063 さくら

「魔力そのものは、操作も、放出も、強化も出来ているんだ...それなら、僕が出来る事を、その練度をもっと高めて行くぞ!!」


 握り拳を作って自身のやる気を上げて行く。

 魔法が使えない事に落ち込んでいても仕方が無いからだ。

 僕は今一度、集中をし直して魔力操作の訓練を始めた。

 すると、何処からか、僕が居るこの広場へと微かに音が聞こえて来た。


「♪♪♪〜」


 僕は訓練中だと言うのに、何故かその音が気になってしまった。

 僕と波長の合う心地良い音。

 そして、何処か懐かしいような音だ。

 ふと気が付けば、耳を傾けて、その音に集中していた。

 どうやら、その音は誰かの歌声のようだ。


「歌声?...何だか、とても心地良い声だな」


 それはとても透き通った声で、メロディーが繊細ながらも此処までハッキリと聞こえて来た。

 僕にとって、とても心地良い歌声だ。

 すると、歌声の聞こえる方へと自然と歩を進め、僕の身体が歌声に導かれるように引っ張られる。

 近付くと、徐々にハッキリして行く歌声が僕の全身を駆け巡った。

 その歌声は、耳を通して脳に直接響き、身体中の感覚を刺激して来る。

 まるで、心臓を鷲掴みにされたような圧迫感があり、全身を刺激される事で興奮した脳は、五感と言う感覚を際立たせた。

 眼に映し出す視覚から耳で捉える聴覚。

 全身がゾワゾワと震え出す触覚。

 何故か、歌声から匂いや味を噛み締める嗅覚や味覚。

 それらの感覚が敏感に冴え渡って行く不思議。

 気が付けば、僕は口が半分程開いたままその場から動けずに立ち尽くしていた。

 聞こえて来る歌声に、心も身体も奪われていたのだ。


「...」


 僕が記憶している中で、今までに歌声で心を奪われた事は、転生前も合わせて一度だけしか無い。

 だが、今回も、その時と同じような衝撃を受けていた。

 どうしても抑える事の出来無い感情が昂ぶっている。


「あれっ?涙?...僕は...泣いて...いる?」


 涙が優しく頬を伝う。

 どうやら、僕は自分でも気付かない内に泣いていたようだ。

 だけど、この涙は、心や身体が辛くて泣いている訳では無かった。

 感情を動かされた“感動”で泣いていたのだ。

 僕が歌を聴いて涙する事は、これで人生二度目。

 優しくも、透き通る歌声に衝撃を受けながらも、自然と歌声を発する主に近付いて行く。

 すると、目の前の事実に更なる衝撃を受ける事になった。

 それは目の前で唄っている声の持ち主が、僕と背丈の変わらない子供だったからだ。


「まさか、子供が...唄っていたのか?」


 声だけを聞いても想像が出来なかった。

 しかも、その後ろ姿しか見えない。

 だが、太陽の光に照らされたその姿は、とても美しい光景に映った。


「歌に呼応して魔力が溢れているのか?だけど、この歌...何処かで...」


 もしかしたら、この記憶は僕の気の所為かも知れない。

 だけど、その聞こえて来る歌声は、何処か僕に懐かしさを思い出させてくれた。

 これは、僕が記憶していたメロディーなのか?

 それとも、アナスターシアが唄ってくれたメロディーなのか?

 そのどちらかは解らなかった。

 だけど、僕が唯一“知っている”歌だ。

 記憶を辿って行く。

 頭に浮かぶメロディーと重なる歌声。

 僕は、その子供の歌声に合わせるように鼻歌でメロディーを鳴らした。


「「♪♪♪〜」」


 すると、突然。

 目の前で唄っていた子供は、僕が鼻歌で鳴らしたメロディーに驚きつつ慌てて僕の方へと振り返った。


「っ!?」


 声にならない音が喉を鳴らしている。

 しかも、何処か恥ずかしそうな態度でオロオロとしていた。

 明らかな挙動不審だ。

 そして、歌声を他人に聞かれた事が恥ずかしそうに、咄嗟に両手を顔の前へと被せた。

 そのまま顔を下に伏せてしまった。

 そこで、ようやく僕は、目の前の子供が誰なのかを認識する事が出来た。


(あっ!?...あの子は)


