第3話
部活も終わり、もうすっかり暗くなった帰り道。碧斗、渉、優と真生4人で肩を並べて歩く。
各々部活に入っているが、帰りはいつも一緒だ。
「なぁなぁ、高校になっても、またみんなで真生の家でゲームしようぜ!!」
渉が嬉しそうに口を開く。
「えー!俺、碧斗の家がいいぃ〜」
駄々をこねる優。
「汚いから却下」
ボソっと呟く碧斗。
いつもと変わらない帰り道。
(こんな日がずっと続けばいいのにな…なんて)
「とか言ってるけど、優、ほんとに高校行けるのか?!」
碧斗が面白そうに優をつついた。
「そっ、そんなこと言わないでよ!」
「ははっ冗談だよ」
爽やかな笑みで、優をを見つめている碧斗
クスクスと笑みをこぼす渉
「もぉ…グフェッ!!!!」
一つの影がなくなった。
「いってぇー!!!!!」
優が水溜りに躓いて転んだ。
「も〜大丈夫?」
心配そうに手を差し伸べる渉。
あとから真生も続く。
「ありがとう」
少し眉を下げて立ち上がる優。
少し呆れた顔の碧斗。
でも、その目は優を心配していたのは優には分かった。
「ごめんなぁ〜!!」
「も〜気おつけてね!」
真生は優のズボンについた埃を払った。
(あと何回この制服を見れるだろうか…)
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