第195話 職業ってどうやってつくの?(ステータス回)

 羊の群れをやり過ごす最中、ステータスの確認をしようと言うことになった。ソファに寝転んだ杉原さんもささっと起き上がって、みんな一斉にステータスオープン。


「数字、ちゃんと出せよな」

「はいはい、このメンツでは隠さないことにするよ」


 肘でつっつく杉原さんに苦笑しながら、上条さんは両手をぱっと上げた。

 そして見せてもらった数字はとんでもなかった。

 これ、最初に見せてもらわなくてよかったと思うの。もし見ちゃったら萎縮してしまったかもね。でも私たちもそれなりに成長して、あの頃よりだいぶ強くなってる。


「え、サツキさんの職業」

「あはは、会社で隠れるようにしてたからかな。なんでこうなったのかわからないのよ」


 隠れるようにって、サツキさんに何があったんだろう。それはまたゆっくり聞けばいいかな。

 そして見せてもらったみんなのステータスはこちら。


 秋川圭人/アキカワ ケイト 17才 男 

 職業/勇者 レベル 68

 STR 782

 VIT 778

 INT 401

 MID 255

 DEX 249

 AGI 246

 LUK 9

 固有スキル/剣作成、鎧作成、守護、探索、力強化、超回復、慧眼。


 岡島ありす/オカジマ アリス 17才 女

 職業/錬金術師 レベル 66

 STR 211

 VIT 472

 INT 902

 MID 879

 DEX 782

 AGI 230

 LUK 30 

 固有スキル/創造、テイム、結界、隠蔽、解除、封印、念話。


 白坂夕彦/シラサカ ユウヒコ 17才 男

 職業/賢者 レベル 68

 STR 501

 VIT 1003

 INT 493

 MID 385

 DEX 288

 AGI 311

 LUK 15

 固有スキル/詠唱破棄、二重詠唱、杖作成、交渉、転移、全属性防御、並列思考。


 長沢光里/ナガサワ ヒカリ 17才 女

 職業/聖女 レベル 65

 STR 684

 VIT 539

 INT 288

 MID 820

 DEX 470

 AGI 502

 LUK 15

 固有スキル/超回復、転移、盾作成、成長、魔術強化、物理防御、詠唱破棄。


 杉原麒麟/スギハラ キリン 125才 男

 職業/剣士 レベル 94

 STR 1320

 VIT 1569

 INT 412

 MID 697

 DEX 426

 AGI 856

 LUK 17

 固有スキル/剣作成、鎧作成、守護、探索、力強化、超回復、転移、不老、不死、飛翔。


上条静流/カミジョウ シズル 125才 男

 職業/賢者 レベル 88

 STR 360

 VIT 528

 INT 1820

 MID 2100

 DEX 410

 AGI 510

 LUK 30

 固有スキル/詠唱破棄、隠蔽、転移、杖作成、結界、超回復、不老、二重詠唱、不死。

 

ジェイク 29才 男

 職業/剣士 レベル 72

 STR 611

 VIT 618

 INT 234

 MID 248

 DEX 239

 AGI 207

 LUK 17

 固有スキル/慧眼、回復、鑑定、ストレージ、探索、交渉、隠蔽、力強化。 


平賀 皐月/ヒラガ サツキ 30才 女

 職業/忍者 レベル 34

 STR 180

 VIT 242

 INT 290

 MID 352

 DEX 109

 AGI 240

 LUK 25

 固有スキル/隠蔽、影潜り、不老。

(ストレージ、鑑定、言語理解)


「俺、忍者って初めて見た」

「俺もだ」


 ポツリと呟く上条さんと杉原さん。

 みんなサツキさんのステータスに驚いてる。

 当のサツキさんは他の人のを見て強いなぁとか、これどんなスキルなんだろうと興味津々。ジェイクさんが説明しているのが微笑ましいです。


「サツキさんって、さんじゅ……」


 年齢のことを言おうとした圭人くんの口を慌てて塞いだ。そこはあえて突っ込まなかったのに!


「うぐ、忘れて!」


そんなサツキさんにジェイクさんが背中をポンと叩いて、笑顔でフォロー。


「サツキは若いよ。とても俺より年上には見えねえ。綺麗で可愛いし」

「ジェイクったらもう」


ナチュラルにいちゃつき出した二人は置いておいて、私たちはステータスを比較検討してこれからのことを考えることにした。


「サツキさんはもう少しレベルが欲しいね。普段からかけられるのは隠蔽かな、ステータスに使っておいてもらおう」


 上条さんが全員のスキルを見て、それぞれに練度をあげたほうがいいものを教えてくれる。私は創造と結界をもっと使うようにと言われた。


「ジェイクも慧眼あるんだな、だからソロだったのか」

「ああ、色々と見えるのも良くないよな」

「上条を見てるとそう思うよ」

「慧眼のおかげで助かったことも多いけどな。面倒も増えた」


 上条さんとジェイクさんが何かわかり合ってる。慧眼ってどんなスキルなんだろう。

 そうやって話し合っていたらいつの間にか時間は過ぎていてひつじの群れは消えていた。目の前には草が踏み荒らされた平原に走る道。

 深い森はまだ遠い。

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