 目の前にいる子供は、教会で一緒に育った同じ日に生まれた女の子。

 “さくら”だ。

 成長したその姿は僕と同じくらいの身長だと思う。

 しかし、相手の表情が全く見えない。

 もともと前髪で顔の上半分を覆っている為、両手で顔を隠されてしまったのなら尚更だ。

 彼女は普段から、自分に自信が無いのか、常に表情が隠れるように下を向いていた。

 明らかに人と関わる事が苦手だと解る立ち居振る舞いだ。


「驚かせて、ごめんね」

「...」


 女の子に問い掛けるが、彼女は喋らずに黙ったまま。

 どうやら、よく見れば、身体が少し震えているようだ。

 僕が突然話し掛けた事で、彼女に恐怖を与えたのかも知れない。

 もしくは、人見知りで緊張しているだけなのかも知れない。

 だが、そうなると、これ以上どう接すれば良いのかが解らなかった。


「どうやら、邪魔...しちゃった(?)みたいだね。...ごめんね」


 相手の表情が見えない為、その反応が解らない。

 正直、邪魔をしたのかも解らないけど、彼女が気持ち良く唄っていたところを中断させたのは僕だ。

 ...悪い事をしてしまったな。


「...僕は広場に戻るね。でも、とても素敵な歌声だったよ」

「っ!?」


 ああ、何も言わずに立ち去った方が良かったのかな?

 でも、最初に話し掛けたのは僕で、彼女の邪魔をしたのも僕だ。

 その為、一言、断りを入れてから離れることにした。

 もしかしたら、他人がいると唄えないのかも知れないし、これ以上邪魔をしてはいけないと思ったからだ。

 僕は、女の子から離れて再び魔力操作の訓練に戻って行く。

 あの桜の樹が咲いている広場へと戻って。


「...でも、凄かったな」


 先程の光景が頭から離れない。

 崖のような切り立った場所で、一人佇む少女。

 見える部分は後ろ姿だと言うのに、丁度後光が差し込んで神々しく瞳に映った。

 歌と共に揺らめぐ魔力が彼女の周囲を漂い、空間を捻じ曲げる程の神秘性。

 あれは、天使だ。

 そう思わざる得ない美しさ。


「とても美しく、綺麗だったな...」


 僕はそんな事を考えながら、魔力操作の訓練に戻った。

 此処からはプロネーシスと協力しながら、トライ&エラーを繰り返し、理想とする形に正して行く作業だ。

 魔力操作は、体内の魔力を全身に広げたり、部分的に集めたりとそう言った訓練を行う。

 魔力を身体に広げる事で、部分的に集める事で、身体機能そのものを強化する事が出来る為だ。

 すると、この広場に近付いて来る人物が居た。


「...ここで、何をしているの?」


 その人物は、先程離れたばかりのさくらだった。

 声が少し震えているのだが、それでも、聴き入ってしまう声に感じた。

 どうやら、唇を横に噛み締めている事、震えた両手を胸の前で合わせている事からも、此処まで来るのに相当な勇気を振り絞ったのだろう。

 正直、僕はこの時。

 彼女から声を掛けられる事など無いと思っていたので、こうして話し掛けてくれた事自体がとても嬉しかった。

 どうしよう?

 変にニヤけていたら恥ずかしいな...


「えぇっと...これは、イメージトレーニング?をしているんだ」


 僕は誰かに魔力訓練をしている事を知られたくなかったので、曖昧な表現で濁す事にした。

 傍から見れば、瞑想しているようにしか見えない筈なのだから。


「イメージ...トレーニング?...じゃあ、この周りを動いている光は?」


 イメージトレーニングとは、頭の中でシミュレーションする訓練の事だ。

 だけど、女の子は、僕がしている事が、ただのイメージトレーニングと違う事を理解していた。

 

「!?この光が見えているの?」


 どうやら、この光が魔力だと認知している訳では無さそうだ。

 だが、魔力そのものを可視化して見えているようだ。

 これは人によって色の見え方が異なるように、魔力(色彩)を捉える眼が良いのかも知れない。

 それとも、共感覚のような音や匂いなどを色で見る事が出来る能力なのかも知れないけど。


「うん。...えぇっと」


 女の子が、何かに困っている様子だ。

 どうしたんだろうか?

 んっ?

 何だろう?

 手が空中を泳いでいる?

 これは何かを探っている感じか?

 ...僕の名前?

 それとも、呼び方に迷っているのか?


「...ルシウスだよ。僕の事は、ルシウスって呼んで」


 気が付けば、僕は笑顔で答えていた。

 自己紹介なんて、いつ以来の事かな?

 この感じ、何だかとても懐かしい。


「ルシウス...」


 名前を聞いた女の子は、僕の名前を噛み締めているように見えた。

 気の所為かも知れないけど、何処か嬉しそうな感じに。

 まあ、これが僕と同じ気持ちだったら嬉しいけどな。


「...私は...さくら」


 僕は、女の子の名前を既に知っていた。

 同じ日に生まれて、同じ場所で育っている、何だかとても気になる存在だからだ。

 前髪で顔半分が隠れている為、その表情が全て見える訳では無い。

 だけど、お互いの名前を伝え合った時、何処か女の子は照れているように感じた。

 この時、自分の事を俯瞰して見れる訳では無いので解らないけど、きっと僕も同じような顔をしていたと思う。

 だって、この世界で初めての友達が出来たのだから。


「さくら。この広場に咲いている桜の樹と一緒で、とても素敵な名前だね。さくらって呼んでも良いのかな?」


 この国では、一際、珍しい名前だ。

 国の文化が違う場所で唯一の日本名だから。

 その所為か、僕からすれば、とても懐かしさを覚えるものだけど。


「うん。私も...ルシウスって呼んでも良いかな?」


 さくらの声のトーンが、今までよりも明るくなったように感じた。

 これが思い違いなら恥ずかしいけど、少しは僕に気を許してくれたのかな?

