善良なる田舎村の少年アルドは、魔獣でありながら魂の世界と繋がりを持つ青年、デュナリスとのコンビを組むことを余儀なくされる。
広域指定魂力団『煉獄会』の狂える鉄砲玉、イルルゥの長ドスからデュナリスを庇ったヴァレスの昇天 (脱皮) をきっかけに、コニウムとバルオキーを巻き込んだ仁義なき抗争が勃発してしまう。
事態を重く見た『煉獄会』の首領ヒナギクは、自らの番犬を差し向けたが三頭一体の攻撃も虚しくアルドとともに温泉の湯花と消えた。
手打ちの席を任されたのはガルレア大陸系組織、『福楽幇』の香主リンリー。上質な白い粉にまみれ断末魔の叫びと共に散った彼女の犠牲をもって、孤狼たちの争いは多くの傷を残しながらも決着した。
その陰でゼヴィーロは、デュナリスの心情を計るためにアルドを経由して彼の手記を入手する。そこに刻まれていたのは妹に対する狂気の偏愛とキヲへの猜疑と怨念溢れる言葉で、見かねたアルドによってその部分は黒く塗りつぶされていたのであった……。
(※本レビューと物語の内容は、若干世界観が異なる場合がございます)