044 ジュピター皇国⑫
一方、ジュピター城では。
「まさか、全滅だと!?こんな事があってたまるか...」
浮遊型の映像記録媒体装置を通して、巨人の進化体“魔人”の行方を追っていたアトラス。
その魔人が全滅をしている事を確認する。
アトラスは100体の魔人が他領の町や国を一つも壊せなかった事に驚く。
それなのにだ。
まさか、魔人の方が全滅するとは夢にも思っていなかった。
「このままでは、ユーピテル様に顔向けが出来な。...だが、魔人を倒した奴等を私が倒せるのか?」
天空皇ユーピテルから、世界を作り直す為の破壊命令を受けたアトラス。
間違い無く、その作戦は遂行される筈だった。
だが、いとも簡単に阻まれてしまったのだ。
それも、巨人が進化した魔人を倒した相手だ。
ジュピター皇国が保有している、数ある魔導兵器の中でも最強兵器である魔人を。
「...ユーピテル様の為に!」
頭を振り払い、何かを覚悟したアトラス。
その眼には迷いが一才消えていた。
僕達を迎え撃つ為に、その準備を始める。
メティスが皆を全回復させて、気持ちを落ち着かせた頃。
「では、ユーピテルを討ちにジュピター城を目指しましょう!」
メティスが宣言して、選抜メンバー(メティス、ポセイドン皇、マーク、ジェレミー、ルカ、ゼウス、ニンフ、ルシフェル)で行動を開始する。
巨人?を倒した事で、オリュンポス山頂上にあるジュピター城を目指す。
この時、敵城を目指す為のルートは敵施設を使用せずに、敢えて遠回りをして山道を進んで行く。
これは、敵施設に罠が仕掛けられている事(防衛システム)を考慮してだ。
わざわざ罠に掛かる必要は何処にも無い。
そして、選抜メンバーで行軍をして行く。
だが、ジュピター皇国軍も手を打っていない訳では無かった。
山の中間まで登ったところ、その場にはジュピター皇国軍が待ち構えていたのだ。
「どうやら、あちらも必死のようですね。皇城で待ち構える事無く、わざわざ私達に人員を割いているのですから」
だが、これはメティスが想定していた事だ。
この場に居るジュピター皇国軍は全部で20人程しかしない。
気を付けるべきは、ジュピター皇国兵が魔導銃を装備していると言う事だけ。
ジュピター皇国が誇る最新生体兵器の巨人を倒した僕達には、何の苦も無い。
その中の一人の人物が僕達を見渡し、メティスを見付けては一歩前に出て来る。
「成る程!あなたが関与していた訳ですね...これで合点が行きました」
そう話すのは、今回の作戦の総指揮を任せれていたアトラス。
魔科学の最先端技術である巨人化の研究は、ジュピター皇国内でも極秘裏に行われて来た事だ。
知っている人物は限られており、関与している人物も三人しかいない。
この研究に携わっていた人物とは、共同で研究を行なっていたユーピテルとメティス。
そして、メティスが去った後に引き継いたアトラス。
この三人しかいないのだ。
「まさか“魔人”を倒すとは驚きましたよ」
アトラスが手を叩きながらメティスに賛辞を送る。
巨人が“悪魔”の力を取り入れ、更に進化を果たした“魔人”を倒した事をだ。
アトラス自身、「どうやってそこまでの力(悪魔)を取り込む事が出来たのか?」、「何故、巨人から魔人に進化したのか?」は話を聞いた事があるだけで、本人も良く解っていない事だが。
知っているのは、アトラスが崇拝する天空皇ユーピテルのみ。