 そうだったら嬉しいんだけどな。


「うん!これから宜しくね!」


 そもそも前髪で顔が隠れている所為で表情が見えないのだが、さくらは、更に顔を隠すように俯いてしまった。

 僕には、さくらの気持ちが解らない。

 だけど、小さく頷いてくれた事で、拒否はされていないと思う。

 それに僕は、初めて自分の名前を呼んで貰える友達が出来た事がとても嬉しかった。


「さっきの質問に戻ると、この光は、さくらが唄っている時にも出ていた光だよ」

「...私が唄っている時にも...光が?...そうなの?」


 キョトンとした反応。

 どうやら、本人は気付いていないようだが、さくらが唄っている時、全身に魔力を纏っていた。

 しかも、その歌(感情)に合わせるように魔力が揺らいでだ。

 もしかして、歌による魔力訓練を自動的にしているのか?


「うん。そうだよ。この光は...魔力と呼ばれるものなんだ」

「...魔力?」


 頭の上に、見えないハテナマークが見える程、その仕草に疑問を浮かべていた。

 それは、そうだろう。

 教会には魔法を使える人物が少なく、魔法に関する事を教えている訳でも無いのだから。

 そもそもが初めて聞く知らない言葉なのだから。


「そう。魔力だよ。簡単に言えば、魔法を使う時に必要になる力なんだ」

「魔法を...じゃあ、ルシウスは魔法が使えるの?」


 魔法と言う言葉を聞いて、さくらが驚いた。

 これは、魔法が、どういうものなのか知っているのかな?

 それとも、自分の知らない言葉を聞いて驚いただけなのか?


「僕は...魔法は使えないんだ」

「あっ...」


 さくらは、僕の反応を見て顔を伏せた。

 それはきっと、僕の顔が曇っていたからだろう。

 そうか。

 人は自分の合わせ鏡と言うけど、こう言う事なんだな。

 これからは自分の嫌な感情を表に出しては駄目なんだ。

 やはり、魔法が使えない事は僕にとってショックな事実だ。

 でも、その事に囚われて、いつまでも嘆いていても仕方が無いのだから。

 魔法が使えなくても、魔力操作は出来るのだから。

 魔力を塊で放出すれば、攻撃魔法の代わりになる。

 魔力を身に纏えば、身体能力を強化出来るのだから。

 それに僕が魔法を使えない事は、さくらには関係が無い事だから。


「じゃあ、私も...魔法使えないのかな?」

「う~ん、はっきりとは言えないけど、魔力量がそれだけあるなら、すぐに使えるようになると思うよ?」

「そう...なの?それは...魔法が使えると、良い事なの?」


 魔法が使える事が良い事なのか?

 この疑問が出ると言う事は、魔法の事を知っている訳では無さそうだ。

 僕みたいに魔力があっても魔法が使えない場合があるので、正確には答える事が出来無い。

 だが、可能性は十分にあるだろう。

 今現在、さくらの魔力量はアナスターシアより少ないくらいなのだから。

 何故それ程の魔力量があるのかは解らないけれど。

 現時点での魔力量で比べるなら、僕>アナスターシア>さくらの順番となる。


「それは、魔法が使えた方が良い事だと思うよ。この山は結界が張ってあるから安全だけど、外には魔物がいるからね。自分の身を守る為にも、生活を豊かにする為にも、魔法は必要な事だと思う」

「...そうなの?でも、ルシウスが言っている事は、何だか難しいね」


 実際に、教会の外に出た事は無いので憶測の話になるのだが、この世界はゲーム世界が現実化した世界だ。

 当然、この世界に魔物が居るものだと考えている。

 だが、さくらにはそれが伝わらなかった。

 それもそうか。

 僕は元の世界の知識に、この世界の知識、その両方を持っているのだから。

 それにプロネーシスの情報もあるのだ。

 それに対して、さくらは、まだ5歳。

 僕は同い歳と言う事が嬉しくて我を忘れてしまったが、独りでに熱量をもって話してしまったのだ。

 急にこんな話をされても、普通は理解出来無いだろう。

 どうやら、気持ちが舞い上がっているみたいだ。

 これも気を付けないとな...


