016 魔獣諸国連邦ポセイドン⑧

「何が、起きているんだ!?」


 周囲を見渡すと、船の至る所に触手が絡んでいた。

 不気味な程、巨大な触手。

 その触手の先を目で追って行くと、そこには巨大なガレオン船を遥かに超えた、巨大な生物がくっついていた。


「船を一隻失うのは心苦しいのう。だが、此処で革命軍を一網打尽にしてくれようぞ!」


 それは、圧倒的巨大な烏賊。

 どうやら、人型の姿から本来の姿に戻ったイカルガのようだ。

 船に絡みつく触手は、そのまま船を押し潰そうと絞まって行く。

 すると、強大なガレオン船が悲鳴をあげるように、ギィギィと軋む音が鳴り響いた。


「...このままでは不味いな」


 このままの状態が続けば、船体が潰されてしまい海の藻屑と化してしまいだ。

 だが、僕達にはそれに抗う術が無い。

 攻撃をしても触手には効かない。

 そして、船の軋む音が一層激しくなった。

 ミシミシと音を立てる不穏な雰囲気。

 すると、突然大きな爆発が「ドカーーーン!!!」と発生した。


「グギャーーーーー!!」


 イカルガの悲鳴だ。

 その爆発の衝撃で、船に絡み付いていた触手は緩み、再び船を動かせる状態へと戻る事が出来た。

 レオンハルトは、そのタイミングを見逃さず、船に設置してある魔法具を使って、一気に風の力でイカルガから離れた。

 すると、遠くからこちらを心配する声が聴こえて来た。


「レオンハルト!無事か!」


 その声の持ち主は、聞き覚えのある人物。

 同じ革命軍のメンバーで、これまで僕達とは別行動をしていた人物だ。


(なっ!?このタイミングでルカの登場だって!?)


 どうやら、僕達を助けてくれたその人物は、海豚型の亜人のルカのようだ。

 彼が率いるガレオン船が助けに来てくれたのだ。


(大事な攻略戦に一緒に来てないと思っていたら...これは、格好良すぎだろ!)


 間一髪のタイミング。

 それを見計らったように現れては、こちらのピンチを颯爽と救ってくれた。

 それは、映画や漫画のようにだ。


「ルカ!助かったぞ!」


 レオンハルトが大きな声で感謝を伝える。

 ルカのおかげで、九死に一生を得たのだ。

 その感謝は計り知れない。


「レオンハルト!オレ達で協力してイカルガを倒すぞ!」


 此処で勝負を決めるべく、動き出したレオンハルトとルカ。

 二隻のガレオン船が協力し合う事で、イカルガを討伐する流れだ。

 すると、突然画面が切り替わった。

 雰囲気も今までの戦闘とはだいぶ変わり、何だかミニゲームのようだ。


「これはまた、通常と違った戦闘だな...これもBOSS戦なのか?」


 今回は、人対人の対人戦とは違い、船対魔物の討伐戦。

 操作をするのは僕個人では無く、船を操作させてイカルガと戦わなければならなかった。

 攻撃手段は砲撃(魔導砲)のみ。

 それを当てる事で相手のHPを無くせば勝利となる。


「ここからは僕が操作をするのか...それなら先ず、船の操作に慣れないと」


 ぶっつけ本番の船操作。

 その勝手に慣れる為にも、先ずは移動だけに絞って行動をする必要があった。


「厄介だな...あの触手攻撃は」


 海上では、イカルガが身を乗り出し、その触手で攻撃をして来る。

 僕は、この戦闘に慣れる為にも、相手の動きを観察する事から始めていた。

 船を操作して、相手の行動パターンを分析して行く。

 その結果。

 触手での攻撃は、絡み付く、突く、叩くの三種類に分かれていた。


「攻撃パターンは...三種類か」


 触手で絡み付いて来る場合。

 海中から船体目掛けて触手が伸びて来るので、その触手が船体に絡み付く前に魔導砲で本体を狙い撃ち、爆撃を利用して引き剥がす。

 触手で突いて来る場合。

 イカルガの攻撃の中では突きの動きが一番速いらしく、魔法具による風魔法を利用し、急発進させる事で攻撃を避けなければならない。

 触手で叩いて来る場合。

 打撃による攻撃は船に対しての破壊効果が付与されている為、船全体を覆う結界を張る事でイカルガの攻撃そのものを防がなければならない。


「絡み付き、突き、叩き...なんだかジャンケンみたいだな」


 この討伐戦で感じた事は、あいこの無いジャンケンだ。

 グー(叩き)、チョキ(突き)、パー(絡み付き)の三種類。

 もしも、相手の攻撃に対して違う行動を取った場合、重いペナルティーが課せられてしまう。

 それは、津波による攻撃で船の耐久値を削り取り、直接破壊しに来る事。

 これでルール説明が無いのだから、余程、運営はプレイヤーを生かすつもりが無いらしい。

 とんだドM仕様のゲームだ。


「まあ、実際にこういった戦いが行われる時って、その場、その場で対応しなければならないもんな。だからこそ柔軟な思考が養われて、臨機応変に対応が出来るようになるんだろうな」