その事に対して疑問を浮かべる事は無く、「流石はユーピテル様!!」と神に祈りを捧げるかのように、その一言で片付けてしまうのが玉に瑕。
妄信と言うものだ。
「あなたは、確か...アトラス?だったかしら?」
メティスとアトラスの面識は、ほぼ無い。
唯一の関係性として、同じ魔学院を卒業した程度の関係だろう。
メティスは、歴代の卒業者生を含めて魔学院一番の識者であり魔法使いだ。
メティス自身も昔から神童として有名であり、男のユーピテル、女のメティスとして崇められて来た。
そして、アトラスはと言うと、二人に次ぐ実力を持つと称された人物。
学院卒業の際に発表した論文『人間社会における魔法具の有能性と欠点』が有名であり、メティスでも、その論文を知っている位だ。
毎年、ユーピテルやメティスが発表した論文と似たようなテーマを掲げる人物は居るのだが、その内容が伴っていない事が殆ど。
だが、アトラスだけは違った。
テーマと内容の着眼点。
それを他人が見て、文字を読める者なら理解出来るようにと解り易く纏めた秀逸さ。
魔法具の欠点を別の何かで補えればと言う思想は、ユーピテルやメティスの思想に通じており、凡人では考え付く事も出来無い内容だった。
やはり、優秀な人物と言う事なのだ。
「まさか、こうしてお会い出来るとは“裏切り者のメティス”さん」
ジュピター皇国から国を捨て逃亡したメティスを見たアトラスは、嫌味を込めて話す。
「あなたがいたからこその結果と言う訳ですね...ならば、ここでジュピター皇国最大の恥を清算致しましょう」
メティスは、表向きではジュピター皇国の実験中に死亡した事にされている。
その人物が生きていて国家を転覆させたとなると、拭いきれない歴史の汚点として刻まれてしまうだろう。
それを表に出させない為にも、更にユーピテルの命令を遂行する為にも、此処でメティスを始末する。
「魔導銃、構え!!」
「はっ!!」
ジュピター皇国兵が一斉に魔導銃を構えた。
「撃てー!!!」
こちらに向けて魔力弾の弾幕を作り出した。
その攻撃に対して、メティスとジェレミーが咄嗟に結界を張る。
「くっ、いきなり攻撃ですか!?」
結界が魔力弾を弾いて行く。
だが、その途切れる事の無い攻撃。
「何だ?あの武器は?止まらない魔力撃!?」
ポセイドン皇が、初めて見るジュピター皇国軍の繰り出す魔導銃の攻撃に驚く。
魔法では無く、魔力の塊を無尽蔵に発射している攻撃だ。
結界が無いと思うと、ゾッとする攻撃。
すると、メティスが個別の結界を張って行く。
「おお!メティス殿、助かる!マーク、ルカ、行くぞ!」
「「おう!!」」
瞬時に、ポセイドン皇、マーク、ルカが散開し、ジュピター皇国兵へと襲い掛かった。
その三人の後を追って、僕も行動を開始する。
魔導銃の連射攻撃は、結界で難無く防ぐ事が出来るので、近いジュピター皇国兵から剣で斬り倒して行く。
ジュピター皇国兵自体は、とても弱い。
正直、適当に剣を振るったとしても、その一撃で簡単に倒す事が出来るだろう。
そうして、その場にいるジュピター皇国兵を蹴散らし、アトラス一人だけになると。
「...やはり相手にはなりませんでしたね」
アトラスが顔を抑えながら呟く。
だが、こうなる事など最初から解っていたのだと。
懐から“何か”を取り出し、それを口に含む。
「ユーピテル様。我が忠誠を...」
その“何か”を飲んだ後、腕を真上に伸ばし、天を仰ぐ。
