第171話 三年目:『お誕生日、おめでとう!』
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今回はちょっと長めになっています!
これにて”変わりゆく世界と森での生活”は終わりとなります。
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ロゼとレヴィラが打ち合わせし終えると、後はロゼが魔道具を作るだけとなり俺はロゼが魔道具を作っている光景を後ろから見る事にした。
途中で「充電ー」と言いながら抱きついてきたりして不意打ちのときめきを食らったりしたが、ロゼが魔道具を完成させるのに掛かった時間はほんの二時間程度だ。
出来上がったのは横10cm、縦8cm、厚さ3cm程の鉄製の箱。
外側を”魔鉄”という流した魔力によって硬さが変質する特殊な鉱石で加工したそれは、底面の中心部分に直径5cm程の丸く削られた黒い無属性の魔石が埋め込まれていた。
ちなみに魔石には無属性と有属性の二種類があり、無属性の場合は透明であればあるほど保有している魔力が少なくて、黒ければ黒い程に膨大な魔力を保有している事を示している。当然ながらに黒い無属性の魔石というのは高価であり、いまロゼが作った魔道具に使われている黒い魔石一個で最低でも金貨十数枚はするらしい。希少価値で言えば有属性の魔石の方が高いが、魔力保有量の多い無属性の魔石はその普遍性の高さから有属性の魔石よりも価値が高くなる傾向にあると言う。
つまり……ロゼが”死の森”に建てた、拳大ほどの大きさのある有属性の魔石や魔力保有量が多い証拠である真っ黒な無属性の魔石を大量に使ったあの家は、文字通りの豪邸と言える価値がある代物という事だ。
そりゃあ、家の内見の時にフィオラやライナが顔を引き攣らせて引く訳だよね……魔石の価値について知った後に改めて家の隅々まで見た時は、この家の凄さに俺も少しだけ引いたもん。
話が逸れてしまったが、要するに映像を記録する魔道具は無事に完成した訳だ。
しかし、完成した後に言うのもなんだけど……。
「なあ、ロゼ」
「んー? どうしたのー?」
「これ、最後の工程で魔鉄で加工する必要あったのか?」
俺はロゼが魔道具を作っている所を見ていたから分かるのだが、魔鉄によってメタルブラックカラーとなる前の段階では、ミスリル鉱石で覆われた綺麗なシアンブルーだった。
「――今回はシーラネルへの誕生日プレゼントだから、女の子ウケの良さそうなシアンブルーの方が良いと思ったんだが……」
最後の工程は本当に単純で、溶かした魔鉄をミスリルで加工した魔道具に垂らし、全体を覆う様に魔力を流しながら固めていっただけだ。だから、特に魔鉄で加工する意味が分からなかったんだが、そんな俺の疑問にロゼは苦笑を浮かべながら説明をしてくれた。
「今回はねー、ランのお願いだからー張り切って作ったんだー」
「……ん?」
いや、それと魔鉄で加工する事に何の因果関係が!?
「だからねー、付与した魔法式が多すぎてー、どうしても中身の魔石だけに埋め込むことが出来なかったからー、魔石を覆っているミスリル鉱石にも魔法式を付与しちゃったんだよねー」
俺がいまいち理解できずに首を傾げていると、いつの間にか隣に近づいて来ていたフィオラがロゼの言葉を引き取って説明役を引き継いでくれた。
「ランくん、私が以前ロゼに10日間程掛かる依頼をした時の事を思い出してください。あの時に説明しましたが、ロゼの書き記した魔法式と言うのは本当に貴重な物なんです。ですので、それが外部に漏れる事はなるべく避けなければなりません。悪用される可能性もありますから」
「だからねー、本当はミスリル鉱石を外装にする予定だったんだけどー、魔法式を書き込んじゃったからー、ミスリル鉱石を隠すために魔鉄で覆う事にしたのー」
「ごめんねー?」、フィオラの後に続いたロゼは話を終えると両手を合わせて申し訳なさそうに謝罪の言葉を述べた。
「いや、謝る事は無いよ。こっちこそ、素人が口出してごめんな?」
謝るロゼにそう言った後、小さな茜色の頭を撫でる。
撫でられたロゼは「えへへ」と嬉しそうにはにかんでいた。
そっか……なんか軽い気持ちで魔道具作成を頼んでしまったけど、そんな厳重に守らなければいけない魔法式が込められているなら、シーラネルに渡しちゃいけないんじゃないか?