 相手の行動が読めない。

 相手の思考が読めない。

 すると、戦闘時の緊張感が多分に増し、戦う事の恐怖心が、攻撃を受けた時の痛みが、それらを余計に感じ取ってしまう。

 プレイヤーはそれを防ごうと必死になる。

 いや、そうならざるを得ないのだ。


「相手の動きも、対処法も解ったところで...ここからは反撃だ!!」


 ルールが解ったところで相手に攻撃を与えて行く。

 この時、重要な事は、三つの操作を間違えずにイカルガを倒す事。

 いや、イカルガの言葉を借りるなら、倒すでは無く殺すになるのか。


「ここが勝負時だ!殲滅するぞ!」


 レオンハルトが皆に号令を出す。

 だけど、船を操作するのは僕なんだけどな?

 まあ、気にしても仕方が無い。

 僕達は、相手の攻撃に合わせて行動を変えて行く必要があるのだから。


「ルカ達の援護砲撃。これはありがたいな!」


 ルカ達の船は僕達と別に独立して動いていた。

 こちらの状況に合わせて援護砲撃をしてくれるのだ。

 そのおかげで、操作を焦らずにする事が出来ていた。


「イカルガも必死のようだ。ダメージを気にしていない?」


 砲撃が当たる度に叫んでいるが、怯む事が一才無い。

 その為、動き続ける事が出来ていた。

 すると、イカルガは触手を動かし、船目掛けて攻撃をして来た。

 船体に向けて無数の触手がウネウネと絡み付こうと動いて。


「絡み付きには魔導砲を当ててと」


 僕は魔導砲の砲身をイカルガへと向けて魔力を流す。

 すると、魔導砲の砲身に円を描くように装飾されている魔法結晶が、上から順に時計回りで赤く発光して行く。

 そして、全ての魔法結晶に魔力が満たされた時。

 その砲口部分に魔法陣が出現した。


「チャージには時間が掛かるけど...」


 出現した魔法陣は、その中心を軸に横回転しながら、赤い魔力が中心部から全体へと広がった。

 同時に空気中の赤い粒子が中心部へと収束を開始していた。

 魔法陣が魔力で満たされて行くのと同時に、収束していた赤い粒子は凝縮され、丸い結晶へと形を変えて行く。


「細部まで作り込まれたこの演出は、何度でも見る事が出来るものだね」


 そして、魔法陣が完全に魔力が満たされた時。

 その赤い結晶が周囲に弾けるように拡散した。

 弾けた結晶の中心部から巨大な炎の塊が出現し、イカルガに向けて飛んで行く。

 その炎の塊は、周囲の空気を蒸発させながらも真っ直ぐ物凄い勢いでイカルガへと進んだ。


「空気中の水分が蒸発する音...風を切り裂く速度...恐ろしいな」


 その炎の塊がイカルガの身体に着弾すると、炎の塊は更に炸裂するように爆発した。


「キェエエエエーッツ!!」


 炎そのものが周囲を焼きながらも、着弾した際の更なる爆発の威力。

 その爆発した炎の破片は、対象を燃やし尽くすまで燃え続けていた。


「うわあ...魔導砲、凶悪過ぎるだろ...」


 僕は魔導砲の威力を目の当たりにして顔が引き攣っていた。

 船に絡み付き始めていた無数の触手は締め付けが緩み、イカルガはその場でもがくように暴れ出した。

 魔導砲が着弾した箇所の傷跡の恐ろしさ。

 イカルガの身体に大きく穴を開け、周りの部分をこんがりと焼いていた。


「うひょー!このまま烏賊焼きにしてやるぜ!」


 ルカは自分の好物である烏賊焼きを目の前にして子供のように、はしゃいでいた。

 ルカの船からも続けざまに魔導砲が放たれる。

 先程の魔導砲と同じように、着弾してはイカルガの身体を燃やし、その爆発で大きく穴を開けて。


「ぐふふっ。この美味そうな香ばしい匂いがたまんねぇぜ!」


 烏賊の焼ける香ばしい匂い。

 此処が屋台だったのなら最高の実演販売になっていただろう。


(えっ!?ルカはこれを食べる気なのか?嘘だろ...)


