「スキマ」


扇風機と二人きりの教室と、


昔よく聞いた、思い出せない曲の名前、


埃っぽい卒業アルバムも、


網戸にくっ付いて光る蛍、


整理する直前の草臥れた小説、


遊びおわって潰れた缶蹴りのコーラも。



名付け忘れた感情と、一緒くたにして、


24時と、0時のほんの少しのスキマに放り込む。


机の上の招き猫が、しずかに笑っていた。



あなたのスキマにも、

 

きっときっと、置いていった宝物がある。


あなたのスキマには、





今回は、短い作品になりました。あなたのスキマにはどんなものが入っていますか?

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