そんな疑問が浮かび上がった為、ロゼに聞いてみると明るい口調で返事が返って来た。
「大丈夫だよー、魔鉄にはいっぱいロゼの魔力を込めたからー、ロゼ以外には開けられないと思うー、無理やり開けるとねー、中の魔法式を消す様に細工もしてあるからー」
どうやら、既に対策はしてあるみたいだ。
魔鉄には一度込められた魔力を記憶する性質があるらしい。一度魔力が込められてしまうと、初めに魔力を込めた人物以外の魔力は一切受け付けなくなるのだとか。その性質を利用して、魔鉄を使った防犯グッズなどが多く販売されているらしい。
ロゼの対策はそれだけではなく、無理やり魔鉄を剥がそうとした場合、中に組み込まれていた魔法式の一つが作動し、数秒も掛からない内に内部の魔法式全てを消去する仕組みになっていると言う事だ。
そうなった場合、当然ながら二度と魔道具として使う事は出来なくなるから、シーラネルにはちゃんと管理をして置くようにとレヴィラを介して伝えておかないとな。
さて、魔道具が完成したということで、早速お祝いメッセージを記録する事となった。
魔道具の使い方は簡単で、魔石が付けられた面が記録したい対象の方に向いているのを確認したら、上側面に付けられたでっぱりに触れて一度だけ軽く魔力を流せばいいらしい。そうすると録画が開始され、今付けられている魔石なら大体5分くらいは記録できるようになっている様だ。録画を止める時はもう一度でっぱりに触れて魔力を流せば止まる様で、もう一度魔力を流すと停止したところから続けて録画できるようになっているらしい。
ただ、一度録画したものは消すことが出来ないらしく、もし満足のいく録画が制限時間内に撮れなかった場合は、いま魔道具についているロゼが加工した丸い無属性の魔石を付け替えなければならないとの事だ。
録画したものを確認する場合は魔石が付けれた面とは逆の面に触れた状態で魔力を流し『再生』と口にすれば、魔道具の内部から特殊な光が漏れだし光が魔石を通過して魔石に記録されている映像が最初から再生されるらしい。
この光は魔道具から大体1~2m先まで伸びて行き、縦横2mくらいの大きさのスクリーンを作り出す様だ。
ある程度の使い方を教えて貰った所で、撮影に移ることとなったのだが……。
「流石に”おめでとう”だけじゃ、録画する意味もないよな……」
「そうね、出来る事なら時間いっぱい話してあげて?」
「うーん……」
レヴィラの言う通りいっぱい話してあげたいんだけど、何を話せばいいのやら……。
それに、俺だけで5分も持つ自信が無いぞ?