 僕はルカの行動に呆れて、思わず笑ってしまった。

 それは、ルカ一人だけ僕達とは違った方向でイカルガを攻撃しているからだ。

 イカルガは燃えている部分を急いで海の中へと侵入させて炎を消化させる。


「キュイーッ!キュイーーーーー!!」


 声を出して鳴いているのだが、どうやら、イカルガは痛みを感じていない様子だ。

 ダメージは確実に与えている。

 だが、動きに変わりはない。

 燃えている部分を消化させては、直ぐさま別の行動を開始していた。


「イカルガには痛覚が無いのか?確か、突いて来た時は...魔法具を使えば良いんだよね」


 次は、船体に向けて触手を突き刺すように攻撃して来ていた。

 僕がいる舵取り場には、球体型の魔法具が設置してあった。

 その球体の表面には、全体を巡る回路のような魔法陣が刻まれており、魔力を流すと緑色に発光した。

 そうして、球体に魔力を流してみると、船体の後方に取り付けてあるブースター型の魔法具が連動し、周囲の風を集め始めた。


「おお!吸引力が凄いな」


 これは魔導砲と違って、魔力の貯まりが早いもの。

 球体の魔法具に魔力が満たされると、連動していたブースター型の魔法具に集まっていた風が一気に噴射された。

 勢い良く噴射された風により、船はその場を飛んで一瞬にして前方へと進んだ。

 その際、進む時の衝撃は魔法具で抑えられている為、揺れを一切感じる事無くだ。


「船内は風圧や衝撃を全く感じないんだな。不思議な感じだ」


 そうして、イカルガの攻撃を避けた時、イカルガは次の行動へと移っていた。

 こちらを追って身体を向き直し、触手で叩こうと動いていた。

 触手が海面から上空へと、上って行く。


「この時は結界を張れば良いんだっけ?」


 球体型の魔法具には、それと対になるように正方形の魔法具が設置してあった。

 こちらも同じように、魔法具全体に回路のような魔法陣が刻まれていた。

 僕は、正方形の魔法具へと魔力を流して行く。


「へえ。これは魔力を込めると白く光るんだ」


 白い光を発光させながら魔法具に魔力が貯まった時。

 船の周囲に八個の球体が出現した。

 八個の球体は魔法具の形と同じ正方形を模る。

 球体の点と点が白い光で繋がり、光の線となった。

 その線で区切られた面の部分には光の膜が出来上がり、船全体を囲う結界を作り上げた。

 すると、イカルガの触手が勢い良く振り下ろされていたが、その結界に侵入を阻まれて大きく弾かれた。


「この結界薄く見えるけどちゃんと防いでくれるんだな」


 相手の攻撃を一通り受けたところで、僕は相手の攻撃パターンに合わせて確実に対処して行く。

 何せこちらは、相手の行動を見てから正しい処置を選択すれば良いのだから。

 後出しジャンケンで十分に間に合うのだ。

 ※実際は、相手の初動に対して一秒以内に選択をしなければならず、そう感じる事が出来るプレイヤーは少ない。


「一気に終わらせる!」


 相手の行動に合わせた正しい対処を何度も繰り返し、魔導砲でダメージを与えた続けた。

 そして、イカルガのHPがゼロとなった時。

 突然、カメラワークが切り替わり、レオンハルト達視点で勝手に動き始めた。

 それはまるで、映画のワンシーンを体験しているように、自動的に話(映像)が進んだ。


「イベントシーンの迫力が凄い...」


 巨大なイカルガを中心に、二隻の船が動き回りながら魔導砲を発射している。

 イカルガ苦しみながらのたうち回ると、周囲には巨大な波が起こった。

 サーフィンのように、その波に乗るように、ガレオン船で魔法具(ブースター)を放ちながら自由自在に乗りこなしていた。

 そして、今までイカルガを挟んで対になるように動いていた二隻の船は、イカルガの触手攻撃を掻い潜りながら本体へと急接近して行く。

 接近をする際、幾つもの触手の鋭い突きが船体ギリギリを掠めながら通過していた。

 目の前を何度も通過して行く巨大な触手は、とても迫力があり、その度に肝を冷やす勢い。


「体験しているだけなのに、この臨場感!相当のめり込んでいるな!」


 船体が壊れながらも、二隻の船がイカルガ本体に接近した時。

 レオンハルトがそれを見計らって合図を出した。


「ルカ!一気にたたみかけるぞ!」

「おう!こっちの準備は既に出来ているぞ!」


 ガレオン船に積んである魔導砲全門をイカルガへと向け、二人で視線を合わせながら息を合わせる。

 そして、目配りが合うと同時に頷く二人。

