~

ミラクルゴリラケーキ

第1話 地球いただきます

遥か昔、首の長い竜が居たのか居ないのかはよく分かりませんが私は信じています。


そして時は流れ、

「第625.32回マジカルディスカッション」

通称''マジデスカ''が開催されました。

今回も、第1回から引き続き、

「ウマとロバの違い」についての談義が始まりましたが、やはり誰にもわからずじまい。

今回もその悪路に難航を深めていくばかりでした。


しかし、そこで事件は起きるのです。

突如として、眩い光、それはまるで......眩い光でした。


マジカルと聞いてガチのマジカルと勘違いしてしまったガチのマジカル、大大大大小魔道士が降り立ってしまいましたなのです。


大大大大小魔道士が言葉を発すのか、魔法を発すのか、昨夜から我慢していた屁を発してしまうのか。会場はとてつもない緊張感に包まれ、参加者全員の唾を飲む音がハモりました。それは、参加者たちが初めて1つになった瞬間であり、感動のあまり涙を流すものもいました。



そしてついに、大大大大小魔道士が言葉を発しました。


「ナガタニエンマ大王が、地球茶漬けをお召になさるようです!」



参加者一同「マジデスカ!!!!」

今この瞬間2度目の一つになった瞬間を全員で噛み締めた。


そして議長が尋ねる

「ナガタニエンマ大王とは何者なのですか!?」


「惑星ブレックファーストの大王であり、体長はリンゴ78836282647個分です!」


「地球茶漬けとはなんなのでしょうか!?」


「地球に大量の特製ふりかけとアツアツのお湯が降り注ぎ、地球茶漬けの出来上がりなのです!つまり、地球をサラサラっといただきますなのです!」


「なぜ地球が狙われているのですか!」


「そこまではわかりませんが!

次は、地球茶漬け!と荒廃したどこかの惑星をバックにした自撮り写真と共にツイートしていました!おそらくそのどこかの惑星は....もう.....すでに.....」


「とにかく緊急事態なのですね!我々に今できることはありますか!」


「あります!それは.....」


「それは...??」


「ウマとロバの違いを挙げることです!!!!」


「な、なんだって!?なぜそれで助かるのですか!?」


「実はナガタニエンマ大王、ウマとロバの違いがどうしても分からないため、その違いを挙げたものに、なんと惑星ブレックファーストの45分の1を明け渡すというのです!つまり、みんなでそこに移住すればよいのです!」


「残念ながら、それだけは無理です。マジデスカは今回で第625.32回。それなのに、まだ1つもウマとロバの違いが挙がらない。お題が悪すぎるのです。これは、世界の真理なのです。」


「確かに私も違いがさっぱりわかりません。例えば、ウマ娘ではなくロバ娘でも大ヒット間違いなしですよね。」


「実に同意でございます。」


やはり難航を深めていくばかりのマジデスカであったが、新たな道が指し示されることに。


「もうひとつ方法があります!」


つづく

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