アトラスは、空気中に漂う周囲の魔力を、自身の身体へと急激に取り込み始めた。
すると、身体がボコボコと膨れ上がり、身体の細胞が魔力を取り込んで変異を起こして行く。
「空気中の魔力が失われている?...これは、何が起きているんだ?」
ポセイドン皇が目の前で起きている事に疑問を浮かべる。
何だか、巨人が進化を起こした時と似ていると。
アトラスは、周囲の黒い魔力を吸収する事で内包している魔力が変異し、その魔力量が一気に膨れ上がった。
すると、それを見たメティスが慌てて叫ぶ。
「皆さん!どうか、今の内に倒して下さい!!」
声を聞いた皆が瞬時に反応し、アトラスへと攻撃する。
だが、攻撃は黒い魔力に弾かれてしまい何一つ通らなかった。
「なっ!?攻撃が弾かれる!?」
「駄目だわ!魔法も利かないわ!?」
周囲に漂う黒い魔力が球体化して、アトラスごと包んで行った。
「ああ...巨人化が始まるわ...」
メティスが巨人化の兆候を掴み取り、目の前の事態に危惧する。
これは人が巨人化して行く過程と同じ状態らしい。
通常なら、擬似魔核を移植する大掛かりな手術が必要になるが、何かを口飲摂取しただけでそれが起きた。
黒い魔力球がどんどんと肥大して行く。
「原因は解りませんが、巨人化だけでは無く、魔人化が始まっています!今の内に倒せるなら始末してしまいましょう!!」
全員で全力の攻撃を繰り出すが、アトラスには一切届かない。
メティスの悲痛な叫び声だけがこだまして行く。
すると、突然。
アトラスを包んでいた魔力球が周囲に発光した。
僕達は眩しさで目が眩んでいると、魔力球が弾け飛び、その中から変異したアトラスが出て来た。
「...巨大化していない?」
メティスが通常の巨人化と違う事態に驚く。
アトラスが何を取り入れたのかは解らないが、通常、擬似魔核を移植した際、身体に直ぐ異変が起こり、一人残らず巨大化をして行った。
ユーピテルの研究がメティスの想像よりもだいぶ進んでおり、巨人化では無く、魔人化へと進化していたが、擬似魔核を取り入れた際の成長は同じ筈。
だが、それが今回起きていないのだ。
目の前のアトラスは、身体が少し大きくなり200cm程。
見た目は、人から掛け離れた姿に変異していた。
肌の色も赤黒く変異し、頭から角が生え、口からは鋭い牙が伸びていた。
身体には鱗が、背中には翼が生え、風貌はまるで竜のようだ。
身体全身がひび割れているようで隙間からは赤い光が発光している。
アトラスは顔を上げ、天を仰いだ状態で魔人と化した。
「これは、一体、どうなったのですか?」
ポセイドン皇がメティスに尋ねる。
「さあ...目の前にいるものが何なのか、皆目、検討もつきませんわ...」
メティスが身体を震わせながらポセイドン皇に答えるが、その質問に答える事は出来なかった。
アトラスが顔を上げた状態から僕達を見据えて一睨みする。
血のような赤い眼で見られただけなのに、威圧されてしまい身体が思うように動かなくなった。
次の瞬間、瞬きをする一瞬の出来事だった。
アトラスはその場から動いた気配が無いのに、僕以外のメンバー全員がその場で倒されていた。
(えっ!?何が起きた?)
何が起きたか解らず呆然としていると、アトラスの一部に違和感を受けその部分を注視する。
アトラスの肘から先が魔力で覆われていたのだ。
(一瞬で全員を!?動きすら見えなかったぞ!?)