「ごめん。一人で話しすぎたね。今の話は、聞き流しておいて」


 僕は、さくらに頭を下げて謝った。

 だが、その後直ぐに気恥ずかしさを隠す為にも手をパタパタと動かしばがら誤魔化して。


「...そう言えば、さくらは、どうしてここに来たの?」


 そうだ。

 僕が聞きたかった事は、違う場所で唄っていたさくらが、何故、この広場に来たのか?

 話が脱線してしまい、魔力の話になってしまったが、唄う事を止めてまで、此処に来たのには理由がある筈だ。


「それは...私が唄っていた歌について聞きたい事があって」

「さくらが、唄っていた歌?」


 前髪で表情が見えないのだが、さくらが顔をそらして答えた。

 両手も、胸の前で不規則に動き、何だかモジモジしている。


「さっきの歌を、ルシウスが何故知っているの?」


 さくらが、僕の顔を下から覗くように見上げた。

 胸の前で握り直した両手が震えている。

 どうやら先程、さくらが唄っていたメロディーに合わせて、僕が鼻歌でなぞった事を聞きたかったらしい。

 僕は、その歌を思い返すように天を仰いだ。


「あの歌は...何処で、聞いたかは覚えてないんだけど、僕が唯一、“知っている”歌なんだ」


 これまでアナスターシアが僕に唄ってくれた歌は、数知れない。

 どれも良い歌で、その全てが聞いていて心地良いメロディーだ。

 今では歌のメロディーが流れれば、一緒に口ずさむ事が出来る程には覚えている。

 だが、歌を覚えているだけなのだ。

 さくらが唄っていたメロディーのように、僕の記憶に、鮮烈に刻まれている訳では無い。

 それを僕が何処で聞いたのかは思い出せないのだが、僕の記憶が“知っている”のだ。

 覚えているのでは無く、“知っている”と言う矛盾。

 自分で考えても良く解らない...

 だけど、この歌には何か深い“想い”があるのは確かだ。

 僕は、さくらを真っ直ぐ凝視めてそう答えた。


「僕にとって...とても大切な歌なんだ」

「えっ?ルシウス!?」


 さくらが僕の表情を見て驚いていた。

 急にどうしたんだろう?

 ワタワタと慌てている、さくら。

 戸惑いながらも僕の瞳を凝視めていた。

 瞳?


 「あれっ?また涙が...」


 どうやら、僕が気付かぬ内に涙が零れていみたいだ。

 歌を思い返しただけだと言うのに、心の底から感情が刺激されているらしい。

 僕は、頬に伝う涙を指で拭った。

 これは今日だけで二度目の涙。

 何処か懐かしい絆を感じたように、心の底から温まるような、そんな温かい気持ちの表れだ。


「ルシウス、大丈夫?」


 さくらが心配をして、僕の前でオロオロしている。

 他人の涙を見るのは、初めてなのかも知れない。

 僕はこれ以上困らせては不味いと思い、直ぐに笑顔を作って笑い掛けた。


「...大丈夫だよ」


 手を差し出し、オロオロしているさくらの動きを静止する。

 ただ、僕の頭の中では先程さくらが唄っていた姿が反芻していた。

 さくらに後光が差して、その歌に合わせて魔力が揺らめく姿。

 それは、人ならざる神の遣いのように。


「でも、お願いがあるんだ。どうしても、もう一度だけさっきの歌を聞かせて欲しいんだ。さくらに唄って欲しいんだけど、頼んでも良いかな?」


 僕は、さくらの真正面を見据えて、しっかりとお願いをした。

 これは僕の我儘だ。

 断られても仕方の無い事。

 だけど...

 それでも...


「...歌を唄えば、いいの?」


 さくらは「そんな事で良いの?」と言ったように首を傾げながらも、僕のお願いを否定する事なく受け入れてくれた。

 それは、僕の気持ちを察するかのように、優しく温かい声色で。


「...うん。さくらの唄が聞きたいんだ」

「じゃあ、近くで見られるのは恥ずかしいから、少し離れてもいい?」


 さくらは唄う事を気兼ね無く了承してくれた。

 ただ、僕と近い距離で唄うのは恥ずかしいからと、お互いに距離を取って。

 そうして準備を整えて、さくらが唄い始める瞬間。

 この広場に優しい風が吹き抜けた。

 桜の花びらが宙を舞う。

 光の反射に、視界を埋め尽くす程の桜吹雪。

 それに合わせて、さくらの口が開いた時。

 一瞬刻が止まったかのように、その場の空気が変わっていった。


「♪♪♪~」


 さくらが歌を唄う。

 揺れ動く魔力が周囲を漂い、然も、生命の煌めきを映し出すかのように。

 その姿はとても美しく神秘的だ。

 歌に合わせて魔力が揺らいでいる姿は、まるで踊っているようだ。


「“さくら”、きれいだな」

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