「――――そうだッ」
俺はある考えを閃き、この場にいる全員に提案をする。
それは、レヴィラ、ミラ、フィオラの三人にもお祝いの言葉を言ってもらうというものだ。
これなら時間を無駄にすることなく使えるし、何より知人からのお祝いもあった方が嬉しいだろう。
最初、ミラとフィオラは嫌がったが、レヴィラとしては有難い提案だったらしく、俺と一緒に二人に頼み込んで何とか了承してもらう事にした。
何とか5分間を有効的に使う算段が着き、早速撮影へと取り掛かる。
ちなみに、ロゼは撮影係を自ら率先してやっていた為、俺の提案には乗って来なかった……。
一応声を掛けようとはしたけど、”絶対にやらない”と目で訴えかけて来たので諦めた。
数時間で撮影が終わり、魔道具をレヴィラに渡したところで俺達の役目は終了だ。
レヴィラは俺達に何度もお礼を言い”死の森”を後にした。
俺としても知っている人をお祝いすること自体は楽しいと思えたので良い一日だったと思える。
シーラネルが喜んでくれると嬉しいな。
―――――――――――――――
――闇の月15日の夜。
今日一日、エルヴィス大国は第三王女であるシーラネル14歳の誕生日という事で大賑わいであった。
国民はそれぞれの地域ごとにシーラネルの生誕を祝うお祭が開かれ、招待状を送られた貴族たちは贈り物を抱えてシーラネルを祝う為に王宮の西部に位置する大広間へと集まり、代わる代わる主役であるシーラネルへ祝辞を述べる。
その結果、主催側であるエルヴィス大国側は大忙しであり、使用人達はもちろんの事、宰相や宮廷魔法師、エルヴィス王家の面々など、もてなす側である者達は一日中休むことなく動き続ける事となった。
大々的に行われた誕生日パーティーが終わったのは夜の9時を回った後であり、客人である貴族一同をお見送りして、シーラネルが湯浴みや着替えを終えた頃には11時を過ぎていた。
「……ふぅ、疲れました」
ようやく落ち着くことが出来たシーラネルは父であるディルクと母であるマァレルと共にダイニングで紅茶を飲んでいた。
「ふふふ、これも王族としての務めですよ。王家の血筋である貴女が健康に過ごせている事こそが、国の豊かさの象徴でもあるのですから」
「もちろん、国民が飢えに苦しむことのない様に目を光らせる事も大切ではあるが、何よりも我々王族が健康でなければ始まらない。そう言った意味でも、この催しは必要なのだ」
「わ、分かっています……」
両親から軽く窘められてしまったシーラネルは頬を膨らませてそう言うと二人から視線を逸らす。
14歳になったと言ってもまだまだ子供。そんなシーラネルの様子を見ていたディルクとマァレル、後方に控えていた給仕の女性は柔らかな笑みを浮かべてシーラネルを見つめていた。
親子で小休憩をしているとダイニングの扉がゆっくりと開かれる。給仕が怪訝そうな顔で扉を確認しようとして、その体を硬直させた。そうして素早くその佇まいを正すと扉に向かって頭を下げ始める。
扉を開いたその先には――レヴィラ・ノーゼラートの姿があった。
「ノ、ノーゼラート様ッ」
「あらあら、先生がこちらにいらっしゃるなんて、珍しいですね」
「レヴィラ先生!」
「三人とも、邪魔するわね」
畏まる給仕やディルク達に「楽にしなさい」と言いながら、レヴィラは奥にいるディルク達に構うことなく扉に近い席へと座る。
その様子を見たディルクは慌てて奥の席からレヴィラの近くへと移動を始め、マァレルとシーラネルは『奥まで来るのが面倒だったんだろうな』と思いながらもディルクの後に続いた。
給仕から差し出された紅茶を一口飲むと、レヴィラはその視線をシーラネルへ向ける。視線の先に映るシーラネルはソワソワと落ち着きが無く、既に空となっていたカップを口に運んでは置いてを繰り返していた。
そんなシーラネルの様子を見て、レヴィラは呆れた様な笑みを見せ声を掛ける。
「ちょっとシーラネル……少しは落ち着いたらどう?」
「うっ……す、すみません……」
「まあ、焦らしてもしょうがないし……”誕生日プレゼント”について話すわね?」
レヴィラの言葉にシーラネルは姿勢を正して息を呑む。