すると、アトラスがこちらを見て急に叫びだした。
「グガガグガグガァグガガグガァ!!!!」
何が起きたのかと思ったら、どうやら、バトルフィールドが広がっていた。
これはBOSS戦であり、一対一の勝負だ。
「ここに来ての一対一か。相手の能力が全然解らない...」
アトラスの強さは未知数。
だが、此処まで来て負ける訳には行かない。
僕は出し惜しみをせず、最初から全力を出す。
「だが、やる事は変わらない!相手のパターンを特定させて確実に攻撃を当てるだけだ!」
前提として、相手の行動、攻撃パターンが解らないので、距離は必ず一定幅を保つ。
次に、アトラスの行動、攻撃パターンを探って解析をする。
「てやー!!」
この二つを繰り返しながら、更に時間を掛ける事で解った事。
それは、アトラスは地上からの物理攻撃(パンチ、蹴り、体当たり、爪、噛み付きと種類があるが)、もしくは飛行して、上空からの物理攻撃の大きく分けて二パターンしか無かった。
しかも、身体に魔力をあれだけ纏っていると言うのに、攻撃には魔力(属性)が付与されていない。
それどころか、魔法そのものでの攻撃が一切無いのだ。
「今までのBOSSよりも攻撃パターンが少ない?」
その理由が解らない。
今までの相手よりも、格段に楽な相手なのだ。
だが、僕は油断せずに戦闘を進めて行く。
すると、アトラスの身体が最初の頃よりも太ったように感じた。
(さっきよりも身体が大きくなっている...?)
身長が伸びている訳では無く、横に膨らんだ感じだ。
だが、それは僕の気のせいかも知れないので、まだ確定した事では無い。
未知なる不安を感じながらも、アトラスの攻撃を貰わないように、離れながら攻撃を当てて行く。
「ギィグァー!」
戦闘を繰り返していると、やはりアトラスが徐々に巨体化している事が解った。
相撲取りのような身体へと、段々と変貌して行く。
(やっぱり!体積が横に膨れ上がっている)
アトラスにダメージを与える攻撃は雀の涙程度しか無い。
しかし、時間が経つ事に、アトラスの身体は再生と破壊を繰り返していた。
今でも身体は周囲から魔力を吸収し続け、進化(膨張)を繰り返している。
だが、徐々に身体の再生が間に合わなくなり、身体の破壊が勝り始めた。
(これは、時間を掛ければ自滅するのか?)
現状を分析した結果、アトラスの自滅までこちらが耐え切れば勝てる事が解った。
相手の攻撃は重い。
だが、身体が横に膨れ上がった為に動きは遅くなっている。
アトラスの攻撃を避けながら、相手の行動を制限するように攻撃して行く。
(空間把握。飛行。攻撃。浮遊。装備切り替え。誘導)
最大速度は維持したまま、一つ一つの動作を、丁寧な行動を心掛けて。
(...繰り返して...繰り返して)
集中力が増している事が自分でも解る。
思考と動作が同時に行えるように。
ただそれに伴って、脳の何かが「ブチッ」と切れているのを感じる。
脳が悲鳴を上げている。
だが。
(まだだ!これじゃ物足りない。この更に上の段階を!!)
目や鼻からは、血が流れている。
だが、自分では気付く事が出来無い。
いつの間にか脳の痛みも感じていない。
「...」
集中の極致である“ZONE”にへと突入した。
相手の視線、姿勢、身体の動き(指の先から足の先まで)全てを俯瞰で捉える。
得た情報を即、反映し、即、反応するように、思考と行動が一体化して身体が動く。
頭の中の雑念が無くなり、常にスッキリしているような、とてもクリアな感覚が何とも気持ち良い。
考えていなくても身体が動き、身体が動いていても、常に先を思考している。
矛盾している感覚。
だが、それが交じり合って一体となっている心地良さ。
相手に何もさせずに攻撃を繰り返す。
それを何度も繰り返して。
アトラスが自滅するまで一方的に。
「グッ!!ガッ!!」
アトラスが突然苦しみ出した。
すると、バトルフィールドが途切れ、此処から離れるように空中へと逃げて行く。
どうやら、ジュピター城に戻ろうとしているみたいだ。
だが、アトラスの身体は急激にボコボコと膨れ上がって行く。
