第24話 夜を越えて
「よう空。美少女とのお泊まり会は楽しかったか?」
俺が学校に行き、教室に入るとさっきのように蓮に弄られた。
まぁ惚けるとしよう。
めんどくさいし。
「なんのことだ? 俺はそんなこと知らないなぁー」
そんな惚ける俺になんでこいつ惚けてんだって顔で見てきた。
どうやら惚けても無駄らしいな。
「惚けても無駄だぞ」
俺が思った通りのことを言われた。
「まぁいいや。ところでなんでそれを知ってるんだ?」
諦めた俺はなんで蓮が知ってるかどうか気になったから聞いた。
俺が悠亜の家を出たところを見られていたのか、それとも……。
「え? 普通に昨日悠亜が空をお持ち帰りするの見てたんだけど……」
あ、そこか。
そうか。
こいつら昨日いたもんな。
「なるへそ。そうだったな」
「なるへそって。お前覚えてなかったのかよ」
「そうだな、忘れてたよ。昨日の夜が濃厚すぎて♡」
俺が意味深風に言うと少し焦ったように蓮が聞いてきた。
「悠亜と何かしたのか?!」
まあ気になるだろうな。
気になるような言い方したんだから。
「で、どうなんだよー」
蓮が小突いてくる。
うざ……。
「何にもなかったよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
実際何もなかった……というか何か起きそうになったのをどうにか俺が止めたんだが。
ていうかあっても言うわけねえじゃん。
俺ってそんな美少女なら誰にでも手を出すクソ野郎と思われてるのか?!
そいつは心外だ。
俺ほどの紳士がこの世界に何人いると思ってんだよ。
俺がそんなことを思っているとチャイムがなり話はそこで一旦終わる。
授業は特に面白いこともなく俺は真面目にノートを取ってテストに備えようと思っていた。
という心意気も虚しく、ぐっすり爆睡したんだけどな。
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