そんな娘の姿を見たからか、ディルクとマァレルも微かに緊張を覚えていた。
静まり返ったダイニング。
その沈黙を、レヴィラが破る。
「――まず、ラン・セイクウはここには来れないわ」
「ッ……そう、ですか……」
その一言で、シーラネルの表情は悲しみに染まり、小さな肩を震わせ激しく落ち込んでしまう。シーラネルの正面に座っていたディルクとマァレルは、そんな娘の様子になんて声を掛けていいのか分からず唯々肩を落としていた。
「私が直接お師匠様達に頼んでみたけど、今年いっぱいは結界の外に出すことは出来ないらしいわ。力になれなくてごめんなさい」
「……いえ、私の方こそ、無理なお願いをしてしまいましたから……お父様、お母様、レヴィラ先生。私の為に尽力してくださった事、心より感謝いたします」
フラフラと椅子から立ち上がったシーラネルは無理に作った笑みを浮かべてそう言うと、三人に対して一礼しゆっくりとした足取りでダイニングを後にしようとする。
しかし、そんなシーラネルをレヴィラは呼び止めた。
「待ちなさい、シーラネル」
「……」
レヴィラの指示に従い扉の前で足を止めたシーラネル。その肩は微かに震えていて、微かに鼻をすする様な音が漏れ聞こえていた。シーラネルがここまでショックを受けると思ってもみなかったレヴィラは小さく溜息を吐き、用意していた物を勿体ぶって渡さなかった事に少しだけ後悔する。
「ごめんなさい、まさか貴女がそこまでショックを受けるとは思わなかったの。ラン・セイクウを連れてくることは出来なかったけど、彼から貴女宛てに預かっている物があるのよ」
「……ほんとうですか?」
ゆっくりとした動作で振り返ったシーラネルはその瞳に大粒の涙を浮かべていた。目の前で泣いてるシーラネルを見て、レヴィラは苦笑いをすると少しだけ高いシーラネルの瞳へ手を伸ばし、そっと涙を拭い始める。
そうしてシーラネルが落ち着くのを待ってから、亜空間にしまっていた映像を記録する魔道具を取り出した。
「これが預かっていた物よ」
「……これは?」
受け取ったシーラネルは見た事もない魔道具の全体を見渡しながら首を傾げる。椅子に座っていたディルクとマァレルも興味が湧いたのかレヴィラの後方で魔道具を見ていた。
レヴィラは魔道具が映像を記録するための物である事と、その使い方についてシーラネルに説明する。
そして、既に映像が記録されていて、その映像には藍が映っている事も伝えてた。
その事実を聞いたシーラネルは花が咲いたかのように笑顔を浮かべると、ダイニングの右側へ移動し、給仕をしていた女性に魔道具を渡して再生するようにお願いした。
シーラネルから頼まれた給仕の女性は恐る恐ると言った手つきで魔道具を持つと、何もない空間へ魔道具の魔石が付いている面を向ける。そして、緊張した面持ちで自分側の広い面に手を添えると魔力を流しながら小さな声で『さ、再生……』と唱えるのだった。
その瞬間、魔道具を向けた先に眩い光が差し込み、その後方には暗闇が創り出される。作り出された暗闇に光が当たり、やがて光は2m四方のスクリーンとなってシーラネルの前に浮かんでいた。
その光景にシーラネルが「す、すごい……」と呟き、後方に立っていたディルクとマァレルも思わず息を漏らす。
数秒の間を置いて、スクリーンからガチャガチャと何かを動かすような音が響き、スクリーンの先には綺麗な泉が映し出された。
「綺麗です……」
その美しい光景にシーラネルは誰に言うでもなくそう呟いた。
そうして泉に目を奪われていたシーラネルだったが……スクリーンから聞こえる小さな声を聞いた途端、両手を口元へと持って行くとその瞳に涙を溢れさせ始める。
『――えっ!? ロゼ、もう回してるのか!?』
『――うんー、ばっちりー』
『――嘘だろ!? まだ暗記してないのに……はぁ、こうなりゃもう出たとこ勝負だ!』
「……ま、間違いありません……ラン様の声ですッ」
それは、聞き間違える事のない声。
絶望の淵から救い出してくれた、シーラネルにとっての英雄の声。
その声を聞いても必死に涙を堪えようとしていたシーラネルだったが、映し出された泉の映像に一人の青年が現れると、堪える事が出来ず溢れた涙をポタポタと溢してしまう。