空を蛇行しながら飛んでいるが、急に空中で身動きが取れなくなってしまった。
「グァ!グァラガグァー!!」
膨れ上がった魔力が器を破ろうとしている。
とうとうアトラスは、空中で膨張を続けた結果、限界を超えて身体が弾けた。
強制進化による急激な魔人化で、身体が持たずに魔力暴走を引き起こしたのだ。
それは周囲から吸い上げる魔力を、何度も、何度も圧縮させ、極限まで濃縮された魔力が、アトラスと言う器を突き破って解放された。
「ドガーン!!!」
その解放された高濃度の魔力は、アトラスを中心に、オリュンポス山の一部と、ジュピター城を巻き込んで消滅してしまった。
「えっ?ジュピター城...ごと?」
その衝撃により目覚めて行く皆。
どうしてこうなったのか、とても驚いた様子だ。
僕は、皆に解るように説明をして行く。
すると、ポセイドン皇達、五冥将の面々に、ニンフが、戦争は終わったのだと喜ぶ。
日数にしたら二日間。
その短い日程で終了した出来事だが、中身がとても濃いもの。
皆が疲弊していた。
今後は、ゼウスの手によるジュピター皇国の再建が待っている。
呆気無く終わってしまったユーピテルの討伐は、ジュピター城の消滅によりそのものが消えてしまった。
死体を確認する事が出来なかったと言う一つの懸念を残してだが。
「...ユーピテルも...亡くなっているんだよね?」
一抹の不安を残したまま、ジュピター皇国の攻略が終了した。
最後は駆け足で終了してしまったメインストーリー。
僕には、何処か物足りないものが残った。
こうして、歴史に記される事となる“ティタノマキア”と呼ばれる戦いが幕を閉じたのだった。
そして、一月後。
ゼノ・ウラヌス・スペクトラルがジュピター皇国の国皇として即位する。
亜人共和国ポセイドン、ハデス帝国、ジュピター皇国、この三国間で結ばれた三国終身同盟の締結。
これによって、ミズガルズ世界の平和が守られて行くのだ。
丁度、ジュピター皇国の攻略が終わった、その時。
突如、世界に異変が起き始めた。
オープンワールドであるミズガルズ世界に、大地震が発生したのだ。
それは、魔法による効果とは掛け離れた、世界そのものが揺れる大地震。
「!?...地震!?」
魔法の効果を受け付けない、決して揺れる事の無いオープンワールドが揺れている。
その事に疑問を浮かべるが、僕(プレイヤー)にはどうしようも無い事象。
きっと、ゲームのシステムによる不具合なのだろうから。
その内、運営が対処してくれるだろうと思い、揺れが治まるのをその場でじっと待つ。
すると、思惑通りに揺れが段々と治まって来た。
「これで落ち着い...な!?」
ようやく揺れが治まったと、安心をした時。
突如、このフィールドの空間にガラスが割れたような亀裂が入って行く。
しかも、目の前の所々に穴が開き、虫食い状態の世界。
穴の奥では、「ザザーッ」という雑音が鳴り響いていた。
「なんだろう?...バグ??」
???「...界...白い...」
「えっ!?」
何か、言葉が聞こえたような気がして耳を澄ませるが、どうやら、雑音しか聞こえて来ない。
それ以降、音も、言葉も聞こえる事は無かった。
「気のせい...だった?」
音も無くなり、空間が静まり返った時。
一瞬の無音が支配した。
そして、再び音が流れ出すと同時に、画面が大きく横に揺れて元通りの世界へと戻って行った。
先程までのひび割れた光景が嘘だったかのように、今ではいつも通りの光景だ。
何が起きたのか解らなかったが、どうやらバグは直ったみたいだ。
一体何だったのだろうと疑問を感じたが、この後はバグが起こる事も無く、問題なく仮想世界を遊ぶ事が出来た。
その為か、直ぐにこの異変を忘れてしまった。
いや、忘れさせられたのかも知れない。
これ以降、僕が気にする事は一度も無くなってしまった。
「...ようやくこれで、ミズガルズ世界が攻略出来たんだ!!ユグドラシル一つ目の世界が!!」
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