 そのタイミングに合わせてレオンハルトが叫ぶ。


「魔導砲全門開放!!一斉砲撃!!撃てーーー!!!」


 革命軍総動員による、魔導砲の全門解放。

 これは、イカルガへと向けられたガレオン船による最大攻撃だ。

 それも、二隻同時に放たれて。


「これは見事な光景だな。いや、演出と言えば良いのか?」


 カメラワークが違うだけで、こうも見え方が変わるものかと。

 実際にそれを体験出来ている僕は、感無量と言ったところだ。

 そして、船に設置してある魔導砲全てから発射された炎の塊は、高熱を放っていた。

 それは、太陽に照らされる熱よりも高温で、空気中を焦がし尽くす勢い。

 その勢い良く放たれた炎の塊は、イカルガに全弾命中した。


「グアァァァァー!!!」


 全弾命中した炎の塊は、イカルガの痕跡を跡形も無く消し飛ばした。

 肉片すら残さない威力。


「えっ!?うわあぁぁぁぁー!俺の烏賊焼きがーーーっ!!」


 それを見たルカが慌てて反応する。

 自分でイカルガを消したと言うのに。

 大の大人が、周囲の目を一才気にする事なく大泣きしていた。

 僕は何故か、そのルカの悲しそうな表情がとても印象的に映った。

 まるで、終末の時を迎えたような、そんな悲惨な表情がだ。

 周りもそんなルカを見て苦笑するしか無い。


「...ルカには後から来た時に城の制圧の指揮を頼んでおく...今は放って置こう」


 流石にレオンハルトも呆れてしまったようだ。

 ルカには、この後のポセイドン城制圧の指揮依頼をしておいて放って置く事にしたようだ。

 時間を潰す訳にはいかない。


「...」


 折角の格好良い登場も、こんな終わりでは示しが付かなかった。

 最後のさえ無ければ、格好良いままで終われたと言うのに。

 ルカは、凛々しさと情けなさを併せ持つ両極端な男だった。

 僕は、このキャラクターは大好きだけど。


「被害も最低限に抑えられ、皆の無事も確認出来たようだな!では、このまま一気にポセイドン城を目指すぞ!」


 ポセイドン城を目指すべく、レオンハルトが指揮を執り先導する。

 今回の三獣士との決戦は、最低限の被害でイカルガを撃退出来た。

 その為、そのままポセイドン城を目指すようだ。

 そして、イカルガを倒した事により、敵軍(海軍)の指揮系統は崩れて機能不全となっていた。

 元々、ポセイダル軍が分断されているところに、更なる三獣士(空将、海将)の喪失で混乱が加速した状態。

 これに便乗しない訳にはいかない。

 今現在、革命軍の計画以上に進んでいる。

 それならばと、ポセイドン城へ最短距離で向かった。


『ポセイドン城』

 魔獣諸国連邦ポセイドンにおいての最重要拠点。

 皇都ポセイダルと同じように周りを海で囲まれており、城の至る所には水が溢れている。

 外部からの攻撃、進入は水の結界が防ぎ、入城する為には国登録の船で無ければ入れない。

 ミズガルズ世界において、守りに関して三国で最も堅牢を誇る皇城だ。


「皇城を守る水の堅牢...牙を剥く前の姿は、とても美しいものだな」


 皇城を囲むように目の前に広がる水のカーテン。

 太陽の光が反射し、虹の橋が掛かっていた。


「大丈夫な事は解っているんだけど...この結界に入って行くと考えると、変に緊張してしまうな」


 僕達は奪った船で、結界である水のカーテンを抜けてポセイドン城の敷地へと入って行く。

 もし、これが国登録の船で無い場合、結界である水のカーテンに阻まれてしまう。

 それまではカーテンのように流れていた水が、敵の侵入を阻むようにウォータカッターのように変化し、粉々に切断してしまうのだ。

 それを見越して、敵軍の船を奪う行動に出たのだ。

 逆に言えば、そうする事でしか侵入出来無い為、僕達が来るのをイカルガが港で待っていたのだ。


「凄い...水が避けて行く」


 船を避けるように水のカーテンが流れて行く。

 一才濡らす事の無い原理の解らない不思議な現象。

 それを真下から見る事が出来るのは、感動ものだった。

 この時の結界を通過する瞬間。

 僕が一番緊張した部分だ。

 そこで、ようやく「ホッ」と一息。

 僕達は無事にポセイドン城へと辿り着く事が出来た。


「ここが敵の本拠地か...皇都ポセイダルもそうなんだけど、ここで戦う事が気が引ける程、美しい場所だな...だが、革命をやり遂げる為にも、海皇ネプチューンを討つ!!」

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