『えっと、シーラネル』
「……はい、はいッ」
『14歳のお誕生日、おめでとう!』
「ッ……ありがとう、ございます……ラン様……」
その後も映像に映る漆黒の青年――制空藍はシーラネルの為に色々な話をしていた。森での生活についてや、レヴィラから聞いたシーラネルの様子についての話など。しかし、シーラネルはその会話のほとんどを聞き取れていなかった。
待ち望んでいた相手が、自分の名前を呼んでくれた。
自分が生まれた事に対して『おめでとう』と言ってくれた。
その思いが、歓喜の気持ちが胸いっぱいに込み上げて、シーラネルはその場に膝を着き両手を胸元近くまで持って行くと祈る様な姿勢で泣き崩れる。その顔には涙を流しつつも笑顔が浮かんでいて、小さな声で「ありがとうございます……」と呟いていた。
シーラネルの後方に立っていたディルクとマァレルは泣き崩れる娘の肩に手を置くと、優しい声音でシーラネルへと声を掛ける。
「ほれ、シーラネル。折角の映像が終わってしまったぞ? もう一度、今度は聞き逃すことなくランの言葉を聞こうではないか」
「そうですよ。それに、あなたとシーラネルは会った事があるのでしょうけれど、私は直接会った事がないのです。シーラネル、母にラン様がどんなお方なのか、教えてくださいな」
両親の言葉にシーラネルは頷くことしか出来ない。
そんな彼女を見兼ねたレヴィラは”重力魔法”を使いシーラネルを浮かび上がらせると、亜空間から取り出した椅子へと運び座らせた。
「ほら、いつまでも泣いてないで映像を見なさい! この映像を手にする為に私がどれだけ苦労した事か……お師匠様達には怒られるし、ランには情けない姿を見られるし……私がどれだけの不条理を受けて来たか、たっぷりと教えてあげるわ……!」
そう言うとレヴィラは給仕に声を掛けもう一度再生するように命じる。感動的な場面に思わず泣きそうになっていた給仕であったが、レヴィラの剣幕に「ひぃっ」と声を漏らし慌てて映像を再生した。
その頃にはシーラネルも少しだけ落ち着きを取り戻していて、魔道具から映し出される映像に潤んだ瞳を向ける。
そうして、今度は余すことなく全ての映像を見る事が出来たのだった。
そこには藍だけではなく、憧れであるミラスティアや、エルヴィス大国の建国者であるフィオラの姿、最後に隣でブツブツと恨み言を呟いているレヴィラの姿が映しだされ、それぞれがシーラネルに向けてお祝いの言葉を述べる。
その後もシーラネルは給仕の女性に頼んで何度も映像を再生させた。
父であるディルクと母であるマァレルと話しながら、先生であるレヴィラの愚痴を聞きながら。目の前に映し出された映像を噛みしめるように眺めながら。
いつもよりも夜更かしをしている事に気づくことなく、シーラネルは映像を見続ける。
シーラネルにとって、14歳の誕生日が特別なものとなった瞬間だった。
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いかがでしたでしょうか?
今回の章は基本的に恋人達のお話と、周囲の変化について細かく書きました。
そして、次章について。
次章は一年後から物語が始まります。
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一年が経過した世界、制空藍はミラスティアに呼び出され「近くの村に行ってみない?」と言われた。ミラスティアの提案を受けて小さな村へとやって来た藍は、果たして村人に受け入れられるのか……。
一方その頃、制空藍の魂の回廊――その奥深くで黒椿は待ち望んだ相手との邂逅を果たす。しかし、それは黒椿にとって絶望的な邂逅となってしまった……。
――――――――――――――――――――
次章 ”辺境の村――アルス” お楽しみに!
【作者からのお願い】
ここまでお読みくださりありがとうございます!
作品のフォロー・★★★での評価など、まだの方は是非よろしくお願いします!!
ご感想もお待ちしております!!
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